シンポジウム一覧
最終更新日:2014.12.05
1. バイオプロダクションの実用可能性を拡げる新たな視点
- オーガナイザー: 横田 篤(北大)・加藤純一(広大)
- 9月9日(火)午後 15:20~17:30 B会場(1階 中ホール)
⇒プログラム
バイオプロセスにより再生可能な資源から化成品や燃料を製造する技術の開発は今後ますます重要になる。実用化に向けて上流から下流までの様々な研究が進められているが、そのコアになる部分が発酵生産菌の育種および生体触媒の新規開発/効率化である。本シンポジウムでは、現在進行中の新潮流となりうるバイオプロセスの研究事例を紹介することで、大学、産業界の広い分野の研究者・技術者にとって重要なヒントを引き出しうる有益な情報を提供することを企画した。
共催: JBA新資源生物変換研究会
2.シンセティック・エコロジー:
腸内から自然環境の恒常的維持に向けた微生物生態系の調和
- オーガナイザー: 菊地 淳(理研/名大/横市大)・二又裕之(静岡大)
- 9月9日(火)午後 15:20~17:30 C会場(1階 107+108)
⇒プログラム
前世紀ではブラックボックスであった腸内環境は、急速なオミックス技術開発により分子生態が解明され始めており、またプロバイオティクス・プレバイオティクスの入力でそのエコロジーを“和ませる”ことも可能となっている。本会では、「腸内の微生物生態系を和ませる」研究・技術の最新の知見を紹介しつつ、水陸 環境に関しても同様の技術が援用可能か問題提起し、環境調和型な生物工学のあり方を議論する。
共催: 微生物生態学会Socio-Microbiology 研究部会
3.1分子/1細胞スクリーニング技術の最先端と未来
- オーガナイザー: 牧野智宏(アスビオファーマ)・兒島孝明(名大)
- 9月9日(火)午後 15:20~17:30 D会場(2階 小ホール)
⇒プログラム
進化分子工学、抗体工学、細胞工学において、目的とする機能性分子や細胞を獲得する成功の鍵は、多様で広範なライブラリーをいかにして準備し、かついかに迅速にスクリーニングを行うかにある。近年における1分子/1細胞解析技術の目覚ましい進展により、これまでにない大規模ライブラリーのハイスループット解析が可能となっている。本シンポジウムでは、これら幅広い領域における1分子/1細胞解析を用いたスクリーニング技術の現状を紹介し、その将来展望について議論する。
4.試験管から個体までの人工生命体研究の現状と将来
- オーガナイザー: 田川陽一(東工大)・田口精一(北大)
- 9月9日(火)午後 15:20~17:30 E会場(2階 204)
⇒プログラム
遺伝子発現のシミュレーションや高度の発現システム系が開発され、合成生物学の社会への貢献が期待されているが、実際出口として見えてくるものは何か、社会への利益はなにか、問題点はなにか、本シンポジウムはそのようなことに答えたい。細胞に依存しない試験管内でのウイルス合成、有用物質生産用植物工場、ES/iPS細胞からの人工生命体、最先端の発生工学を紹介し、生命倫理学的な立場からの合成生物学からトランスヒューマンまでの研究に対する議論をおこない、合成生物学の出口における現状と将来の展望・問題を幅広く考えることを企画した。
共催: 文部科学省科学研究費補助金「新学術領域研究」:
動的・多要素な生体分子ネットワークを理解するための合成生物学の基盤構築
5.第8回日本—韓国バイオマスシンポジウム
- オーガナイザー: 藤川茂昭(近畿バイオ)・山本美穂子(近畿バイオ)
- 9月10日(水)午前 9:00~11:30 B会場(1階 中ホール)
⇒プログラム
NPO法人近畿バイオインダストリー振興会議は、韓国のバイオマス研究者と日本のバイオマス研究者との交流をはかり両国のバイオマス研究の相互推進をおこなうことを目的に、日韓バイオマス研究会を日本、韓国で毎年交互に開催してきた。2012年には神戸での生物工学会の年次大会の国際シンポジウム枠で開催し、第7回目は、2013年6月にピョンチャンでの KMB's 40th Anniversary 2013 International Symposium & Annual meetingの中で開催された。2014年度は日本で開催するにあたり、第66回日本生物工学会大会シンポジウム枠の中で第8回目の研究会を開催する。
6.バイオベンチャーを創出する生体分子・バイオ界面工学のイノベーション
- オーガナイザー: 堀 克敏(名大)・民谷栄一(阪大)・神谷典穂(九大)・田丸 浩(三重大)
中西周次(東大)・加藤竜司(名大) - 9月10日(水)午前 9:00~11:30 C会場(1階 107+108)
⇒プログラム
バイオインターフェイス・界面生物工学研究部会は、ペプチド・蛋白質や脂質などの生体分子と、それらが集積して機能を発現するバイオインターフェイスのデザイン・構築・制御を扱う平成24年度新設の研究部会である。本シンポジウムでは、研究領域上、関係の深いナノバイオテクノロジー研究部会と共催により、当該分野のイノベーションにつながる最新の研究成果についての情報を提供するとともに、話題のベンチャー企業の創業に関わる研究者を招待し、成功に導いた技術や秘訣についての話題を提供いただき、活発な議論を展開する。
共催: バイオインターフェイス・界面生物工学研究部会・ナノバイオテクノロジー研究部会
7.天然物生合成研究の最前線
- オーガナイザー: 大利 徹(北大)・濱野吉十(福井県立大)
- 9月10日(水)午前 9:00~11:30 D会場(2階 小ホール)
⇒プログラム
自然界に存在する天然化合物の多様性は医薬品開発を大いに発展させた。ポストゲノム時代の今、その多様性を導く生合成酵素の研究は急速に発展しており、人為的な生合成の改変、非天然型新規化合物の創出、天然物に匹敵する化合物ライブラリーの構築、希少有用物質の安定供給を目指した代謝工学などが可能になった。本シンポジウムでは、これら研究の最前線を提供する。
共催: 文部科学省科学研究費補助金「新学術領域研究」:生合成マシナリー
8.トータルバイオプロセスの効率化、サスティナビリティ
- オーガナイザー: 北川 泰(アサヒフードアンドヘルスケア)・松井和彦(味の素)
佐久間英雄(丸菱バイオエンジ)・富田悟志(エイブル)・石川 陽一(バイオット) - 9月10日(水)午前 9:00~11:10 E会場(2階 204)
⇒プログラム
バイオインダストリーにおけるプロセス全体の効率化やサスティナビリティに関しては、従来から研究開発が進められている分野ですが、今後も更なる研究開発と技術革新が必要とされ期待される重要な領域です。そこで今回は、プロセス全体についての効率化、サスティナビリティについて、現状技術の俯瞰と今後の方向性について広く意見交換する場を持つことにより、参加して下さる皆様の一助にさせて頂く企画といたしました。
9.-温故知新-醸造物の機能性研究
- オーガナイザー: 高下秀春(三和酒類)・坂口正明(サントリー酒類)・貝沼章子(東農大)
今井泰彦(キッコーマン) - 9月10日(水)午後 15:40~17:50 B会場(1階 中ホール)
⇒プログラム
生活習慣病の増加に伴い、その予防のため、三次機能を有する食品の摂取が重要となっている。本来、食品には自然治癒力を高め、健康の維持・増進を行なう様々な機能性が認められており、最近の研究では、食品が有する生体防御、体調リズム調節、疾病予防及び回復といった三次機能に光が当たっている。本シンポジウムでは、日本の伝統的な発酵産業で培われてきた醸造物が有する機能性に関して、最新の研究に基づく情報を紹介したい。
10.バイオものづくりにおけるwet研究とdry研究の融合
- オーガナイザー: 中島 信孝(東工大)
- 9月10日(水)午後 15:40~17:50 C会場(1階 107+108)
⇒プログラム
生物機能を用いた物質生産(バイオものづくり)は、従来から、研究者の経験や知識に基づいて実験的(wet)に試行錯誤することで進められてきた。近年では、dry(生物情報科学)研究の発展に伴い、wet研究とdry研究を融合させ、生物機能をより高度に理解し利用する試みがなされている。しかし、日本でのそのような融合研究は世界に比べて立ち遅れていると言わざるを得ない。本シンポジウムは、日本のwet-dry研究の融合と、その融合から生み出されるバイオものづくりを活発化させるために開催する。
11.ヒ素汚染のバイオレメディエーション技術の新展開
- オーガナイザー: 天知誠吾(千葉大)・遠藤銀朗(東北学院大)
- 9月10日(水)午後 15:40~17:50 D会場(2階 小ホール)
⇒プログラム
ヒ素汚染の物理化学的修復法はコストが高く、汚染が広範囲に及ぶ場合には現実的ではない。これに対し近年、微生物のヒ素酸化還元能や、植物(モエジマシダ)のヒ素高度蓄積能を用いたヒ素汚染修復法が注目されている。本シンポジウムでは、ヒ酸呼吸細菌を用いた汚染土壌からのヒ素溶出(国環研:山村茂樹、千葉大:天知誠吾)、亜ヒ酸酸化細菌を用いた水中からのヒ素除去(東北学院大:宮内啓介)、さらにモエジマシダを用いたファイトレメディエーションの基礎技術開発(フジタ:北島信行)とその水中ヒ素除去への応用(東北学院大:遠藤銀朗)等について最新の知見を紹介し、本分野における産学連携の推進を目指す。
12.バイオアセンブラ ~ロボティクス×バイオ・医学の新領域開拓~
- オーガナイザー: 福田淳二(横国大)・山田真澄(千葉大)
- 9月10日(水)午後 15:20~17:50 E会場(2階 204)
⇒プログラム
幹細胞生物学、プロセス工学、そしてマイクロナノロボティクスの知識・技術を融合し、生体システムを構築・理解することを目指す新しい学術領域が提案されている。この領域では、マイクロナノロボティクスの技術を用いて目的とする細胞を高速かつ精密に計測・分離し、それらをin vitroで3次元的に組み上げることで生体臓器に迫る三次元細胞システムを構築する画期的方法論の構築に取り組んでいる。本シンポジウムでは、この領域開拓に貢献している新進気鋭の若手研究者に講演を依頼し、生物工学がこの領域においてどのような役割を果たすことができるのか議論する。
共催: セルプロセッシング計測評価研究部会
文部科学省科学研究費補助金「新学術領域研究」:超高速バイオアセンブラ
13.光合成微生物等を用いたバイオエネルギー生産とCO2固定
- オーガナイザー: 三宅 淳(阪大)・浅田泰男(日大)・佐々木健(広島国際学院大)
近藤昭彦(神戸大) - 9月11日(木)午前 9:00~11:30 B会場(1階 中ホール)
⇒プログラム
光合成微生物研究部会では、世界的な規模で再生可能エネルギー問題が大きな課題となりつつあることを踏まえ、太陽光利用を中心にバイオエネルギーおよび関連の研究について議論してきたことを踏まえ、シンポジウムを開催し、今後の技術発展の方向性についての大きな議論の場としたいと考えている。自然エネルギーの豊富な諸国での実施を視野に置きつつ、バイオマスから発電までの総合システム(電力グリッドなどのシステムエンジニアリングとの連携を含む)について可能性を検討する。企業の研究者も招待し、実用化への見通し等の話題を提供いただき、活発な議論を展開する。
14.生物工学のための実践メタボロミクス―メタボロームデータを採る、読む、使う―
- オーガナイザー: 馬場健史(阪大)・松田史生(阪大)
- 9月11日(木)午前 9:00~11:30 C会場(1階 107+108)
⇒プログラム
メタボローム分析を実際にやり始めたい、メタボローム分析を研究に取り入れたいと考える産学の研究者を対象に、メタボローム分析法の実践的な分析プロトコールを紹介する。先端の研究紹介ではなく、具体的な分析技術を概説することにより、メタボローム分析技術を活用した生物工学研究の活性化を目指す。
共催: ESI友の会・メタボロミクス研究部会・超臨界流体バイオテクノロジー研究部会
15.酵母におけるミトコンドリア機能をターゲットとした育種・発酵技術の進展
- オーガナイザー: 北垣浩志(佐賀大)・高木博史(奈良先端大)
- 9月11日(木)午前 9:00~11:30 D会場(2階 小ホール)
⇒プログラム
これまで発酵との関連性が薄いと考えられてきたミトコンドリアだが、近年ミトコンドリア機能に着目した「ミトコンドリア醸造学」が提唱され、サイエンス・テクノロジーとして確立されつつある (JBB, doi: 10.1016/j.jbiosc.2013.09.011)。本シンポジウムでは、酵母におけるミトコンドリアの機能(呼吸鎖・マイトファジー・ストレス応答など)や代謝(有機酸・アミノ酸・発酵阻害物質など)の基礎科学とミトコンドリアをターゲットとした育種・発酵技術に関する最新の研究例(清酒・ビール・パン・泡盛・バイオエタノールなど)を紹介する。
主催: 微生物共生活用発酵工学研究部会
16.バイオ医薬品と糖鎖の密な関わり合い
- オーガナイザー: 藤山和仁(阪大)・山本憲二(石川県立大)
- 9月11日(木)午前 9:00~11:30 E会場(2階 204)
⇒プログラム
最近のバイオ医薬品の活発な開発に伴って、多様な糖鎖を有するバイオ医薬品のヒトへの適合問題が認識され、糖鎖に対するさまざまな知見や技術が注目されている。とりわけ、抗体医薬における糖鎖の問題は最近にスタートした経産省の次世代医薬品創出基盤技術開発事業における主要な課題のひとつにもなっている。本 シンポジウムではバイオ医薬品における糖鎖の問題とそれを克服する技術開発の課題などを生物工学の視野からディスカッションし、次世代型の糖鎖工学基盤技 術開発につなげたいと考えている。
17.糖が地域から湧き出たら、発酵の出番!
地域糖質プラットホームと生物工学の新たなケミストリー構築へ
- オーガナイザー: 徳安 健(農研機構食総研)・榊原祥清(農研機構食総研)
池 正和(農研機構食総研) - 9月11日(木)午後 15:20~17:50 B会場(1階 中ホール)
⇒プログラム
稲わら、エリアンサス、ススキ等の国内繊維質原料からの糖液製造技術が整いつつあり、この糖液を付加価値製品に変換する発酵技術に強い期待が集まってい る。 その一方で、繊維質原料コストが高く調達規模が小さいため、この糖液の価格競争力は必ずしも高くない。そこで、本会では、地域資源の持続的生産に対する価 値を訴えつつ、地域産業との密着により多様な付加価値製品の製造に繋げるための、新たな発酵研究の役割と可能性を考える。
共催: 農業・食品産業技術総合研究機構 食品総合研究所
18.食品のおいしさを極める生物工学
- オーガナイザー: 今井泰彦(キッコーマン)・高下秀春(三和酒類)・坂口正明(サントリー酒類)
北川 泰(アサヒフードアンドヘルスケア)・松井和彦(味の素)
貝沼章子(東農大)・池 道彦(阪大) - 9月11日(木)午後 15:20~17:50 C会場(1階 107+108)
⇒プログラム
食品の「おいしさ」は食品が持つ大きな機能の一つであると考えられる。そして最近では、様々な手法により、身体の生理的変化、希求メカニズムの研究や、実際の食品への展開を図る試みがなされている。この「おいしさ」の研究成果は製品(食品)に適用してはじめて価値を生み出せる、まさに産学官連携が必要な分野である。そこで、食品の「おいしさ」に関わる研究について、最近の取組みを紹介してこの分野の研究と産学官連携の一層の活性化を図ることを目的とする。
19.若手が切り拓くBiofilm/cell-cell communication研究の新展開
- オーガナイザー: 野村暢彦(筑波大)・野尻秀昭(東大)
- 9月11日(木)午後 15:20~17:50 D会場(2階 小ホール)
⇒プログラム
微生物のBiofilm/cell-cell communicationに関する研究は、ASM・Euroにおいてもconference(分科会)が設立されるなど、新分野として定着している。その様な世界動向を踏まえ、我が国の当該分野の牽引が期待される若手中心のシンポジウムを企画させて頂きたい。工学・農学・医学さらに企業の幅広い分野からの新進気鋭の若手による、Biofilm/cell-cell communicationの応用展開への取り組みを講演して頂く。特に、基礎面だけでなく、環境・現場を意識した応用へ、どのように展開させようとしているのかについて講演して頂く
共催: 環境バイオテクノロジー学会
20.植物バイオテクノロジー実用化の最前線
- オーガナイザー: 村中俊哉(阪大)・岡澤敦司(大阪府大)
- 9月11日(木)午後 15:20~17:50 E会場(2階 204)
⇒プログラム
本年、イヌインターフェロンαを産生する遺伝子組換えイチゴを原料とする医薬品が世界で初めて承認された。また、花きにおいても青いバラの次を担う実用化研究が精力的に進められている。これらの成功事例はいずれも産学連携プロジェクトによって達成されたものである。本シンポジウムではこれら植物バイオテクノロジーの実用化研究の成功事例や、現在進行中の研究成果をとりあげ、本分野におけるさらなる産学連携の推進をはかる。
共催: 次世代植物バイオ研究部会