国の科学技術政策のキーワードに「イノベーション」が掲げられています。このことに関しては、いろいろ論議もあるとは思いますが、日本生物工学会は発酵工学という分野から始まって以来、いつもイノベーションを実践、牽引してきました。発酵生産という伝統的な流れを脈々と汲みながらも、生物工学という幅広い視野に立って多くの研究者が集える学会に発展してきました。最近では、遺伝子情報のビックデータ解析の波が押し寄せており、それらを扱った生物工学会大会のシンポジウムが非常に盛況であったのを記憶しております。ウエットとドライ系のスキルを身に着けた学生の育成も重要な時代になってきました。

第69回日本生物工学会大会は、 平成29年9月11日(月)~14日(木)の4日間、東京都新宿区にあります早稲田大学キャンパス内で開催いたします。初日の11日は、午後より大隈講堂で各賞の授賞式、受賞講演、公開シンポジウムに引き続き、隣接するリーガロイヤルホテル東京で懇親会を行います。研究発表は、西早稲田キャンパスにて12日から3日間開催いたします。大学の施設を利用するメリットを最大限に活用し、本大会では一般講演(ポスター発表)、シンポジウム(24件)に加えて、特別口頭発表として、ポスター発表と連動したショートトーク、実行委員会で選定したトピックス講演も企画いたしました。また、東日本支部企画として、イブニングセッションも計画しております。その他に、企業様からの展示、ランチョンセミナーも企画しております。最新の企業研究の成果、製品を身近に見て、聞いて、触れていただければと思っております。

早稲田大学西早稲田キャンパスは、副都心線西早稲田駅と直結しており、また、東京のラーメン激戦区として名高いエリアのある高田馬場駅にも近い非常にアクセスの良い場所です。好みのラーメンを探索するのも研究交流の合間の楽しみになるのではないでしょうか。今回の東京開催は、東日本支部メンバーが一丸となって準備をしております。是非、多くの方に本大会へのご参加を頂けますよう、心からお願いを申し上げます。

平成29年3月
第69回日本生物工学会大会
実行委員長 竹山 春子
(早稲田大学 理工学術院)