最先端の代謝研究が解き明かす解糖系の深淵
― Otto Meyerhof ノーベル賞受賞100周年によせて ―
- オーガナイザー:渡辺 大輔 (奈良先端大)・三浦 夏子 (大阪公大)
- 日時:2022年10月20日 (木) 13:30~15:30
- 場所:G会場
【趣旨】解糖系は、ほぼ全ての生物が有するエネルギー代謝経路であり長年にわたる研究の歴史を有する。がんや糖尿病をはじめとする疾患との関わりや、アルコール発酵、乳酸発酵などの微生物生産の観点からも重要性は高い。ところが、遺伝子、タンパク質、代謝産物レベルで厳密かつ精緻に働く解糖系調節メカニズムの全体像の理解は程遠い。本シンポジウムでは、代謝酵素ダイナミクス (メタボロン、環境応答シグナル伝達)、代謝フラックス制御、代謝シミュレーションインフォマティクスなど最先端の知見に基づく解析事例を取り上げ、解糖系研究の面白さと奥深さを聴衆と共有し、他の代謝経路の研究者にとってのロールモデルとして新たな気付きを生み出す。
プログラム
座長:三浦 夏子
- 13:30 (4G06-01)
はじめに~解糖系:代謝研究の原点にして頂点
……○渡辺 大輔 (奈良先端大・バイオ)
- 13:40 (4G06-02)
質量分析インフォマティクスの研究開拓による代謝多様性の理解
……○津川 裕司1,2,3 (1農工大, 2理研・環境資源, 3理研・生命医科学)
- 14:02 (4G06-03)
細胞の代謝振動と共生動態
……○雨宮 隆 (横国大)
座長:渡辺 大輔
- 14:24 (4G06-04)
NMR解析を用いた解糖系酵素PGKによる解糖流量調節機構の解明
……○八木 宏昌1, 葛西 卓磨1, Rioual Elisa1, 池谷 鉄兵2, 木川 隆則1 (1理研・生命機能, 2都立大・理)
- 14:46 (4G06-05)
細胞質に蓄積したミトコンドリア代謝酵素によって引き起こされる異所性代謝ストレス
……○中務 邦雄 (名市大院・理)
- 15:08 (4G06-06)
解糖系酵素が形成する細胞内集合体とその制御
……○三浦 夏子 (大阪公立大院・農)