Published by 学会事務局 on 23 3月 2010

【本部】第15回生物工学懇話会

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日時 2010年5月28日(金)14:30 ~17:20
場所 千里ライフサイエンスセンタービル801~802号室 
豊中市新千里東町1-4-2 TEL:06-6873-2010
参加費 無料
プログラム

(司会 稲垣 賢二)

  • 14:35~14:40 開会の挨拶    飯島 信司
  • 14:45~15:30 講演1 「地球をめぐる水と水をめぐる人々」
                    …東京大学・生産技術研究所  沖  大幹
  • 15:35~16:20 講演2 「ビール醸造法とその香味に及ぼす影響について」    
                    …アサヒビール株式会社・酒類技術研究所  小林  稔
  • 16:20~16:30  休 憩
     
  • 16:30~17:15 講演3 「ウイスキーの品質とつくりへのこだわり」    
                    …サントリー酒類株式会社・スピリッツ事業部 輿水 精一
  • 17:20~17:25 閉会の挨拶  稲垣 賢二

講演1 「地球をめぐる水と水をめぐる人々」 14:45~15:30 


東京大学・生産技術研究所  沖  大幹

水は地球表層を循環している資源なのに,なぜ水不足で困っている人が何億人もいるのでしょうか.足りないのなら,運んだり,貯めておいて必要なときに使ったり,いざとなれば海水の淡水化や使った水を浄化して再利用すればよいのではないでしょうか?? そもそも我々はどのくらいの水が毎日のくらしに必要で,どのくらいの量を使っているのでしょうか.世界のどういう地域が水不足で困っていて,地球温暖化に伴う気候変動によってどのような問題が顕在化するおそれがあるのでしょうか.水ストレスとはどういう概念で,食料交易は果たして水ストレス解消に役立つのでしょうか.工業生産や食料生産に伴うウォーターフットプリントはいったいどのくらいで,これは果たしてカーボンフットプリントと同様,商品のラベリングに使われるようになるのでしょうか.そしてそれは適切なのでしょうか.これらの疑問について,時間の許す限りお話したいと思います.      

(座長:坂口 正明

講演2 「ビール醸造法とその香味に及ぼす影響について」 15:35~16:20 


アサヒビール株式会社・酒類技術研究所  小林 稔  

ビールは原料や発酵由来の香味と炭酸ガスによる刺激が調和したお酒である.お客様の嗜好に合わせて醸造技術者は香味設計する必要があるが,技術の選択肢はそれ程多くはない.現在市場には様々な香味特性を有したビール類が流通し,低価格の新ジャンル醸造酒がシェアを拡大している.発泡酒や新ジャンルは麦芽比率が低く,これゆえビールにない華やかな香味を特徴とするが,発酵原料の窒素源量が少ないため,酵母へのストレスにより生じる不快臭味を抑制可能な醸造法を導入する必要がある.おいしいビールの統一的定義は困難であるが,当社では不快臭味がなく,洗練された香味を有することを1つの定義としている.近年の分析機器の進歩により,香味に影響する成分を特定し,その分析値により品質制御を行ったり,その物質の生成機序を解明し,工程改善や原料選択を行うことが可能となった.同時に,香味品質を自由自在に制御し,嗜好に合ったビール醸造が可能となりつつある.本講演ではビール醸造法が香味へ及ぼす影響について,最近の演者らの検討結果を紹介したい.                             

(座長:秦 洋二
 

講演3 「ウイスキーの品質とつくりへのこだわり」  16:30~17:15 


サントリー酒類株式会社・スピリッツ事業部 輿水 精一 

ウイスキーを一般的に定義するならば,『穀類を原料として,糖化,発酵の後に蒸溜を行い,木製の樽で貯蔵熟成させてできる酒』となる.この樽で5年,10年,時には30年以上も寝かせることにより,すなわち時間をかけることで初めて生み出される複雑で芳醇な味わいこそ,ウイスキーの最大の魅力である.日本のウイスキーづくりは1923年,サントリーの創業者である鳥井信治郎が京都と大阪の境,山崎の地に日本初のモルトウイスキー蒸溜所を建設することにより始まった.目指したものは日本人の感性で日本人の嗜好に合うウイスキーづくりであった.85年を経て,今や日本のウイスキーは世界の注目を浴びる存在となった.本講演では,様々なハンデキャップを乗り越えながら,熟成の美味さにこだわってきた,サントリーのウイスキーづくりについて紹介する.

 (座長:町田 雅之

 

■ 関連記事:【本部】2010年(平成22年)度総会・評議員会(2010/5/28)
 https://www.sbj.or.jp/news/news_20100226-3.html

Published by 学会事務局 on 19 3月 2010

【システムバイオロジー研究部会】研究会

研究会開催のお知らせ


主催:システムバイオテクノロジー研究部会
共催:アジア・ハイテクノロジーネットワーク(AHTN)

日時:2010年3月23日 9:30-13:00(仮)

場所:待兼山会館特別会議室

題目:システムバイオテクノロジーの概念下にゲノムからロボティクスまでを俯瞰する試み

趣旨:ゲノムから生命を構造的、帰納的に理解する試みは従来から行われている。一方で、近年、ロボティクスからその生命を模倣し、その仕組みの把握、さらには生命がどのようにものを認識し、理解しているかを明らかにする試みもある。生命の基本構造である細胞がゲノムやたんぱく質をもとに成り立つことを考慮するとその構造やシステムを理解し、ロボティクスに適用することや、ロボティクスから得られた知見から生命の仕組みを推定し理解することは非常に有用であると考える。これはゲノムをはじめとする生命の仕組みとロボティクスを融合することで初めて達成することができる。また、近年において、BMIのように生物と機械とをインターフェイスを用いて直接操る研究も盛んであることから両者を有機的に融合するための基礎技術が成立しつつあることが期待される。そのため、ゲノム領域から、ロボティクスまでの広い領域において、領域間の知識を融合し共通認識とするための基盤を整備することを目的とする。

司会:岡本正宏 (九州大学)、三宅淳(大阪大学)

登壇者

  • 09.35-09.40  岡本委員長挨拶
  • 09.40-10.00  民谷 栄一 … (大阪大学)
  • 10.00-10.20  大城 理 … (大阪大学)
  • 10.20-10.40  野村 泰伸 … (大阪大学)
  • 10.40-11.00  平野 隆 … (産総研)
  • 11.00-11.20  Hyungtae Kim … (Macrogen)
  • 11.20-11.40  Fu-Hsinun Chang … (NTU)
  • 11.40-12.20  Yen-Jen Oyang … (NTU)
  • 12.20-12.40  古澤 力 … (大阪大学)

(敬称略)


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Published by 学会事務局 on 16 3月 2010

【研究部会】発酵食品の機能性データベース更新

スローフード微生物工学研究部会では、発酵食品の機能性データベース(食酢・日本酒・醤油)を更新しました。

発酵食品の機能性データベースはこちら

スローフード微生物工学研究部会では、発酵食品の機能性データベースを作成中です。データベースをさらに充実したものにするために、お気づきの点、新情報をお寄せください。皆様からの新たな情報をお待ちしております。

 ►スローフード微生物工学研究部会Topへ

Published by 部会:有機溶媒耐性微生物利用技術 on 11 3月 2010

有機溶媒耐性微生物利用技術研究部会- 構成員研究紹介(大竹 久夫・本田 孝祐)

Rhodococcus opacus B-4株-本田・大竹研究紹介図

氏名 大竹 久夫・本田 孝祐
所属 大阪大学大学院 工学研究科 生命先端工学専攻
ウェブサイト http://www.bio.eng.osaka-u.ac.jp/be/
研究テーマ 疎水性細菌を用いた非水バイオプロセスへの挑戦

pdf研究内容紹介PDFはこちら

疎水性細菌Rhodococcus opacus

Rhodococcus opacus B-4株は、水・有機溶媒混合液中で有機相に吸着したり、湿潤状態で有機溶媒に分散したりといった特性を有する「疎水性」細菌として特徴づけられる。この特徴により、本菌は有機溶媒を含む反応液中において、難水溶性基質への高い接触・取り込み効率を有すると考えられる。われわれのグループでは、この仮説を実証するとともにR. opacus B-4を触媒とした非水環境下での各種難水溶性化合物の微生物変換に挑んでいる。

水/有機溶媒混合液中における各種菌体の挙動-本田・大竹研究紹介図

水/有機溶媒混合液中における各種菌体の挙動
左から順に、R. opacus B-4、 R. erythro-polis PR4、P. putida T-57、 E. coli JM109 

水/有機溶媒二相反応系内での芳香族水酸化反応の実施

 大腸菌、R. opacusのそれぞれにPseudomonas putida 由来トルエンジオキシゲナーゼを発現させ、二相反応系内にて側鎖炭素鎖長の異なる一連のアルキル化ベンゼンの水酸化反応を実施した。また、反応液中の水・有機溶媒比を変化させた反応液を用意し、1)基質の水溶度、2)有機溶媒体積比が反応収率に及ぼす影響を調査した。大腸菌を宿主とした場合、基質の水溶度が低下するにつれ、収率が顕著に低下したのに対し、R. opacus ではほぼ一定の収率が得られた。R. opacus は有機相中に溶解する基質を積極的に取り込めるため基質の水相への分配比に影響を受けづらいためと考えられる。

本田・大竹研究紹介図

水・有機溶媒二相反応系内での各種アルキル化ベンゼン水酸化反応-本田・大竹研究紹介図

水・有機溶媒二相反応系内での各種アルキル化ベンゼン水酸化反応
有機相としてオレイルアルコールを使用した

 

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 一方、反応液の水・有機溶媒比率が収率に及ぼす影響については、次のように説明できる。有機溶媒の体積比が減少すれば、基質の水・有機溶媒相間の濃度差は大きくなる。この濃度差は基質の水相への分配のドライビングフォースとなることから、 大腸菌にとっては水相への基質の分配が大きい系、すなわち有機溶媒比が小さい系において反応が良好に進行したと考えられる。対照的にR. opacus は有機相中から基質を取り込むことが可能であるため、水・有機溶媒相の比界面積が最大となる系において最大収率を示したと考えられる。
なお、本反応系は現在5-Lジャーファーメンタースケールにまでスケールアップされており、sec-ブチルベンゼンを基質とした水酸化反応において初発濃度5 g/L(水相を含む総体積に対する濃度)の基質を85%以上のモル収率で水酸化することができている。  

本田・大竹研究紹介図

等量の水・有機溶媒混合液中にR. opacus B-4を分散させると、安定なwater-in-oil エマルジョンが得られる(左)
水・有機溶媒・菌体のそれぞれを蛍光染色して顕微鏡観察すると水・有機溶媒の界面に菌体が集中している様子が見て取れる(右) 

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非水環境下での微生物反応の実現

非水環境下での微生物反応の実現-本田・大竹・研究紹介図6

冒頭にも記したとおり、R. opacus B-4株は、湿潤状態で有機溶媒に分散することが可能である。この特性がいかにユニークなものであるか、皆さんの研究室で保存されている微生物菌体を有機溶媒に懸濁することに挑戦していただきたい。

ほとんどの微生物は、溶媒と混ざり合うことなく、容器の内壁にへばりつくことになるだろう。本菌のこのような特徴を活用することにより、二相系反応からさらに歩を進めた「有機溶媒一相系」での反応も実施可能である。もちろん湿潤菌体の大部分(約80%)は水であり、厳密にいえば「極めて水の少ない二相系」と呼ぶべき反応形態かもしれないが、有機溶媒中に直接菌体を分散させ反応を行うことにより、基質と微生物の接触効率を高められるほか、生産物の分離ステップの簡略化や反応液体積の縮小といったメリットが付与できる。

                   有機溶媒中に分散させた
R. opacus B-4(左)およびE. coli JM109(右)

本田・大竹研究紹介図 

好熱性細菌Thermus thermophilus HB27株由来の耐熱・耐有機溶媒アルコールデヒドロゲナーゼ(TtADH)を過剰発現させたR. opacusを用い、有機溶媒中での芳香族ケトンの立体選択的還元反応に取り組んだ。反応は50~80℃程度の高温で行われ、この温度でR. opacusは生理活性を失うが、有機溶媒への親和性に変化は見られなかった。その一方で、高温での処理を施すことによって反応効率の著しい増大が認められた。これは熱処理により菌体の膜構造が脆弱化し、基質の透過性が向上したためと考えられるが、この場合も目的の酵素は菌体内に保持され続けていた。

 

生産実験は、目的反応であるフッ化アセトフェノンの立体選択的還元を触媒するTtADH1、および本反応により消費されるNADHの再生用酵素としてシクロヘキサノールの酸化反応を触媒するTtADH2を共発現させたR. opacus B-4を用いて実施した。湿菌体を等モルのフッ化アセトフェノン、シクロヘキサノール混合液中に直接懸濁し、マグネチックスターラーによる撹拌のもと70℃にて反応を行った結果、収率約70%、最終生産物濃度510 g/lという高い生産性を達成することができた。

 

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主な成果発表

【原著論文】

  • Yamashita S, Satoi M, Iwasa Y, Honda K, Sameshima Y, Omasa T, Kato J, Ohtake H (2007) Appl Microbiol Biotechnol 74: 761-767
  • Honda K, Yamashita S, Nakagawa H, Sameshima Y, Omasa T, Kato J, Ohtake H (2008) Appl Microbiol Biotechnol 78: 767-773
  • Sameshima Y, Honda K, Kato J, Omasa T, Ohtake H (2008) J Biosci Bioeng 106: 199-203
  • Hamada T, Sameshima Y, Honda K, Omasa T, Kato J, Ohtake H (2008) J Biosci Bioeng 106: 357-362
  • Hamada T, Maeda Y, Matsuda H, Sameshima Y, Honda K, Omasa T, Kato J, Ohtake H (2009) J Biosci Bioeng 108:116-120

【学会発表・シンポジウム講演予定】

  • 本田孝祐大竹久夫疎水性細菌を活用した非水バイオプロセスへの挑戦
     (社)日本生物工学会 有機溶媒耐性微生物利用技術研究部会 
       平成21年度シンポジウム 平成22年3月26日 (東京)
     
  • 大竹久夫本田孝祐、大政健史、奥 崇、岩田英之、 黒田章夫 …生体触媒利用技術の無駄が徹底的に省ける新技術の開発 化学工学会 第75年会 平成22年3月18-20日(鹿児島)
     
  • Ohtake H, Honda K …Development of simple ECO process as a new bio-based production platform 14th International Biotechnology Symposium and Exhibition, 15-19 Sep 2010 (Rimini, Italy)

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Published by 部会:有機溶媒耐性微生物利用技術 on 10 3月 2010

有機溶媒耐性微生物利用技術研究部会 – 構成員研究紹介(堀 克敏)

氏名 堀 克敏
所属 名古屋工業大学 大学院工学研究科 物質工学専攻
ウェブサイト http://www.ach.nitech.ac.jp/~chemeng/kakou/hori/toppage/index.html
キーワード 微生物付着、バイオフィルム、細菌ナノファイバー、接着蛋白質、廃水処理、排ガス処理、界面微生物工学、微生物変換、固定化、二相系、エマルジョン、バイオレメディエーション、微生物細胞、感染症、ファウリング、グリーストラップ
主たる研究テーマ
  1. 微生物付着のメカニズム解明と制御
  2. 細菌の接着ナノファイバー/接着蛋白質の構造と機能解析
  3. バイオフィルムによる廃水処理および水浄化
  4. メタプロテオミックスによる微生物群の機能解析と応用
  5. 液/液界面における微生物変換系の構築

研究内容図説

図1 油滴表面に単層吸着する微生物(左、中)
堀研究紹介(図1)

油滴表面に単層吸着(ラングミュア吸着)する炭化水素水酸化細菌。細胞自己凝集はしないが疎水的な細胞表層をもつのが特徴。通常、疎水的だと右のように自己凝集してしまう。こうなると油滴との直接接触が妨げられる。単層吸着をする微生物細胞を利用することで油滴に溶けた高濃度の毒性かつ疎水性基質を、界面で高速変換する技術を確立した。これによって世界ではじめて1リットル・1時間あたり1グラム以上の変換速度を実現した。微生物反応を利用したバイオ化学工業実現への第一歩である。 


 

図2 細菌ナノファイバーによる固体表面への細胞の直接固定化
堀研究紹介(図2)

物質輸送が律速となるゲルへの包括固定化のいらない画期的な固定化法の開発に成功(PCT 出願済み)


 

図3.バイオフィルムによる廃水処理の実例(産学連携の成果): 厨房排水処理技術

堀研究紹介

 グリーストラップ中の油(左)がバイオフィルムで分解された(右:発酵による発泡状態)

公表論文・学会発表

  1. 微生物の付着機構;日本接着学会誌46 (2010) 70-75.
  2. Bacterial adhesion: From mechanism to control, Biochem. Eng. J. 48 (2010) 424-434.
  3. 細菌ナノファイバーの構造と細胞付着機構;バイオサイエンスとインダストリー 67 (2009) 409-412.
  4. 粘着性微生物の構造・機能解析の現状;機械の研究, 61, (2009), 783-788.
  5. Identification of biofoulant of membrane bioreactors in soluble microbial products, Water Res. 43 (2009) 4356-4362.
  6. Symbiotic effects of a lipase-secreting bacterium, Burkholderia arboris SL1B1, and aglycerol-assimilating yeast, Candida cylindracea SL1B2, on triacylglycerol degradation, J. Biosci. Biotech. 107, (2009) 401-408.
  7. Drastic change in cell surface hydrophobicity of a new bacterial strain, Pseudomonas sp. TIS1-127, induced by growth temperature and its effects on the toluene-conversion rate, J. Biosci. Biotech. 107, (2009) 250-255.
  8. 付着機構の解明と工学的応用可能性;『バイオフィルムの基礎と制御』エヌ・ティー・エス,(2008) p.65-80.
  9. Rapid conversion of toluene by an Acinetobacter sp. Tol 5 mutant showing monolayer adsorption to oil-water interface, J. Biosci. Biotech. 106, (2008) 226-230.
  10. Monolayer adsorption of a bald mutant of the highly adhesive and hydrophobic bacterium, Acinetobacter sp. Tol 5, to a hydrocarbon surface; Appl. Environ. Microbiol. 74, (2008) 2511-2517.
  11. 微生物の付着に働く粘着性細菌ナノファイバー; ケミカルエンジニヤリング, 53, (2008), 830-835.
  12. 環境をきれいにするタンパク質;『トコトンやさしいタンパク質の本』東京工業大学大学院生命理工学研究科編,日刊工業新聞社,(2007) p.24-25.
  13. Effect of cell appendages on the adhesion property of a highly adhesive bacterium, Acinetobacter sp. Tol 5; Biosci. Biotech. Biochem. 70, (2006) 2635-2640.
  14. 環境汚染物質の微生物分解と無害化;分離技術, 36, (2006) 79-83. 油分解用機能性バイオフィルム
     

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Published by 学会事務局 on 10 3月 2010

【研究部会】2009年度 有機溶媒耐性微生物利用技術研究部会シンポジウム

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日時 2010(平成22)年3月26日(金)午後1時~5時
場所 日本大学会館大講堂(東京都千代田区九段南4-8-24) 
シンポジウム参加費 無料
趣旨 微生物や酵素などの生体触媒を用いた有用物質生産は、アミノ酸、有機酸、アルコールなど親水性の生体関連物質の生産において大きな成果を収めてきた。しかし、疎水性の有用物質や生物には馴染みのないケミカルのバイオプロダクションははかばかしい進展はない。
日本生物工学会有機溶媒耐性微生物利用技術研究部会は、疎水性の世界におけるバイオプロダクションに資する研究、特に有機溶媒に耐性な微生物や酵素、疎水環境におけるバイオプロセス開発に関する研究を発展させることを目的にしている。本シンポジウムでは、研究部会メンバーの先端的研究を紹介したい。
連絡先 〒739-8530 東広島市鏡山1-3-1
広島大学大学院先端物質科学研究科
加藤 純一    
TEL: 082-424-7757 E-mail:

プログラム

  • 13:00    あいさつ ………加藤 純一(広島大学) 
     
  • 13:10    「疎水性細菌を活用した非水バイオプロセスへの挑戦」
          ………本田 孝祐大竹 久夫(大阪大学)
     
  • 13:40    「油水界面単層吸着微生物の高速物質変換への活用」
          ………堀 克敏(名古屋工業大学)
     
  • 14:10    Rhodococcus属細菌の有機溶媒耐性機構と相互作用の解析」
          ………岩淵 範之(日本大学) 
     
  • 14:50    「有機溶媒耐性酵素を活用した疎水性ケミカルの生産」
          ………吉田 豊和(岐阜大学) 
     
  • 15:20    「有機溶媒耐性大腸菌の溶媒耐性機構と応用」
          ………道久 則之(東洋大学) 
     
  • 15:50    特別講演:「極限微生物の初期、現在、未来
          
    ………掘越 弘毅(海洋研究開発機構) 
     
  • 16:20-16:55 総合討論 
     
  • 17:00-19:00 懇親交流会(日本大学会館大講堂、懇親会参加費5,000円) 

 

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Published by 部会:有機溶媒耐性微生物利用技術 on 10 3月 2010

有機溶媒耐性微生物利用技術研究部会 – 構成員研究紹介(本多 裕之・大河内 美奈)

氏名 本多 裕之、大河内 美奈
所属 名古屋大学 大学院工学研究科 化学・生物工学専攻
ウェブサイト http://www.nubio.nagoya-u.ac.jp/proc/index.htm

化学プロセスの一部をバイオプロセスで代替することで、省エネルギーで低コストなトータルプロセスを開発するグリーンバイオテクノロジーという視点が注目されている。実際の化学プロセスを考えた場合には、様々な物質を溶解できるという利点から極性が高くて疎水性が低い溶媒、すなわち微生物に対して毒性の高いトルエン、p-キシレン、シクロヘキサンといった有機溶媒が使用されることが多く、これらの溶媒存在下でも活性を示す酵素の探索、有機溶媒存在下で生育可能な菌株の育種が必要不可欠である(図1)。

本多・大河内研究紹介(図1)
図1

高濃度のトルエン中で生育可能な微生物の存在が報告されて以来、微生物の有機溶媒耐性機構に関する研究が進められてきた。Pseudomonas属や大腸菌では有機溶媒耐性機構の一部概要が明らかとなっており、有機溶媒排出ポンプの存在、急速な細胞膜修復機構、細胞膜透過性の低下、細胞膜の硬化、細胞表面の疎水度の低下などの関与が明らかとなっている。さらに、DNAマイクロアレイ解析やプロテオーム解析による網羅解析が進められ、微生物の溶媒耐性機構を解明する研究が行われている。 

我々は、微生物の有機溶媒に対する耐性機構を解析するため、DNAマイクロアレイにより大腸菌の有機溶媒添加後の時系列データの情報解析に基づいた溶媒耐性遺伝子の探索を行った。有機溶媒耐性を獲得した大腸菌の変異株によるDNAマイクロアレイデータは、有機溶媒耐性を誘発する細胞のプログラムの変化をとらえており、耐性を獲得する上で必要な遺伝子や代謝経路について知見が得られるものと考えられる。これまで、marA(既知)、glpCfruAをはじめ、転写因子であるpurR、ホスホトランスフェラーゼシステムのmanXYZ、糖代謝に関与するレギュレーターであるcrpが有機溶媒耐性に関連する遺伝子として探索した(図2,3)。

 本多・河内研究紹介(図2)
図2

本多・大河内研究紹介(図3)
図3

また、高発現した遺伝子群にストレス応答たんぱく質がみられたことから、分子シャペロンを用いた耐性化を検討した。超好熱性古細菌由来の分子シャペロンであるプレフォルディンの導入により、耐性の向上を確認した(図4)。

本多・大河内研究紹介(図4)
図4

細胞内のタンパク質の発現量は多くの転写因子によって制御されており、代謝調節機構などについては、未解明な点が多い。今後、細胞応答に関する機構を解析する新たなツールを開発していくことで、より戦略的に各バイオプロセスに適した宿主の創製が可能となるものと期待する。

公表論文・学会発表

  • Okochi M, Kanie K, Kurimoto M, Yohda M, Honda H (2008) Overexpression of prefoldin from the hyperthermophilic archaeum Pyrococcus horikoshii OT3 endowed Escherichia coli with organic solvent tolerance. Appl. Microbiol. Biotechnol., 79, 443-449.
  • Okochi M, Kurimoto M, Shimizu K, Honda H (2008) Involvement of global transcriptional regulators related to carbohydrate metabolism on organic solvent tolerance in Escherichia coli. J. Biosci. Bioeng. 105(4), 389-394.
  • Okochi M, Kurimoto M, Shimizu K, Honda H (2007) Increase of Organic Solvent Tolerance by Overexpression of manXYZ in Escherichia coli. Appl. Microbiol. Biotechnol. 3:1394-1399.
  • Shimizu K, Hayashi S, Doukyu N, Kobayashi T, Honda H (2005) Time-course data analysis of gene expression profiles reveals purr regulon concerns in organic solvent tolerance in Escherichia coli. J. Biosci. Bioeng. 99:72–74.
  • Shimizu K, Hayashi S, Kako T, Suzuki M, Tsukagoshi N, Doukyu N, Kobayashi T, Honda H (2005b) Discovery of glpC, an organic solvent tolerance-related gene in Escherichia coli using gene expression profiles from DNA microarrays. Appl. Environ. Microbiol. 71:1093–1096.
  • Hayashi S, Aono R, Hanai T, Mori H, Kobayashi T, Honda H (2003) Analysis of organic solvent tolerance in Escherichia coli using gene expression profiles from DNA microarrays. J. Biosci. Bioeng. 95:379–383.
     

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Published by 部会:有機溶媒耐性微生物利用技術 on 10 3月 2010

有機溶媒耐性微生物利用技術研究部会 – 構成員研究紹介(道久 則之)

氏名 道久 則之
所属 東洋大学 生命科学部、東洋大学 バイオ・ナノエレクトロニクス研究センター

トルエンやキシレンなどの有機溶媒は、微生物にとって猛毒であると考えられてきた。しかし、このような有機溶媒を大量に含む培地においても生育する微生物が、井上と掘越によって報告された(Nature, 338, 264-266 (1989))。この報告が発端となり、現在では、国内外の様々な研究グループが、有機溶媒耐性微生物の研究を行っている。 

有機溶媒耐性微生物は、基質を有機溶媒に溶解した非水反応系へ用いることができるため、溶媒存在下における変換反応の効率化が期待されている。また、疎水性有機化合物による環境汚染や石油の脱硫などのバイオレメディエーションへの応用も期待されている。一方、有機溶媒耐性酵素は、有機溶媒存在下における有用物質生産に有用である。有機溶媒中では加水分解酵素を用いると、加水分解の逆反応である縮合反応側へ反応の平衡がシフトする。このため、プロテアーゼによるペプチド合成やリパーゼによるトリグリセリドなどの合成や転移反応を有機溶媒存在下で実施する応用がなされている。しかし、有機溶媒存在下では微生物や酵素などの生体触媒は不安定であり、容易に失活する生体触媒も少なくない。そこで、このような有機溶媒存在下における物質生産には有機溶媒耐性の生体触媒が望まれている。 

当研究室では、有機溶媒耐性細菌を用いて疎水性有機化合物を有機溶媒に溶解し微生物培養液に重層した二相反応系を用いた効率的な物質生産法の開発を試みている。これまでに、コレステロールの酸化やステロイドホルモン前駆体の生産、青色色素のインジゴ生産などについて解析を行っている。また、細菌の有機溶媒耐性機構を調べるためのモデル微生物として大腸菌を用いて有機溶媒耐性機構の解析も行っている。さらに、有機溶媒耐性細菌から有機溶媒耐性のコレステロールオキシダーゼやコレステロールエステラーゼ、アミラーゼを見出し、解析を行っている。

公表論文

  • Doukyu N and Ogino H. Organic solvent-tolerant enzymes. Biochem. Eng. J. 48: 270-282 (2010)
  • Doukyu N, Shibata K, Ogino H , Sagermann M. Cloning, sequence analysis, and expression of a gene encoding Chromobacterium sp. DS-1 cholesterol oxidase. 82:479-490. Appl. Microbiol. Biotechnol. (2009)
  • Doukyu N, Yamagishi W, Kuwahara H, Ogino H, Furuki N. Purification and characterization of a maltooligosaccharide-forming amylase that improves product selectivity in water-miscible organic solvents, from dimethylsulfoxide-tolerant Brachybacterium sp. strain LB25.Extremophiles. 11:781-788(2007)
  • Takeda Y, Aono R, Doukyu N. Purification, characterization, and molecular cloning of organic-solvent-tolerant cholesterol esterase from cyclohexane-tolerant Burkholderia cepacia strain ST-200. Extremophiles. 10:269-77.(2006)

 

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Published by 部会:有機溶媒耐性微生物利用技術 on 10 3月 2010

有機溶媒耐性微生物利用技術研究部会 – 構成員研究紹介(長澤 透・吉田 豊和・満倉 浩一)

氏名 長澤 透・吉田 豊和・満倉 浩一
所属 岐阜大学 工学部生命工学科

自然界には未知の微生物が数多く潜在しており、新しい機能を持つ微生物(あるいは酵素)を発見できる可能性がある。微生物の新しい反応を探索し、その反応を担う酵素の触媒能力を高め、微生物反応を活用した「ものつくり」手法の開発を目指している。酵素反応や触媒機能を有機化学、酵素工学、遺伝子工学的手法を駆使して基礎的に解析するとともに、化成品・医薬品や機能性素材などの合成に応用する研究を展開している。最近の主な研究内容は以下に示すものである。

  1. 生体触媒の化学工業プロセスへの導入:環境適応型・省エネ型バイオプロセスと化学合成との組合せによる物質生産プロセスの構築
    • ニトリル分解微生物を用いた有用アミド・酸類の生産
       …ニトリルヒドラターゼおよびニトリラーゼの応用研究 
    • 微生物触媒による芳香族化合物の官能基変換    
       …含窒素複素環化合物の位置特異的水酸化    
       …芳香族化合物メチル基の選択的酸化  
  2. 新しい炭酸固定反応の探索とその応用
    • 炭酸固定反応を効率的に触媒する新規脱炭酸酵素群の発見 
    • 炭酸固定機能の特性解析と応用   
  3. 微生物を用いた新素材の生産
    • 微生物によるe-ポリ-L-リジン生産:生合成・分解系の相関解明 
    • 微生物変換による機能性ポリマーユニットの合成 
    • アダマンタン誘導体の位置選択的水酸化  
  4. 生体触媒を用いた再生可能な余剰天然資源の有効利用
    • オイゲノール、イソオイゲノール、ニコチンなどの微生物変換 

公表論文・学会発表

  • Regioselective carboxylation of 1,3-dihydroxybenzene by 2,6-dihydroxybenzoate decarboxylase of Pandoraea sp. 12B-2, Appl. Microbiol. Biotechnol., 73, 95–102 (2006)
  • Biological function of the pld gene product that degades e-poly-L-lysine in Streptomyces albulus, Appl. Microbiol. Biotechnol., 72, 173–181 (2006)
  • Biotransformation of isoeugenol to vanillin by Pseudomonas putida IE27 cells, Appl. Microbiol. Biotechnol., 73, 1225–1230 (2007)
  • Vanillin production using Escherichia coli cells over-expressing isoeugenol monooxygenase of Pseudomonas putida IE27, Biotechnol. Lett., 30, 665–670 (2008)
  • シアノヒドリンに作用するニトリラーゼの特性,平成20年度日本生物工学会大会、講演要旨集2Fp04
  • Fusarium属カビのニトリラーゼの分子特性解析,平成20年度に本生物工学会、講演要旨集2Fp05
  • Bioconversion of 2,6-dimethylpyridine to 6-methylpicoinic acid by Exophiala dermatitidis (Kano) de Hoog DA5501 cells grown on n-dodecane, Appl. Microbiol. Biotechnol., in press.
  • Regioselective carboxylation of catechnol by 3,4-dihydroxybenzoate decarboxyase of Enterobacter cloacae P241, Biotechnol. Lett., in press.

 

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Published by 部会:有機溶媒耐性微生物利用技術 on 10 3月 2010

有機溶媒耐性微生物利用技術研究部会 – 構成員研究紹介(川口 秀夫)

氏名川口 秀夫 
所属東京大学大学院 工学系研究科 フロンティアエネルギー開発工学(JAPEX)寄付講座 

非在来型資源である重質油の生産および利用に関する環境調和型技術開発として、有機溶媒存在下でのバイオプロセスに関する研究を行っています。

  • 重質油成分の選択的改質を想定した親油性・溶媒耐性生体触媒の開発
    重質油には不純物としてDibenzothiophene (DBT)等の有機硫黄化合物とCarbazole等の有機窒素化合物が、質量換算で最大8%と数%それぞれ含まれています。燃焼させると酸性雨や大気汚染の原因物質となるSOxやNOxを発生するため、燃料油の生産工程ではこれら不純物を除去する“改質”による精製を行います。現在工業的に利用されている水素化脱硫法は原油に金属触媒と水素を接触させて脱硫を行う工程ですが、高温・高圧の反応条件や、多量の水素消費、非選択的反応による副生物(CO2等)の生成を伴うため、より経済的で低環境負荷の改質技術が求められています。
    そこで本研究では、水素化脱硫に代わる新たな改質プロセスの開発を目的に、親油性・溶媒耐性微生物を宿主とする微生物触媒の利用を検討しています(図1)。ある種の微生物ではDBT等の有機硫黄化合物から選択的にS原子を除去する代謝が知られており、選択的脱改質への応用が期待されています(図2)。我々は、自然界からの微生物改質に関与する有用遺伝子(群)の取得に取り組むと共に、有用遺伝子を導入するための触媒宿主の開発と機能解析を行っています。

川口研究紹介(図1)
図1 新規微生物触媒の利用による重質油の環境調和型改質へのアプローチ

 川口研究紹介(図2)
図2 微生物によるDBTの選択的脱硫反応

 

  • SADG法における生産水再利用率向上に向けたバイオプロセスの検討
    オイルサンド・重質油等の非在来型石油資源の可採資源量は1~3 兆バレルと推定され、在来型石油の資源量に匹敵するため、その資源利用に関する技術開発が望まれています。オイルサンドからの重質油生産工程では、1リットルの油を生産するのに3リットル以上の水を必要とするため水資源の再利用が必須ですが、プロセス水の繰り返し利用による水質低下が再利用率低下の要因として問題となっています。
    本研究では、オイルサンドの油層内回収法のひとつであるSAGD法におけるプロセス水再利用率向上に関する技術開発を目的に、微生物による浄化能の応用を検討しています。
    カナダにあるJACOS(Japan Canada Oil Sands Limited)が所有するSAGDプラントから油層からの生産水およびプロセス水を採取し、その化学的組成を解析すると共に、微生物による浄化技術の適応可能性およびその反応機構の解析を行っています(図3)。プロセス水の水質改善(可溶化、沈澱、有機物の分解など)により再利用率を改善することで、環境負荷の少ない重質油開発技術としての応用が期待されます。
     

 川口研究紹介(図3)
図3 微生物浄化作用を応用したSAGD法プロセス水再利用率の改善

公表論文・学会発表

  • 【公表論文】
    川口 秀夫(2007)地下微生物圏へのアプローチ ―石油と微生物の関わり―, 生物工学会誌 85(12):550.
     
  • 【学会発表】
    1. 「SAGD法におけるプロセス水の化学的分析と微生物浄化技術利用の検証」(2010)
      …○李 征国、川口 秀夫、増田 昌敬、佐藤 光三、今里 昌幸、石油技術協会 平成22年度春季講演会
    2. 「有機溶媒耐性菌Rhodococcus opacus B-4の機能改変による重質油の選択的脱硫触媒としての応用」(2010)  …○川口 秀夫、小林 肇、佐藤 光三、日本農芸化学会 2010年度大会
    3. 「原油浸潤土壌からのdibenzothiopheneおよびcarbazole分解性菌の単離・同定」(2009)
      …○川口 秀夫、佐藤 光三、日本農芸化学会 2009年度大会、大会要旨集 p.329

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Published by 部会:有機溶媒耐性微生物利用技術 on 10 3月 2010

有機溶媒耐性微生物利用技術研究部会- 構成員研究紹介(岩淵 範之)

氏名 岩淵 範之
所属 日本大学 生物資源科学部 応用生物科学科
ウェブサイト http://hp.brs.nihon-u.ac.jp/~molmicro/index.html

Rhodococcus属細菌は、石油、塩素系有機溶媒などの難分解性化合物に対する資化能力をもつことに加え、アクリルアミドや有用酵素群、あるいは細胞外多糖を初めとした機能性バイオポリマーなどの生産菌であることが知られている。それゆえ、産業的に重要な菌群として位置づけられており、低エネルギー化や環境負荷を削減できるバイオプロセスによる環境浄化・物質生産への応用が期待されている。このバイオプロセスを考える場合、有機溶媒を含む特殊な環境での微生物と有機溶媒との相互作用の理解が重要となる。

上述した相互作用の解析は微生物の有機溶媒耐性獲得機構を知る手掛かりとなる。これまで、グラム陰性菌の大腸菌やPseudomonas属細菌を中心に遺伝生化学的な研究が行われ、細胞表層構造の変化やefflux pump、ベシクルの形成などの耐性機構が提案されている。一方で、グラム陽性菌においては、炭化水素分解遺伝子などに関する遺伝性化学的研究は進んできたが、有機溶媒耐性に関した研究はそう多くない。このことは、一般にグラム陽性菌は陰性菌に比べ有機溶媒耐性レベルが低いと考えられていることに起因していると予想される。しかしながら、上述したようにRhodococcus属細菌は有機溶媒存在下での利用価値が高いことから、同菌の有機溶媒耐性に関する知見の蓄積が求められている。

Rhodococcus属細菌は、土壌や海洋などにありふれて存在するグラム陽性で、高G+C含量のコリネ型細菌の一種であり、コロニー形態変化の激しい細菌として知られている。このことは、自然環境中から単離されるものの多くはラフ型のコロニー形態を示すが、継代培養中にラフ→ムコイドあるいはムコイド→ラフなどのコロニー形態変化が頻繁に観察されることからも容易に伺える。このコロニー形態変化には、細胞外多糖(EPS)の生産が深く関与しており、微生物と外界との相互作用を規定する細微表面特性に大きく影響を与えることから、溶媒機構を考える上でも重要な因子となる。

本研究部会では、R. rhodochrousのコロニー形態変化によるEPS生産量の違いとそれに伴う細胞表面特性の違いが同菌の有機溶媒耐性に深く関与している事例およびR. erythropolis PR4株のアルカンの炭素数の違いによる細胞と有機溶媒の相互作用の変化を通じてRhodococcus属細菌の有機溶媒の耐性機構と相互作用を考えてみたい。
 

EPSの生産による有機溶媒耐性

R. rhodochrous S-2株は、100,000 ppmの石油存在下でも石油を乳化しながら生育できる高濃度石油耐性・石油分解菌として見出され、その後同菌の耐性機構が検討された。同一菌株由来のコロニー形態変異株であるS-2株(ムコイド型菌)、R-1、R-2株(ラフ型菌)を用いて、石油存在下での生育を検討したところ、R-1、R-2株の生育は著しく抑制された。また、変異原処理、遺伝子操作を用いてS-2株より取得したラフ型菌株群の生育も同様に抑制され、ラフ型菌から同様の処理にて単離されたムコイド型菌は耐性を有したことから、コロニー形態と溶媒耐性に相関があることが示唆された。一方で、これらラフ型菌の培養にS-2株由来のEPS (S-2 EPS)を投与すると石油存在下での生育は著しく促進された。このことから、S-2 EPSには溶媒感受性菌に対して耐性能を付与する機能があることが示唆された。

このメカニズムを検討するため、細胞表面特性および有機溶媒との親和性を検討したところ、概してムコイド型菌は親水的な表面をもち有機溶媒に対する親和性が低く、溶媒耐性能が高かったが、ラフ型菌は疎水的な表面をもち、有機溶媒に対する親和性が低く、溶媒耐性能は低かった。一方で、ラフ型菌にS-2 EPSを投与すると、有機溶媒への親和性は減少し、耐性能が上昇した。

以上のことから、S-2 EPSは細胞と有機溶媒の疎水性相互作用を調節し、溶媒感受性菌に耐性能を付与していることが示唆された。

R. erythropolis PR4株のアルカンとの相互作用について

PR4株は分岐アルカンの一種であるプリスタン分解菌として海水から単離されたムコイド型菌である。われわれは同菌の溶媒耐性機構を検討する過程で、同菌とアルカンとの相互作用が極めて特徴的であることを見出した。すなわち、培地/アルカン二層培養系において、添加するアルカンの炭素数によって粒子表面に吸着する「吸着型」あるいはアルカン粒子内に転移する「転移型」というようにアルカンとの相互作用を変化させる極めて特徴的な挙動を示す株であることを示した。これら特徴的な現象とEPSとの関連性を検討するため、同菌の生産する2種類のEPSの化学構造を明らかにしたが、EPS生産量が低下した変異株も親株と同様の性質を示したことから、同菌にはEPSを介さない新たな耐性機構を有すると考えられた。

このことを明らかにするため、転移型の代表としてプリスタン、吸着型の代表としてn-ドデカンを用い、同菌とアルカンとの物理化学的な相互作用を検討した。その結果、プリスタンの添加によって同菌の親油性が上昇し、界面ギブスエネルギーが減少することで、アルカン表面に対する吸着力が増大 し、結果として細胞がアルカン相に転移することが示唆された。続いて、これらの相互作用に関与する因子を分子レベルで特定するため、プロテオーム解析を行った。その結果、転移型条件では、シャペロニンの一種であるGroEL2が高発現していた。その後の遺伝子レベル、タンパク質レベルの解析により、GroEL2がPR4株のアルカンへの転移に深く関与していることが明らかとなった。また、PR4株はgroEL2遺伝子の導入により、PR4株の生育できるアルカンの種類が多くなり、それとともに転移できるアルカンの種類も多くなった。さらにこの傾向は他のRhodococcus属細菌に導入した場合でも確認されたことから、GroEL2はアルカンの転移だけでなくアルカン耐性にも関与していることが示唆された。
 

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Published by 部会:有機溶媒耐性微生物利用技術 on 10 3月 2010

有機溶媒耐性微生物利用技術研究部会 – 構成員研究紹介(加藤 純一)

氏名 加藤 純一
所属 広島大学大学院 先端物質科学研究科 分子生命機能科学専攻

有機溶媒耐性細菌を活用した疎水性ケミカルの生産

  • 不活性炭素の水酸化
    不活性炭素への酸素の付加は合成有機化学において極めて重要な反応である。酸素付加の位置特異性、立体構造特異性、それに導入する酸素の数の制御(例えば、水酸基をいくつ導入するか等)は重要なポイントであるが、合成化学的にはそれら特異性を確保するのは困難な場合がある。一方、生体触媒反応は独特で厳密な反応特異性を示し、合成化学的には困難な反応にも対応できる場合が多い。しかし、不活性炭素の酸化反応には還元力の供給が必要であることからしばしばこの酸化反応は増殖連動型であるのに対し、原料や生産物の疎水性ケミカルは高い生物毒性を示すものが多く、こうしたバイオプロセス開発の障壁になっている。我々は、疎水ケミカルに強い耐性を示す有機溶媒耐性細菌を宿主とした生体触媒と有機相-水相から成る二相反応系を活用して、疎水性ケミカル生産のための酸化バイオプロセスの基盤技術開発を行っている。

     

    Pseudomonas putida T57株は活性汚泥から単離した菌株で、トルエンやキシレンなどの芳香族化合物、ヘキサン、シクロヘキサンなどの脂肪族炭化水素が飽和濃度存在する条件でも生育可能な有機溶媒耐性細菌である。また、トルエンジオキシゲナーゼ経路(下図)を有し、トルエンを唯一炭素源として資化することができる。我々は、T57株と、この株が有するトルエンジオキシゲナーゼ経路を活用し、芳香族炭化水素を原料として有用フェノール化合物およびカテコール化合物を生産する生体触媒を構築している。下図の(II)の

研究紹介(図)

反応を欠失させたT57株の変異株はフェノール化合物の生産、(III)の反応を欠失させた変異株はカテコール化合物の生産の生体触媒として活用できる。構築した生体触媒と培養液(水相):デカノール(有機相)=1:1の二相反応系を組み合わせることにより、10g/L以上のフェノール化合物およびカテコール化合物の生産に成功している。
 

  • 有機溶媒耐性細菌を活用するブタノール生産
    ブタノールは強い生物毒性を有する。アセトン-ブタノール生産菌で有名なClostridium acetobutylicumでさえ最大20gブタノール/L程度の耐性しか有しておらず、その濃度以上のブタノール生産は無理である。さらに高いブタノール生産濃度を達成するためには、ブタノール生産の生体触媒の宿主としての高いブタノール耐性を有する微生物の単離が鍵となる。我々は、タイ・チュラロンコン大学/マヒドン大学との共同研究を通じ、30gブタノール/L以上の耐性を有するBacillus 属細菌およびExiguobacterium属細菌の単離に成功している。今後はこれらブタノール耐性細菌にC. acetobutylucum由来のブタノール生成系遺伝子群を導入し、高ブタノール生産のための生体触媒を構築し、ブタノール生産に活用することを考えている。

     

    C. acetobutylicumによるブタノール生産でもうひとつ問題になっているのは、C. acetobutylicumを用いるとどうしてもアセトン-ブタノール-エタノールの混合ソルベント発酵になってしまう事である。ブタノール生成系の遺伝子のみを持つ生体触媒を用いればホモブタノール発酵が可能となり、この混合ソルベント発酵の問題も克服できると期待される。

公表論文

  • Faizal, I., et al. Isolation and characterization of solvent-tolerant Pseudomonas putida strain T-57, and its application to biotransformation of toluene to cresol in a two-phase (organic-aqueous) system. J. Ind. Microbiol. Biotechnol. 32:542-547 (2005).
  • Faizal, I., et al. Bioproduction of 3-methylcatechol from toluene in a two-phase (organic-aqueous) system by genetically modified solvent tolerant Pseudomonas putida strain T-57. J. Environ Biotehcnol. 7:39-44 (2007).
  • 加藤 純一 「有機溶媒耐性細菌を利用した疎水性ケミカル生産技術の開発」 バイオサイエンスとインダストリー 68:15-20 (2010).

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Published by 学会事務局 on 09 3月 2010

【研究部会】有機溶媒耐性微生物利用技術研究部会シンポジウムのご案内

日本生物工学会有機溶媒耐性微生物利用技術研究部会は、2010年3月26日(金)に、シンポジウム「疎水性の世界でのバイオプロダクションを目指して」を開催いたします。⇒詳しくはこちらから

日時:2010年3月26日(金)
場所:日本大学会館大講堂(東京都千代田区九段南4-8-24)
 

多くの皆様のご参加をお待ちしております。

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Published by 学会事務局 on 26 2月 2010

【本部】2010年(平成22年)度総会・評議員会

総会・評議員会およびその後の諸行事を下記のとおり開催いたします。
会員各位多数ご出席下さいますようご案内します。

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2010年度総会・評議員会

日時 2010年5月28日(金)13時~14時20分
場所 千里ライフサイエンスセンタービル801~802号室
豊中市新千里東町1-4-2 TEL:06-6873-2010
次第  
  1. 会長挨拶
  2. 会務報告
  3. 監査報告
  4. 審議議案
    (1) 2009年度事業および決算に関する件
    (2) 2010年度事業計画および予算に関する件
    (3) 公益法人申請に関する件
    (4) その他       

第15回生物工学懇話会

日時 2010年5月28日(金)14時30分 ~17時20分
場所 千里ライフサイエンスセンタービル801~802号室
豊中市新千里東町1-4-2 TEL:06-6873-2010
参加費 無料
内容
  • 講演1 「地球をめぐる水と水をめぐる人々」
     …東京大学・生産技術研究所  沖  大幹
  • 講演2 「ビール醸造法とその香味に及ぼす影響について」
     …アサヒビール株式会社・酒類技術研究所  小林  稔
  • 講演3 「ウイスキーの品質とつくりへのこだわり」
     …サントリー酒類株式会社・スピリッツ事業部  輿水 精一

詳しくはこちら

懇親会

日時 2010年5月28日(金)17時30分~19時
場所 千里ライフサイエンスセンタービル603~604号室
会費 5,000円 (お支払いは当日現金でお願いします)
申込方法 懇親会参加者は原則として予め参加申込して下さい。参加申込方法は、
  1. 氏名
  2. 住所ならびに所属,連絡先TEL/FAX/E-mail
  3. 会員種別
を明記して、下記の申込先までFAXまたはE-mailをお送り下さい。
締切日 2010年5月7日(金)
申込先 (社)日本生物工学会事務局(吹田市山田丘2-1大阪大学工学部内)
TEL. 06-6876-2731  FAX. 06-6879-2034  E-mail:

 

Published by 学会事務局 on 25 2月 2010

【和文誌】「生物工学教育」欄を始めました

新コーナー「生物工学教育」への投稿を歓迎します !

年次大会のプログラムの内容からわかりますように,生物工学がカバーする分野は大きく広がってきています.たとえば,生物工学の出発点ともいえる発酵・醸造,生物化学工学,基礎分子生物学,あるいは基礎微生物学から,植物,動物,さらには環境問題までをカバーするに至っています.

このように大きな広がりを見せる生物工学の将来を考えるとき,研究の重点化や農芸化学など他分野との差別化はもちろん重要ですが,生物工学を今後担う若手の養成もまた重要であると考えています.生物工学関連の学部・学科で学ぶ若者にどのような教育を行うかも我々に課せられた大きな問題であります.現在,理科離れの時代と言われて久しく,次世代の教育に大学や高等専門学校では苦慮される場面も少なくない状況となっています.

そこで,生物工学会誌編集委員会では「生物工学教育」なるコーナーの新設を考えました.会員・非会員を問わず,生物工学関連の部局で教育に当たられている方々より,教育活動における工夫や問題点を投稿していただき,相互の情報交換の場として有効に活用していただければと考えた次第です.「生物工学教育」では,上記のように講義や学生実験での工夫・作られた教材・新規の実験プロトコール・学生の理解度の調査などの情報をご投稿いただきたいと思っております.

投稿いただいた情報については査読を行い,教育論文としての性格を持たせるようにいたします.また,掲載された内容に対してのご意見も歓迎いたします.さらに広く会員外にも投稿を呼びかけたく,是非,会員各位の周辺の方にも投稿をおすすめいただきますようお願い致します.

生物工学会誌編集委員会

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Published by 学会事務局 on 25 2月 2010

生物工学会誌 – 88巻2号


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Published by 学会事務局 on 25 2月 2010

【随縁随意】テロワールと生物工学 – 清水 健一

生物工学会誌 第88巻 第2号

清水 健一

最近、ワインの世界で「テロワール」という言葉が広く使われるようになっている。「Mediterranean」、「Territory」などと同様にラテン語の「Terr(土地)」を語源とする言葉で、「土地の環境」を意味するが、ワインに関連して使用される場合は、「ワイン用ブドウの品質に影響を与えるブドウ栽培環境」と定義するのが妥当であろう。ワイン用ブドウVitis vinifera は、中央アジアカスピ海周辺の乾燥地を原産地とすることから、水分の極度に少ない乾燥環境を好む傾向がある。それゆえに、テロワールのもっとも重要な要素は土壌、気候、立地ということになる。

良い品質のワインになるためには、ブドウの根の活発な呼吸が重要であることから、ワイン用ブドウ品種は根の酸素要求度が非常に高い。生育期に降水量が多く土壌の排水性が悪い場合には、土壌水分量が多くなり、その分、根圏周辺の空気が減少して根が酸素不足状態になる。したがって、生育期に降水量が比較的多いフランス、イタリアなどを含む地域においては、土壌の排水性の良いことがブドウの生育や品質を維持するために重要となる。また、微妙な排水性の相違で、そこに適する品種が異なる(例として、メドックにはカベルネソービニヨンが適し、それよりわずかに排水性の悪いサンテミリオンではメルロが良いなど)。

根の呼吸と同様に、あるいは最も重要な要因は光合成である。真核生物が18 – 20億年前にラン藻を取り込むことによって獲得したこの機能が、ワイン用ブドウのべレゾン(着色期)以降の成熟過程(ブドウの老化過程)で充分に発揮されることで良質なワイン醸成につながる。このことは、ワインの味、香りの生成が光合成によって合成されるブドウ糖に端を発することを考えると当然のことではある。光エネルギーを極力多く吸収するために、日照時間が長い地域、南向き斜面の畑が望ましい。

気温も、水分蒸散防止のために気孔が閉じない範囲では高いほうが良い。日中に光合成によって合成したブドウ糖の、夜間の呼吸による消費を最小限にするために、昼夜の気温差が大きい(昼は高温で光合成が活発、夜は低温で呼吸が不活発な)地域、すなわち盆地や谷が望ましい。さらに言えば、礫は排水性が良いばかりではなく、細かい土に比して比熱が小さく、昼間は日光で速やかに温まり、夜は急速に冷えるため、礫を多く含む土壌が適している(夜間の低温は、ブドウ果実の成熟を促進する老化ホルモンであるアブシジン酸誘導のためにも重要)。

日本は生育期降水量が非常に多く、土壌の排水性が悪いため、ワイン用ブドウの栽培が非常に困難であり、かつブドウの病原菌であるカビの増殖に適した環境も加わって、良いワイン用ブドウを得るためには多大な努力とコストを要する。また、ピノノワールなどのように、果皮が弱く果実内の水圧で果実が破裂しやすい品種であるがゆえに、日本で栽培不可能または困難な品種も枚挙にいとまがない。

テロワールには恵まれないものの、生物工学の側面から見ると、日本には清酒、焼酎を歴史的背景とした世界最高水準の微生物利用技術、醸造技術が存在する。最近では、醸造業界の夢の一つであった液体麹(呼称:潅水麹)技術もアサヒビールの研究者によって確立された。加えて、実用酵母の育種に関しても世界をリードする研究成果がワイン、清酒、焼酎、酵母エキスなどの分野で発表され、さまざまな細胞融合株、突然変異株が実用化されている。

どちらかというと欧州、特にフランスワインの模倣に終始してきた我が国の国産ワインは、今後の市場での伸張を期待するのであれば、テロワールを克服し、独自性のある方向を模索すべきと考える。成功例として、酵母および醸造技術を駆使した国産の亜硫酸無添加ワインは一定の市場を形成している。原料用ブドウの品質の重要性は充分に認識しつつ、生物工学的手法、独自の醸造技術を駆使した日本独自のワインの確立が急務である。

近年、赤ワインの渋みを担うプロアントシアニジン類に関して、果皮、種子における分布、構造と渋みの質の関係、ブドウ成熟やワイン熟成中のフェノキシラジカルによる構造変化などが明らかになりつつある。実用ワイン酵母の育種ターゲット、さらには、新しいワインの醸造プロセスを考える上できわめて興味深い。

最近の生物工学系の研究テーマをみると、遺伝子関連が圧倒的である。遺伝子研究の重要性を否定するつもりはまったくないが、微生物や自然界からの新たな物質の探索、醸造などの古くからある技術に関連した、研究者として心身ともに鍛えられる泥臭いテーマが急速に減少している現実には寂寞の感がある。若手研究者の皆様には果敢なチャレンジを期待したい。
 


著者紹介 アサヒフードアンドヘルスケアー(株)調味料事業本部(担当部長) 

 

►生物工学会誌 –『巻頭言』一覧

Published by 学会事務局 on 16 2月 2010

【事務局より】会費納入のお願い(個人会員の方へ)

  • 2010年会費用振込用紙は、現在もお使いいただけます。 
  • 郵便局備え付け振替用紙ご利用の場合の振込先

振込口座: 00910-3-54007  
       社団法人 日本生物工学会
 

できるだけ早いお支払い手続きをお願いいたします。(会費の口座振替登録会員を除く)

2010年会費未納の場合

ご注意ください!

  • 2010年大会(10月27日~29日開催)の講演登録にお申し込みいただけません。
  • JBBのオンラインジャーナルにアクセスできなくなります。  
     

2010年会費 (1月~12月) (会費は不課税です。)

正会員 9,800円(だたし、海外在住の正会員は12,000円)
学生会員 5,000円

英文誌JBBの有料購読について

正会員・学生会員の方でJBB冊子体の購読をお申し込みの場合は、上記会費に購読料(5,000円・税込み)を加算してお支払いください。(冊子体購入の有無に関わらず、電子ジャーナルへのアクセス権は全員に付与されております。)

お問い合せ先 

日本生物工学会事務局
〒565-0871 大阪府吹田市山田丘2番1号 
大阪大学工学部内
社団法人 日本生物工学会
Tel: 06-6876-2731   Fax: 06-6879-2034
E-mail:

 

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Published by 学会事務局 on 10 2月 2010

イベントカレンダー(Google カレンダー版)

Published by 支部:関西 on 10 2月 2010

【関西支部】第97回醗酵学懇話会のご案内

日本生物工学会関西支部は、平成22年8月6日(金)に、アサヒビール株式会社 吹田工場(〒564-0071 大阪府吹田市西の庄町1-45)にて、第97回醗酵学懇話会を開催いたします。

詳しくはこちらから

多くの皆様のご参加をお待ちしております。

Published by 支部:関西 on 10 2月 2010

【関西支部】第97回醗酵学懇話会

標記例会ならびに懇親会を下記の通り開催いたしますので,多数ご参加下さい.

このページの印刷用PDFはこちら

日時 2010年8月6日(金)13:30~18:00
場所 アサヒビール株式会社 吹田工場(〒564-0071 大阪府吹田市西の庄町1-45)
講演 13:30~15:20
  • 「養殖ノリの品種改良の現状と今後の展望」(兵庫県立農林水産技術総合センター水産技術センター) 二羽 恭介
  • 「大型発酵タンクにおける麦汁エアレーション期間の重要性について」(アサヒビール株式会社 生産技術センター)  中村 勇一
見学 15:30~16:20 アサヒビール株式会社 吹田工場
懇親会 16:30~18:00 アサヒビール株式会社 吹田工場
参加費 1,000円 (不課税・学生無料)
*当日会場にてお支払い下さい
懇親会会費 2,000円 (税込み・学生無料)
*当日会場にてお支払い下さい
定員 70名(定員になりしだい締め切ります)
申込み方法 氏名,連絡先,TEL,懇親会の出欠を明記の上,下記宛にお申し込み下さい.
申込先 〒558-8585 大阪市住吉区杉本町3-3-138
大阪市立大学大学院理学研究科
(社)日本生物工学会 関西支部庶務担当
藤田 憲一
Tel: 06-6605-3163; Fax: 06-6605-3164
E-mail: 
交通 JR東海道本線京都線「吹田駅」下車 徒歩約10分
阪急千里線「吹田駅」下車 徒歩約10分
アクセスマップ

講演1 「養殖ノリの品種改良の現状と今後の展望」

     兵庫県立農林水産技術総合センター水産技術センター 二羽 恭介

 養殖ノリの生産金額は年間700~800億円に達しており,我が国で最も重要な海洋植物である.しかし,ノリの生態や養殖方法,瀬戸内海でも盛んにノリ養殖が行われていることは,一般的には意外と知られていない.また,近年ノリの単価安に加えて色落ち被害が頻発するようになり,養殖ノリの安定生産に向けた優良品種の開発が強く望まれている.本講演では,特異なノリの生活史,戦後発展してきた養殖技術と養殖方法を紹介したうえで,①養殖ノリの分類と品種判別,②養殖ノリと野生ノリの系統関係,③養殖ノリの遺伝・育種の現状を概説し,今後の品種改良の展望と課題について述べる。
 

講演2 「大型発酵タンクにおける麦汁エアレーション期間の重要性について」

    アサヒビール株式会社 生産技術センター 中村 勇一

 大規模なビール工場では,500kL前後の大型タンクに複数バッチの麦汁を満たしてから発酵を開始する.発酵タンクが大型である為,タンクに麦汁を満たすのに数時間~十数時間を要している.弊社主力5工場の発酵中の酵母や発酵液の詳細な分析を行った結果,麦汁エアレーション期間の長い工場では,酵母菌体内脂肪酸の過度な不飽和化とそれによるエステルの低下,酵母細胞周期の非同期化,異常な出芽状態の酵母の増加,酵母のN代謝の不良,などが起こっていることが明らかとなった.高品質のビールを安定的に醸造するには,酵母が酸素に曝露する時間のコントロールが重要である.


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Published by 学会事務局 on 08 2月 2010

新着情報 2010年

このページには2010年の日本生物工学会からのお知らせ一覧を掲載しております。

掲載日内容
2010.12.24【年次大会】2011年東京大会 シンポジウム 公募終了
2010.12.22【本部だより】2010 KSBB秋季大会に参加して
2010.12.21【和文誌】第88巻12号の一部をオンライン公開しました
2010.12.21【事務局より】東日本支部賀詞交換会・賛助会員の集い
2010.12.21【本部だより】日本生物工学会の改革へ向けて
2010.12.21【随縁随意】事業仕分けと世界一 – 土佐 哲也
2010.12.15【和文誌】Fuji Sankei Business i バイオ最前線 記事掲載
2010.12.14【年次大会】第62回 日本生物工学会大会(2010)後記
2010.12.14【事務局】年末年始休業のお知らせ
2010.12.13【バイオマスリファイナリー研究部会】国際シンポジウム
2010.12.10【代議員選挙】投票受付を終了いたしました。
2010.11.30【正会員の方へ】11月29日にパスワードを再配信しました
2010.11.29【代議員選挙】投票受付中 – 締切: 12月10日(金)正午
2010.11.25【和文誌】第88巻11号の一部をオンライン公開しました
2010.11.25【随縁随意】生物と工学のギャップを埋める“生命の神秘”
2010.11.18【JBB】Vol. 110, no. 6をオンライン公開しました
2010.11.17【和文誌】Fuji Sankei Business i バイオ最前線 本日掲載
2010.11.16【北日本支部】仙台シンポジウムのご案内
2010.11.12【代議員選挙】立候補・推薦の受付を終了しました
2010.11.05【会員の方へ】2011年会費請求について
2010.11.04【九州支部】沖縄大会(2010)プログラム公開しました
2010.11.02【正会員の方へ】11月1日にパスワードを配信しました
2010.11.01【代議員選挙】立候補・推薦受付中(締切11月12日)
2010.11.01【和文誌】88-10「スピーカーズコーナー」演習問題解答
2010.10.25【正会員の方へ】代議員選挙についてのお知らせ
2010.10.25【年次大会】『会員の集い』のご案内(10月27日)
2010.10.25【和文誌】第88巻10号の一部をオンライン公開しました
2010.10.25【随縁随意】微生物増殖学*のすすめ – 福井 作蔵
2010.10.21【和文誌】Fuji Sankei Business i バイオ最前線 記事掲載
2010.10.19【年次大会】第63回(2011)東京大会HPを公開しました
2010.10.13【研究部会】第1回学際的脂質創生研究部会講演会
2010.10.12【事務局】臨時総会・評議員会開催について(2010/10/28)
2010.10.12【年次大会】2011年東京大会シンポジウム公募のお知らせ
2010.10.04【JBB】Vol. 110, no. 5をオンライン公開しました
2010.10.01【九州支部】九州支部 沖縄大会 日程変更のお知らせ
2010.09.30【関西支部】中高生・中高教員対象 – バイオカフェ&ラボ
2010.09.29【研究部会】伝統発酵部会シンポジウムのご案内
2010.09.27【東日本支部】第5回 学生発表討論会
2010.09.27【和文誌】「賛助会員のページ」を始めました
2010.09.27【随縁随意】日本生物工学会 うたかたの記 – 山田 靖宙
2010.09.27【和文誌】第88巻9号の一部をオンライン公開しました
2010.09.17【JBB】Vol. 110, no. 4をオンライン公開しました
2010.09.15【和文誌】Fuji Sankei Business i バイオ最前線 本日掲載
2010.09.14【若手会】総会・交流会の参加申込み締切を延長しました
2010.09.14サーバー停止のお知らせ(2010年10月2日)
2010.09.09【関西支部】第98回醗酵学懇話会へのご案内
2010.09.01【本部・西日本支部】日本生物工学会技術セミナー
2010.08.26【和文誌】88巻8号の一部をオンライン公開しました
2010.08.26【随縁随意】未来技術の予測と検証のすすめ – 古川 謙介
2010.08.24【研究部会】メタボロミクス講習会 参加者募集(2010/11/12-13)
2010.08.18【和文誌】Fuji Sankei Business i – バイオ最前線 本日掲載
2010.08.10【年次大会】演題番号をメール配信しました(8月6日)
2010.08.06【JBB】 Vol. 110, no. 3をオンライン公開しました
2010.08.06【九州支部】市民フォーラムのご案内
2010.08.05【事務局】夏期休業のお知らせ(8月11日~15日)
2010.07.28【和文誌】第88巻7号の一部をオンライン公開しました
2010.07.27【随縁随意】研究者よ、名を残せ - 依田 幸司
2010.07.27【九州支部】第17回 九州支部 沖縄大会のご案内
2010.07.26【JBB】Vol. 110, no. 2 をオンライン公開しました
2010.07.23【中部支部】シンポジウムのご案内
2010.07.222010年度学会賞受賞者決定
2010.07.21【和文誌】 『Fuji Sankei Business i』への編集協力
2010.07.15【若手会】生物工学若手研究者の集い総会・交流会
2010.06.28【年次大会】講演申込の受付を終了しました
2010.06.25【和文誌】第88巻6号の一部をオンライン公開しました
2010.06.25【随縁随意】新しい産業革命の渦中にあって-植田 充美
2010.06.23【年次大会】ポスター発表者へ – 会費の納入について
2010.06.19【JBB】Impact Factor 2009 – 1.749
2010.06.11【JBB】Vol. 110, no.1をオンライン公開しました
2010.06.10【東日本支部】高校生対象の「バイオ夏の実験講座」
2010.06.07【年次大会】講演申込受付中(6月28日正午締切)
2010.06.03【研究部会】第2回若手研究シンポジウム
2010.05.31【年次大会】講演要旨受付:2010年6月7日~28日正午
2010.05.25【中部支部】中高生対象体験型講座と支部例会のご案内
2010.05.25【若手会】生物工学若手研究者の集い 夏のセミナー(2010/7/3-4)
2010.05.25【和文誌】第88巻5号の一部をオンライン公開しました
2010.05.25【随縁随意】E-バイオの幕開け-石井 正治
2010.05.13【JBB】Vol. 109, no.6をオンライン公開しました
2010.05.10【会員の方へ】メールアドレス登録のお願い
2010.04.30【本部】事務局休業のお知らせ
2010.04.26【年次大会】大会ホームページをオープンしました
2010.04.26【和文誌】第88巻4号の一部をオンライン公開しました
2010.04.26【随縁随意】アジアにおける今後の国際交流活動のあり方
2010.04.09【JBB】未送信分E-offprintの送信スケジュール
2010.03.30【JBB】E-offprintの未送信問題について
2010.03.29【JBB】Vol. 109, no. 5をオンライン公開しました
2010.03.26【本部・北日本支部】日本生物工学会シンポジウム
2010.03.23【研究部会】乳酸菌・腸内細菌工学研究部会 講演会
2010.03.23【和文誌】第88巻3号の一部をオンライン公開しました
2010.03.23【本部だより】公益社団法人申請 – 新定款案ご意見募集
2010.03.23【随縁随意】「科学者」からの提言 – 室岡 義勝
2010.03.23【本部】第15回生物工学懇話会 (2010/5/28)
2010.03.16【研究部会】発酵食品の機能性データベース更新
2010.03.12【JBB】Vol. 109, no. 4をオンライン公開しました
2010.03.09【研究部会】有機溶媒耐性微生物利用技術研究部会シンポジウムのご案内
2010.02.26【本部】2010年(平成22年)度総会・評議員会(2010/5/28)
2010.02.25【和文誌】「生物工学教育」欄を始めました
2010.02.25【和文誌】第88巻2号の一部をオンライン公開しました!
2010.02.25【随縁随意】テロワールと生物工学 – 清水 健一
2010.02.16【事務局より】会費納入のお願い(個人会員の方へ)
2010.02.15【JBB】Vol. 109, no. 3をオンライン公開しました
2010.02.10【関西支部】第97回醗酵学懇話会のご案内
2010.02.04【関連行事】北京大・熊本大・崇城大 連携公開セミナー
2010.02.01【事務局より】2010年度 研究部会 申請募集
2010.01.25【和文誌】第88巻1号の一部をオンライン公開しました
2010.01.25【会長挨拶】 飯島 信司会長(2010年1月)
2010.01.22【JBB】Vol. 109, no. 2をオンライン公開しました
2010.01.20【本部】2010年度受賞候補者推薦のお願い
2010.01.05【事務局より】大会シーズ提案会開催とシーズ公募


 

Published by 支部:九州 on 05 2月 2010

【九州支部】関連セミナー開催通知「ソフトバイオマスからの燃料用エタノール製造プロセスの開発研究」

「ソフトバイオマスからの燃料用エタノール製造プロセスの開発研究」

経済産業省の平成20年度提案公募型開発支援事業で、北京大学・熊本大学・崇城大学の3大学が共同して農産物系わら類、特にトウモロコシのわら(コーンストーバと呼ばれる。)からの燃料用エタノール生産を実用化するために、2年間の開発研究を実施してきました。その成果を公開という形で報告させていただきますので、ご参加の程、よろしくお願いいたします。

 

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Published by 学会事務局 on 04 2月 2010

【関連行事】北京大・熊本大・崇城大 連携公開セミナー

ソフトバイオマスからの燃料用エタノール製造プロセスの開発研究地球温暖化対策の一手段としてバイオマスからの燃料用エタノールの生産が注目されており、世界ではすでにデンプン質系や糖質系(スクロースやグルコース、フラクトース)バイオマスからエタノールが大量に製造されています。

しかし食糧と競合することから、セルロース系バイオマスからの燃料用エタノール生産技術の開発が緊急の課題となっています。中国では毎年約7 億トンもの農産物系わら類が排出され、約3 億トンもが耕作地で焼却され、大きな環境汚染を引き起こしています。

そこで、経済産業省の平成20年度提案公募型開発支援事業で、北京大学・熊本大学・崇城大学の3大学が共同して農産物系わら類、特にトウモロコシのわら(コーンストーバと呼ばれる。)からの燃料用エタノール生産を実用化するために、2年間の開発研究を実施してきました。その成果を下記の要領で報告させていただきますので、ご参加の程、お願いいたします。

日時 2010年2月26日(金)13時30分から
場所 熊本大学イノベーション推進機構ベンチャー棟会議室
pdfアクセスマップ
プログラム
  • 13:30- 開会の挨拶 … 白石 和樹(NEDO)
  • 13:50- 成果報告
    • 13:50- 基礎研究(竹からのバイオエタノール生産)木田 建次 (熊本大)
    • 14:20- 実証試験結果報告(コーンストーバからのバイオエタノール生産)
           … 湯 岳琴(北京大) 
    • 15:20- 補完研究木田 建次(熊本大)
    • 15:40- キシロース発酵能を有する酵母の育種赤松 隆(崇城大)
  • 16:20- 今後の展開 … 呉 暁磊(北京大)
  • 17:00- 総括 … 山田 富明(エネ総研)
  • 17:20- 閉会の挨拶 … 白石 和樹(NEDO)
申込方法 セミナー参加申込書(Excel)に氏名所属・役職電話連絡先メールアドレスをご記入のうえ、E-mail()もしくはFax(096-342-3668)でお申し込みください。

■関連記事: 【九州支部】関連セミナー開催通知「ソフトバイオマスからの燃料用エタノール製造プロセスの開発研究」
https://www.sbj.or.jp/branch/branch_kyushu_sympo20100226.html

Published by 学会事務局 on 01 2月 2010

【事務局より】2010年度 研究部会 申請募集

日本生物工学会では、2010年度(H22)研究部会(第1種研究部会 / 第2種研究部会 / 若手研究会)の設置申請を募集しております。

研究部会設置ご希望の方は、研究部会規程(2010.01.29改訂)に従ってword研究部会設置申請書3月12日(金)までに学会事務局宛()に提出してください。理事会で審議の上決定をし、代表者宛に通知いたします。理事会審議決定の補助金を付与します。

活動報告については、年次大会以外の各種の機会に速やかにご報告いただき、word研究部会活動報告書の提出をお願いいたします。

年次大会のシンポジウム開催に関する中期的方針はこちらから

 

Published by 学会事務局 on 25 1月 2010

【随縁随意】日本生物工学会のゆくえ-飯島 信司

生物工学会誌 第88巻 第1号
会長 飯島 信司

競争と変革がオンパレードの世相の中で、日本生物工学会も大きな影響を受け、その将来についてよく考える時期がきているように思います。このようなことは何も本会に限られたことではなく、多くの学会にあてはまるのも事実です。

私が本会大会(当時は醗酵工学会)に初めて参加させていただいたのは、ポスドク生活を終え名古屋大学工学部にお世話になった昭和59年だったと思います。田口久治先生が会長で、大阪の日本生命中之島研修所で行われ、発表会場も2つか3つ、参加人数も数百人程度で宿泊も同じ場所、朝から晩まで皆一緒でした。なかなかアットホームな雰囲気で御年長の先生方におかれましては、懐かしく思われる先生も多いと思います。

その数年の後には学会の発展とともに中之島での開催が困難となり、また学会の全国展開に伴い、平成元年の名古屋を皮切りに徐々に全国各地で大会が行われるようになったのは皆様がご存知の通りです。そんな折の平成4年頃、当時副会長の今中宏先生のお取り計らいで理事、編集委員の合同合宿が開かれ、会名変更や学会誌の月刊化が審議されました。活発にまた時には本音で議論して酒を飲んだ後、皆で大広間に雑魚寝をしました。当時編集委員であり、何もわかっていなかった私が永井会長に、なぜ理事と編集委員が合宿するのかと質問したところ、醗酵工学会で評議員を除けば、役員は理事と編集委員だけだという返事でした。今考えると学会の体制も小さく、皆で意見が言い合えた風通しの良い懐かしい時代であったと言えるかもしれません。

その後、諸先輩のご努力で会名を「日本生物工学会」へ変更、全国に支部がつくられるとともに、アジアへの展開がはかられ、アクティビティーもあがってまいりました。その結果、醸造や生物化学工学に加えて、応用微生物学、応用酵素学などで確固たる地位を築いてきたと考えております。最近では、社会的要請から盛んになってきた環境関連の研究をはじめ、時代の流れとも言える動植物培養細胞、医用工学、ナノテクノロジーの研究も増え、その守備範囲も広がっています。

最先端の研究に関わり、科学の発展を牽引することはアカデミアサイドからすれば喜ばしいことですが、研究の方向性が産業のニーズから少しずれてきている面もあると感じています。醸造分野では以前から問題となっていたことですが、最近では、微生物のみならず動物細胞においても培養工学の研究テーマが激減してきています。企業の研究者の方から、「培養法について大学の研究者と議論したいが、やっている人がいない」といった苦言を伺うことがあります。これは私自身にとっても耳が痛い話です。食品や培養関係の、言葉は悪いかも知れませんがいわゆる「オールドバイオ」に携わる大学人はヨーロッパにはまだ多くいます。国民性の違いというものでしょうか。

学会は、学問の進展をはかり、情報交換などを通じて社会へ広く利益を還元することを使命とすることはいうまでもありません。さらにJBBのインパクトファクターがますます上昇し、また本会がアジアをリードする学会になれば、まわりまわって会員の皆様のお役に立てることはまちがいないと考えており、これを推進する所存です。それとともに20年前のあの雰囲気、仲間意識と言っても良いのかもしれませんが、これも大切と考えます。あくまでも理想ですが、学会のいたるところで、会員間でいろいろな交流がはかられ、自由に意見が交換できればすばらしいと思います。このような人のつながりが、その後いろいろな分野や局面で大きな発展をもたらすこともあり得ると思います。

本会が現在抱えている問題の一部もこのようなことで解決の糸口が見つかるかもしれません。もちろん今でも若手会や研究部会などはありますが、賛助会員、企業会員間でも何か交流ができないかなと思います。現在、公益法人化への移行に伴い学会の組織や運営を大きく変える必要に迫られており、このような会員間の交流を考えられないか、頭をよぎった思いを綴った次第です。

 

►生物工学会誌 –『巻頭言』一覧

Published by 学会事務局 on 25 1月 2010

生物工学会誌 – 88巻1号


PDFファイルをご利用いただくためにはAdobe Reader(無料)が必要となります。ダウンロードはこちらから

Published by 学会事務局 on 20 1月 2010

【本部】2010年度受賞候補者推薦のお願い

日本生物工学会では2010年度の受賞候補者の推薦を募集しております。⇒詳しくはこちらから
授賞規定(PDF)およびアジア若手賞内規(PDF)をご一読の上、奮ってご推薦ください。

推薦書類は、2010年3月12日(金)までに事務局宛()に送付してください。

推薦書類のダウンロード

Published by 学会事務局 on 05 1月 2010

【事務局より】大会シーズ提案会開催とシーズ公募

会員各位

日本生物工学会 会長 飯島 信司

日本生物工学会第62回大会(2010年10月27日~29日)では,各研究機関で保有するシーズを広く企業に知っていただき活用することを目的として,シーズ提案会を開催いたします.
本年度は,募集シーズを生物工学会の基本である物質生産に関する方法(宿主・ベクター系,培養法,培地など),装置,分析、周辺機器などを提案内容といたします.

シーズ提案を希望される方は,下記の要領でお申し込み下さい.

本年度大会のシーズ募集は締め切りました。多数のお申し込みありがとうございました。

申込締切 2010年3月31日(水)必着 
申込方法
  1. シーズ名称(和文・英文;仮題で可)
  2. シーズ内容(100字程度)
  3. 提案者氏名・所属
  4. 連絡先(TEL・FAX・E-mail)
  5. その他希望事項

各項目をご記入の上,E-mail,FAXあるいは郵便で下記までお申し込みください.

採択および詳細の連絡 できるだけ多くのシーズをご提案いただくことにしておりますが,限られた時間枠ですので,ご提案が多い場合には理事会で選考させていただきます。採択されない場合もあることをご了解くださいますようお願い申し上げます.採択された提案は,その他詳細情報とあわせ提案者にご連絡いたします.
申込先 〒565-0871 
大阪府吹田市山田丘2番1号 
大阪大学工学部内 (社)日本生物工学会 
TEL. 06-6876-2731 FAX. 06-6879-2034
E-mail:

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Published by 学会事務局 on 22 12月 2009

【年次大会】シンポジウムの開催と運営に関する理事会方針

会員各位

日本生物工学会会長(2010年当時)
飯島 信司
 

平素は日本生物工学会の活動に多大なご高配を賜りありがとうございます.大会におけるシンポジウムは当学会の大きな特色であり,非常に多くのシンポジウムが活発に開催され,大会を大いに盛り上げる役割を果たしているところであります.これもひとえに会員各位の大会開催へのご理解とご協力の賜物と感謝申し上げます.

従来,大会シンポジウムの開催につきましては会員からの公募を基本として,できるだけ多くのシンポジウムを開催できるよう各大会の実行委員会で多大な努力が積み重ねられてまいりました.しかしながら,近年のシンポジウム申し込みの件数の著しい増大,近しいテーマの重複などの理由から,大会全体のバランスをとる必要も感じられるようになってまいりました.特に応募数が20を超えたこともあり会場設定にも苦慮しております.また,時流にのるだけでなく日本生物工学会として深く議論されるべき重要課題,分野のバランスを考慮したテーマ設定など,理事会のシンポジウム提案やテーマ調整の必要性のご指摘を会員各位から多々頂いているところです.

このような状況に鑑み,理事会では,大会におけるシンポジウム開催について以下のような中期的方針をたて,各実行委員会において運営をお願いすることといたしました.もちろん,大会は各実行委員会の意思を最大限尊重して行われるべきと考えているところではありますが,理事会としても大会が会員各位により大きな実りをもたらすよう,積極的に運営にかかわってまいりたいと考えている次第です.下記に,大会シンポジウムテーマ採択に関する理事会の方針を示します.特に研究部会におかれましては例年多くのシンポジウムを開催されております.現状をご理解いただくとともに,本学会の発展をめざしご協力いただければ幸いです.

皆様の変わらぬご理解とご協力をお願い申し上げます.
 

大会のシンポジウム開催に関する中期的方針

【募集 】

  1.   会員各位より広くシンポジウムを募る.
  2.   本会として重要なテーマに関するシンポジウムを理事会から応募する場合がある.

【選考の手続き】

  1. 応募多数の場合は,理事会から応募されたシンポジウムを含めて,時代に即した重要なテーマを中心に大会実行委員会で選考し,理事会で承認する.

    研究部会からの応募に対しては,
    • 1)本部からの資金援助も行っていることから,基本的には大会期間中以外の機会にシンポジウム等の報告会の場を設けて頂くことを前提として選考する.
    • 2)大会中開催の必然的理由がある場合には,応募時にその旨を明記していただくものの, 順位が低くなることがありうる.
  2. 前年に引き続き応募されたシンポジウムについては,採択順位が下がる場合がある.
  3. 他の学会などとの共催・協賛によるシンポジウムについては,記載された共催・協賛の理由を採否判断材料の一つとする.

 

■関連記事:第62回(2010年)大会シンポジウム公募のお知らせ
https://www.sbj.or.jp/meeting/meeting2010_sympo_application.html

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Published by 学会事務局 on 22 12月 2009

【年次大会】第62回(2010年)大会シンポジウム公募のお知らせ

シンポジウムの公募は終了いたしました。多数のお申し込みありがとうございました。

第62回(2010)日本生物工学会大会
実行委員長 園元 謙二

日本生物工学会第62回大会<2010年10月27日(水)~29日(金)>では,一般シンポジウムについて,すべて公募することと致します.本大会では,一般シンポジウムを10月27日午後,28日午前と午後,29日午前に分けて開催されます.

シンポジウム開催を希望される方は,以下の要領でお申込下さい.

申込締切日 2010年2月26日(金)
申込方法
  1. シンポジウム課題(和文・英文:仮題で可)
  2. 開催趣旨(200字程度)
  3. 世話人氏名・所属(複数の場合は,代表者を明示)
  4. 連絡先(TEL・FAX・E-mail)
  5. 講演予定人数
  6. その他希望事項
日本生物工学会大会シンポジウム提案書wordに記入の上,E-mail,FAXあるいは郵便(2月26日必着)で下記までお申込下さい.
なお,シンポジウム講演者への旅費・謝礼等を実行委員会が用意することはできません.
申込先 〒812-8581 
福岡市東区箱崎6−10−1
九州大学 大学院農学研究院 生物機能科学部門内
日本生物工学会 第62回大会実行委員会
FAX: 092-642-3019
E-mail:

採択および詳細の連絡 採択に関して,応募多数の場合,理事会および大会実行委員会で選定致します.追って,採択結果を代表世話人にご連絡させていただきます.なお,採択されたシンポジウム課題は,大会HPに掲載させていただきます.

■関連記事:シンポジウムの開催と運営に関する理事会方針
https://www.sbj.or.jp/meeting/meeting2010_sympo_board_policy.html

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Published by 学会事務局 on 22 12月 2009

【本部だより】2009 KSBB秋季大会に参加して

生物工学会誌第87巻12号掲載
杉山 峰崇

本年度も,国際交流の一環として韓国生物工学会(Korean Society for Biotechnology and Bioengineering; KSBB)より招待を受け,2泊3日の旅程で参加してきましたので,その概要をレポート致します.KSBBの年次大会は年2回開催されており,参加した秋季大会は,韓国のほぼ中央に位置する大田市(テジョン)のテジョンコンベンションセンターで11月1,2日に行われた.テジョンと言えば,2002年の日韓ワールドカップの開催スタジアムの地名として記憶に新しいが,伺ったところでは,政府・民間の研究所や大学が多数存在する,日本で言うところのつくば市のような科学技術都市としても有名のようである.また,韓国指折りの温泉場(儒城温泉)があり,泊まったホテルはその一角にあったようで,温泉にこそ入れなかったがリラックスした雰囲気を味わうことができた.

本会からの参加者としては,会長である名古屋大の飯島信司先生に加えて,今年度の照井賞を受賞された金沢大の滝口昇先生,技術賞を受賞された三和酒類株式会社の古田吉史先生,および阪大の私がお供をさせていただいた.飯島先生は医薬バイオテクノロジーシンポジウムにおいてキーノートスピーチを行われた.一方,滝口先生,古田先生と私は,国際シンポジウムで講演を行った.このシンポジウムには,阪大で学位を取られた上海交通大学のJian-Jiang Zhong先生も招待されておられ,今大会でアジア研究交流賞も受賞された.講演内容はナノスケール酵素工学から生物由来制御アルゴリズムの話にまでおよび,大変興味深いシンポジウムとなった.また,九州工業大学/ 慶應大学の清水和幸先生もバイオリアクターシンポジウムに招待されておられ,ご一緒させていただいた.

今大会の参加者は300人程度とやや少なかったようであるが,コンベンションセンターは非常に洗練されており,2日間にわたり講演が4会場で,ポスター発表/企業展示が1会場で行われ,微生物や動物細胞の有効利用などについて活発な議論がなされていた.

大会前日には,ウェルカムディナーに招いていただき,伝統的な韓国料理に舌鼓を打った(お正月に食べるという,アンモニア臭の強い料理はいささかいただけなかったが).また,飯島先生から日本酒の差し入れもあり(高級な日本酒,ごちそうになりました),韓国のお酒と飲み比べたりしてお酒の量も進み,楽しい一時を過ごした.大会の懇親会では,韓国のシニアな先生方から私のような若輩者に声をかけていただくこともあった.たくさんの日本の先生方のお名前を出され親愛を込めてお話されるのを伺って,我々若手も研究面でも国際交流面でも先輩方の後に続けるように努力しなければと思った次第である.

最後に,今大会で大変お世話になったKSBB の先生方や仁川空港まで迎えに来てくださった学生さん,また,このような貴重な機会を与えていただいた日本生物工学会の関連の先生方や事務局の方々に心より感謝申し上げます.

KSBB大会 ウェルカムディナーにて

KSBBのメンバーとウェルカムディナーにて
なぜかガッツポーズだが,KSBBの勢いがうかがえる!?
下段左から2人目:Zhong先生,4人目:飯島先生
上段左から4人目:筆者,5人目:滝口先生,
7人目:古田先生

KSBB大会会場にて

コンベンションセンターにて
左から8人目:清水先生

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

関連記事:【国際交流】韓国生物工学会(KSBB)大会参加報告

 

 

 

 

 

 

 

Published by 学会事務局 on 22 12月 2009

【随縁随意】パステルカラーの遺伝子組換え- 伊藤 清

生物工学会誌 第87巻 第12号
伊藤 清

昔は大学にも「醸造学講座」なるものが存在したが、だんだんと姿を変え、今は生命科学・バイオテクノロジーを中心とした学科に生まれ変わりつつある。ホームページをみると「醸造」に特化した学科・研究室は、秋田県立大学・醸造学研究室(県立)と東京農業大学・醸造科学科(私立)ぐらいしかないという。

その中にあって、我が鹿児島学では平成18年度から「焼酎学講座」を立ち上げ、醸造の中でも特に「焼酎」に特化した教育・研究を行っている。これについてはいろいろ意見もあることと思うが、地域と密着した教育・研究を行うことには大きな意義を見いだす。また、学生や地域産業の評判も上々のようである。醸造とバイオテクノロジーには共通する部分も多いが、異なる側面も多々あると思う。その最たる部分は、醸造はバランスを重視するが、バイオテクノロジーはそれほどでもないことであろう。醸造物はできたそのものを賞味するが、バイオテクノロジーはその後の精製などでステップを更に踏むところにその原因があろう。

最近、最相葉月の「青いバラ」1)という書籍を読む機会があった。最新の遺伝子組換え技術を使えば青いバラの作製も可能だという。だがこの書籍の中で「青いバラができたとして、さて、それが本当に美しいと思いますか」という言葉を発見した時にはハッとさせられた。この意味はいろいろに取れるだろうが、青いバラを作出しても未だ求めている色とは違うという解釈も成り立つであろう。私は、遺伝子組換え技術は、法的規制や社会的コンセンサスは別にして、可能性を秘めた技術であろうと思う。ただ、現在の技術は未だ熟していないのが現状であろう。色に関して言えば、あざやかなものは作り出せても、中間色の発現はなかなか難しいのであろう。野に咲く花に思わぬ美しさを見いだすのも似たようなことであろう。

さて、醸造もこの「青いバラ」に似たような部分がある。日本では遺伝子組換え技術こそ使えないものの、似たようなことがトリフルオロロイシンやセルレニンなどに対する薬剤耐性を使って実現されつつある。かつては夢のような話であったが、吟醸香(エステルの果実様香味)を多量に産生する醸造用酵母の育種も比較的簡単に達成できるようになってきた。だが、この酵母でつくった吟醸酒が本当にうまいのかと考えると首をかしげざるを得ない。多分、吟醸香を造り過ぎているのではないかと思われる。良い酒とは香味のバランスが取れていることが重要である。吟醸香を適当に含んでいることが重要であるが、このことを達成するのは意外に難しい。

さて、研究として遺伝子組換えを使うのは別であるが、将来優良(微)生物の育種を目指すのであれば、中間的な形質の発現が達成されなければ難しいように思う。遺伝子組換えにおいても、原色ではなく、パステルカラーの発現が達成できるように望む。我々は、醸造の分野においてもっと微妙な育種技術を開発し、真の意味でのテーラーメイド的な醸造が可能となるよう努力していきたい。


1) 最相葉月:青いバラ、新潮文庫(2004)。
著者紹介 鹿児島大学 焼酎学講座 醸造微生物学研究室(教授)

 

►生物工学会誌 –『巻頭言』一覧

Published by 学会事務局 on 22 12月 2009

生物工学会誌 – 87巻12号

  • 巻頭言“随縁随意”
  • 総合論文
  • バイオミディア
    • チューリップ花弁から工業原料?…加藤 康夫…(597)
    • モデルとハイキングでみえた植物概日時計… 花野 滋…(598)
    • バイオマンガン酸化物ナノ粒子…谷  幸則…(599)
    • その細菌は何種類の16S rRNA遺伝子をもっていますか?
    • ―16S rRNA遺伝子の多様性とその意義― …阿部 直樹…(600)
    • 放射線と育種…豊島 快幸…(601) 
  • 特 集「女性研究者のキャリアを考える」
    • 特集にあたって…小川亜希子…(602)
    • 国際的にも活躍できる研究者をめざして…柴田 潤子…(604)
    • 「べにふうき」緑茶の明日…山本(前田)万里…(606)
    • 再チャレンジ!女性研究者支援神戸スタイル…相馬 芳枝…(608)
    • 女性研究者の活躍を目指して…小渕 優子…(610) 
  • Branch Spirit
  • Fuji Sankei Business i…(612) 
     
  • 大学発!美味しいバイオ
  • Germination
    • Plant Biology 2009に参加して…堀  遂人…(616)
    • 第2回インターカレッジ・バイオリーダーズ参加報告…大渕 貴之…(617) 
  • pdf今月のJournal of Bioscience and Bioengineering  …(618) 
     
  • 談話室
    • 耐熱性酵素を用いたセルロースからのバイオエタノール生産…酒井 重男…(619)  
  • バイオインフォメーション…(620)
  • pdf本部だより…(621)
  • 総目次

 

Published by 学会事務局 on 22 12月 2009

会員サービス- 異動連絡届出

Web上での異動連絡届け(会員名簿web修正)

会員番号とパスワードがわからない場合は、下記事務局までお問い合せください。
会員システムの変更により必須項目が追加されております。画面の表示に従って必要事項を入力してください。

Web上での手続きが難しい場合

【個人会員(正会員・学生会員)の方】 
 異動連絡届を下記事務局までFAX、 メール、あるいは郵送で提出してください。

【団体会員・賛助会員の方】 
 会員番号、団体名、変更事項を明記の上、下記事務局までメールおよび、FAXでご連絡ください。

問合せ先

〒565-0871 
吹田市山田丘2番1号 大阪大学工学部内
公益社団法人 日本生物工学会
TEL: 06-6876-2731 FAX: 06-6879-2034
E-mail:

Published by 学会事務局 on 21 12月 2009

入会案内 – 書類での入会申込方法(賛助会員)

入会までの流れ 

  1.  入会申込書(賛助会員用)(Word / PDF)に必要事項を記入のうえ、下記に郵送してください。

      送付先: 〒565-0871 吹田市山田丘2番1号 大阪大学工学部内  
           公益 社団法人 日本生物工学会  
            TEL: 06-6876-2731 FAX: 06-6879-2034  
      
  2.  ご登録の会費支払い方法に従い、所定の方法でご入金下さい。 
      
    • 【郵便振替】
      備え付けの振替用紙を使用して、必要金額をお振込下さい。
      振込口座: 00910-3-54007  
      公益社団法人 日本生物工学会  
       
    • 【銀行振込】
      下記指定口座にお振込下さい。
      振込口座: 三菱UFJ銀行 茨木支店 普通口座 3793590  
      公益社団法人 日本生物工学会(ニツポンセイブツコウガクカイ)  
       
    • 【預金口座振替】
      預金口座振替依頼書(PDF)に必要事項を記入の上、下記に郵送してください。
      送付先: 〒565-0871 吹田市山田丘2番1号 大阪大学工学部内  
      公益社団法人 日本生物工学会  
      TEL: 06-6876-2731 FAX: 06-6879-2034
       
  3. 入金を確認、あるいは預金口座自動振替依頼書の到着をもって入会申込完了となります。
    会員番号とパスワードがメール送信されます。
     
  4. 会誌をお送りいたします。

 

 

 

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Published by 学会事務局 on 21 12月 2009

入会案内 – 書類での入会申込方法(団体会員)

入会までの流れ

  1. 入会申込書(団体会員用)(Word / PDFフォーム)に必要事項を記入のうえ、下記に郵送してください。

    送付先: 〒565-0871 吹田市山田丘2番1号 大阪大学工学部内  
           公益社団法人 日本生物工学会  
           TEL: 06-6876-2731 FAX: 06-6879-2034  
      
     
  2. ご登録の会費支払い方法に従い、所定の方法でご入金下さい。
     
    • 【郵便振替】
      備え付けの振替用紙を使用して、必要金額をお振込下さい。
      振込口座: 00910-3-54007  
      公益社団法人 日本生物工学会   
       
    • 【銀行振込】
      下記指定口座にお振込下さい。
      振込口座: 三菱UFJ銀行 茨木支店 普通口座 3793590  
      公益社団法人 日本生物工学会(ニツポンセイブツコウガクカイ)  
       
    • 【預金口座振替】
      預金口座振替依頼書(PDF)に必要事項を記入の上、下記に郵送してください。
      送付先: 〒565-0871 吹田市山田丘2番1号 大阪大学工学部内  
      公益社団法人 日本生物工学会  
      TEL: 06-6876-2731 FAX: 06-6879-2034
       
  3. 入金を確認、あるいは預金口座自動振替依頼書の到着をもって入会申込完了となります。
    会員番号とパスワードがメール送信されます。
     
  4. 会誌をお送りいたします。 

 

 

 

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Published by 学会事務局 on 21 12月 2009

入会案内 – 書類での入会申込方法(正会員・学生会員)

入会までの流れ

  1. 入会申込書(個人用)(Word / PDF)に必要事項を記入のうえ、下記に郵送してください。
     
      送付先: 〒565-0871 吹田市山田丘2番1号 大阪大学工学部内  
            公益社団法人 日本生物工学会  
            TEL: 06-6876-2731 FAX: 06-6879-2034  
      
  2.  ご登録の会費支払い方法に従い、所定の方法でご入金下さい。 
      
    • 【郵便振替】
      備え付けの振替用紙を使用して、必要金額をお振込下さい。
      振込口座: 00910-3-54007  
      公益社団法人 日本生物工学会  
       
    • 【銀行振込】
      下記指定口座にお振込下さい。
      振込口座: 三菱UFJ銀行 茨木支店 普通口座 3793590  
      公益社団法人 日本生物工学会(ニツポンセイブツコウガクカイ)  
       
    • 【預金口座振替】
      預金口座振替依頼書(PDF)に必要事項を記入の上、下記に郵送してください。
      <収納企業使用欄>以下は記入いただく必要はありません。

      送付先: 〒565-0871 吹田市山田丘2番1号 大阪大学工学部内  
      公益社団法人 日本生物工学会  
      TEL: 06-6876-2731 FAX: 06-6879-2034
       
  3. 入金を確認、あるいは預金口座自動振替依頼書の到着をもって入会申込完了となります。
    会員番号とパスワードがメール送信されます。
     
  4. 会誌をお送りいたします。 

 

 

 

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【年次大会】シンポジウムの開催と運営に関する理事会方針

会員各位

日本生物工学会会長 飯島 信司

平素は日本生物工学会の活動に多大なご高配を賜りありがとうございます.大会におけるシンポジウムは当学会の大きな特色であり,非常に多くのシンポジウムが活発に開催され,大会を大いに盛り上げる役割を果たしているところであります.これもひとえに会員各位の大会開催へのご理解とご協力の賜物と感謝申し上げます.

従来,大会シンポジウムの開催につきましては会員からの公募を基本として,できるだけ多くのシンポジウムを開催できるよう各大会の実行委員会で多大な努力が積み重ねられてまいりました.しかしながら,近年のシンポジウム申し込みの件数の著しい増大,近しいテーマの重複などの理由から,大会全体のバランスをとる必要も感じられるようになってまいりました.特に応募数が20を超えたこともあり会場設定にも苦慮しております.また,時流にのるだけでなく日本生物工学会として深く議論されるべき重要課題,分野のバランスを考慮したテーマ設定など,理事会のシンポジウム提案やテーマ調整の必要性のご指摘を会員各位から多々頂いているところです.

このような状況に鑑み,理事会では,大会におけるシンポジウム開催について以下のような中期的方針をたて,各実行委員会において運営をお願いすることといたしました.もちろん,大会は各実行委員会の意思を最大限尊重して行われるべきと考えているところではありますが,理事会としても大会が会員各位により大きな実りをもたらすよう,積極的に運営にかかわってまいりたいと考えている次第です.下記に,大会シンポジウムテーマ採択に関する理事会の方針を示します.特に研究部会におかれましては例年多くのシンポジウムを開催されております.現状をご理解いただくとともに,本学会の発展をめざしご協力いただければ幸いです.

皆様の変わらぬご理解とご協力をお願い申し上げます.
 

大会のシンポジウム開催に関する中期的方針

【募集 】

  1.   会員各位より広くシンポジウムを募る.
  2.   本会として重要なテーマに関するシンポジウムを理事会から応募する場合がある.

【選考の手続き】

  1. 応募多数の場合は,理事会から応募されたシンポジウムを含めて,時代に即した重要なテーマを中心に大会実行委員会で選考し,理事会で承認する.

    研究部会からの応募に対しては,
    • 1)本部からの資金援助も行っていることから,基本的には大会期間中以外の機会にシンポジウム等の報告会の場を設けて頂くことを前提として選考する.
    • 2)大会中開催の必然的理由がある場合には,応募時にその旨を明記していただくものの, 順位が低くなることがありうる.
  2. 前年に引き続き応募されたシンポジウムについては,採択順位が下がる場合がある.
  3. 他の学会などとの共催・協賛によるシンポジウムについては,記載された共催・協賛の理由を採否判断材料の一つとする.

 

■関連記事:第62回(2010年)大会シンポジウム公募のお知らせ
https://www.sbj.or.jp/meeting/meeting2010_sympo_application.html

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【年次大会】第62回(2010年)大会シンポジウム公募のお知らせ

第62回(2010)日本生物工学会大会
実行委員長 園元 謙二

日本生物工学会第62回大会<2010年10月27日(水)~29日(金)>では,一般シンポジウムについて,すべて公募することと致します.本大会では,一般シンポジウムを10月27日午後,28日午前と午後,29日午前に分けて開催されます.

シンポジウム開催をご希望される方は,以下の要領でお申込み下さい.

申込締切日 2010年2月26日(金)
申込方法
  1. シンポジウム課題(和文・英文:仮題で可)
  2. 開催趣旨(200字程度)
  3. 世話人氏名・所属(複数の場合は,代表者を明示)
  4. 連絡先(TEL・FAX・E-mail)
  5. 講演予定人数
  6. その他希望事項
日本生物工学会大会シンポジウム提案書wordに記入の上,E-mail,FAXあるいは郵便(2月26日必着)で下記までお申し込み下さい.
なお,シンポジウム講演者への旅費・謝礼等を実行委員会がご用意することはできません.
申込先 〒812-8581 
福岡市東区箱崎6−10−1
九州大学 大学院農学研究院 生物機能科学部門内
日本生物工学会 第62回大会実行委員会
FAX: 092-642-3019
E-mail:

採択および詳細の連絡 採択に関して,応募多数の場合,理事会および大会実行委員会で選定致します.追って,採択結果を代表世話人にご連絡させていただきます.なお,採択されたシンポジウム課題は,大会HPに掲載させていただきます.

■関連記事:シンポジウムの開催と運営に関する理事会方針
https://www.sbj.or.jp/meeting/meeting2010_sympo_board_policy.html

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Published by 支部:九州 on 16 12月 2009

九州支部 – 2009年度(平成21年度)事業

九州支部主催行事

これまでの活動

 

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Published by 支部:北日本 on 13 12月 2009

北日本支部-2009年度事業

主催行事

 

これまでの活動

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Published by 支部:西日本 on 12 12月 2009

西日本支部-2009年度事業

主催行事


共催行事等

開催日内容開催場所
2009年
6月9日
特別セミナー…東大 清野 宏教授広島大学
7月24日特別講演会
“Repair of DNA damage by a radical SAM enzyme” …Montana State Univ, Prof. Joan B. Broaderick
岡山大学
9月7日山口大学大学院医学系研究科特別講演会
“Role of typeIV secretion and signal transduction in the pathogenesis of Helicobacter pilori”
山口大学
10月9日2009度第1回卒業生を通した社会交流事業
清酒製造業…月桂冠(株) 水津哲義氏
広島大学
10月16日分子生命機能セミナー 「バイオマスからの・燃料化学品生産を目指したスーパー微生物の創製」
…神戸大 近藤昭彦教授
広島大学
10月23日2009度卒業生を通した社会交流事業
研究開発とビジネスの間(はざま)…カネカ(株) 納庄康晴氏
広島大学
10月23日分子生命機能科学セミナー
“Telomeres and the challengesto chromosome integrity” …英国がん研究所 Dr. Julie Cooper
広島大学
11月23日第9回国際バイオ分離シンポジウム「バイオ医薬品分離プロセス開発の加速」山口大学
11月24日2009年度第3回卒業生を通した社会交流事業
飲料産業における技術者の役割
広島大学
12月5日日本食品工学2009年度秋季講演会in広島「食品工学に関する最近の話題」広島市立大学
11月27日第58回岡山実験動物研究会岡山市
12月25日2009年度第4回卒業生を通した社会交流事業
健康食品の開発・販売に懸ける思い
広島大学
2010年
3月12日
分子機能科学セミナー
“Tales about the ends of chromosome and males” … Dr. Peter Baumann
広島大学
3月19日酵母細胞プロジェクト研究センター春期シンポジウム広島大学

2009年度西日本支部学生賞受賞者

  • 高本 裕史(広島大学大学院・先端物質研究科 博士前期課程1年)
  • 中原 彩(山口大学大学院・農学研究科 修士課程1年)
  • 多井 愛美(岡山大学大学院・自然科学研究科 博士前期課程2年)
  • 高橋 亜希(岡山理科大学大学院・工学研究科 博士前期課程2年)
  • 飯島 想(岡山大学大学院・自然科学研究科 博士後期課程3年)
  • 福田 康二(岡山大学大学院・自然科学研究科 博士後期課程3年)
     

その他

  • 組換えDNA実験キット配布 30校、75キットを配布

 

会議

  • 2009年度第1回支部役員会(於:山口大学) 2009年7月8日開催
  • 2009年度第1回支部役員・評議員会(於:名古屋大学) 2009年9月25日開催
  • 2009年度第2回支部役員会(於:山口大学) 2010年2月8日開催


支部長: 赤田 倫治
副支部長: 稲垣 賢二
庶務: 阿座上 弘行
編集: 吉本 誠
会計: 星田 尚司
企画: 山本 修一

 

これまでの活動

 

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Published by 学会事務局 on 10 12月 2009

2009年度 運営委員名簿

2009年度 スローフード微生物工学研究部会 運営委員名簿 50音順

秋田 修 (実践女子大学生活科学部)
石井 正治 (東京大学大学院農学生命科学研究科)
柏木 豊 (東京農業大学応用生物科学部醸造科学科)
北本 勝ひこ (東京大学大学院農学生命科学研究科)
古林 万木夫 (ヒガシマル醤油(株)研究所)
五味 勝也 (東北大学大学院農学研究科)
下飯 仁 ((独)酒類総合研究所)
中島 春紫 (明治大学農学部)
秦 洋二 (月桂冠(株)総合研究所) 部会長

どうぞよろしくお願いします。

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Published by 支部:東日本 on 05 12月 2009

東日本支部-2009年度行事

主催行事

共催行事

これまでの活動

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Published by 学会事務局 on 04 12月 2009

【研究部会】セルプロセッシング計測評価研究部会「第1回若手研究シンポジウム」開催報告

セルプロセッシング計測評価研究部会は、2009年11月26日に「第1 回若手研究シンポジウム~次世代を担う生物工学技術~」を開催いたしました。

開催報告詳細はこちらから

Published by 学会事務局 on 04 12月 2009

【セルプロセッシング計測評価研究部会】
第1回若手研究シンポジウム- 研究発表者要旨一覧

| 博士課程研究発表候補者 | ポスドク研究発表候補者 |

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博士課程研究発表候補者

【No.1】 

  • 氏名: 亀山 雄二郎(かめやま ゆうじろう)
  • 身分: 博士後期課程2 年
  • 所属: 九州大学大学院工学府化学システム工学専攻 (上平研)
  • 連絡先:   092-802-2783
  • 研究発表タイトル:組換え酵素を用いた配列特異的逐次遺伝子導入技術の開発
  • 発表要旨:
    近年、組換え酵素Cre による配列特異的組換え反応が変異loxP を用いることで制御できるようになってきた。本研究では、このことを利用して、動物細胞染色体上で配列特異的かつ逐次的に目的遺伝子を組込むシステムの開発を行った。目的遺伝子を組換え抗体遺伝子発現ユニットとした場合、導入した発現ユニット数に応じて抗体生産量の増加が見られた。本システムは有用物質の大量生産や遺伝子機能解析に有用な技術となるものと考えられる。

【No.2】

  • 氏名:曹 溢華 (ソウ エキカ)
  • 身分: 博士後期課程2 年
  • 所属:大阪大学大学院 工学研究科 生命先端工学専攻 生物化学工学領域 (大竹研)
  • 連絡先:   06-6879-7437
  • 研究発表タイトル:Chinese hamster ovary 細胞における染色体物理地図の構築と応用
  • 発表要旨:
    Chinese hamster ovary (CHO)細胞は抗体医薬を始めとするバイオ医薬品生産の宿主に多用されている。CHO 細胞は染色体変化が頻繁に生じ、この変化が構成株構築や構築した細胞株の安定性に関連すると考えられているが、これまで解析する手段が存在しなかった。そこで、本研究はCHO 細胞の染色体変化に着目し、簡便に染色体が識別でき、且つ細胞株構築における染色体再構成を検証可能な染色体物理地図を構築し、安定性評価と再配列挙動に関して検討した。

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【No.3】

  • 氏名:元野 誠(もとの まこと)
  • 身分:博士課程後期課程 3 年
  • 所属:名古屋大学工学研究科 化学・生物工学専攻 生物機能工学分野
        バイオテクノロジー講座 遺伝子工学研究グループ(飯島研)
  • 連絡先:  052-789-4277
  • 研究発表タイトル:トランスジェニックニワトリ作製のための生殖工学的基礎研究
  • 発表要旨:
    我々は高力価レトロウイルスベクターを用いることでトランスジェニックニワトリを作製できることを既に見出している。このトランスジェニックニワトリの産む卵には抗体などの有用物質が生産できていることも確認できた。次の 課題は導入遺伝子を持つ後代を効率的に得ることである。そこで、次世代に導入遺伝子を伝播させるために、生殖細胞を利用してトランスジェニックニワトリを効率的に作製することを目指した。

【No. 4】

  • 氏名:佐々 文洋 (ささ ふみひろ)
  • 身分:日本学術振興会特別研究員(DC)
  • 所属:筑波大学 数理物質研究科 物性・分子工学専攻 鈴木・福田研究室
  • 連絡先:  029-853-5600 (内線8287)
  • 発表タイトル:バイオケミカルマイクロプロセッサの開発
  • 発表要旨:
    ナノリットルオーダーの複数の微小液滴をマイクロ流路中で操作するデバイスを開発した。このデバイスの特徴は、任意の種類の溶液を、任意の比率、任意の手順で混合し、様々な生化学分析を一枚のチップ上で実現できることである。微小溶液操作により、酵素反応を利用したL-グルタミン酸含有サンプルの同時分析、電気化学センサを利用した過酸化水素検出などを実行し、本デバイスの有用性を実証した。

【No. 5(英語発表)】

  • 氏名:Kamrun Islam(カムラン・イスラム)
  • 身分:Student (D2)
  • 所属:Department of chemistry and biotechnology, university of Tokyo (上田研)
  • 連絡先:
  • 発表タイトル:Establishment of Open-sandwich immunoassay for sensitive detection of thyroid hormone thyroxine.
  • 発表要旨:
    Thyroxine (T4), is the most commonly measured thyroid hormone for the diagnosis of thyroid function. At present, thepatients suffering form thyroid diseases are increasing, and a convenient and sensitive assay is strongly desired. Tothis end, we isolated anti-T4 antibodies from Fab-displaying phage library derived of T4-immunized mice, based on anewly-designed phage display system pDong1 and utilized them to established OS-IA, which is based on phenomenonof increased association of two antibody variable domains (VH and VL). After three rounds of biopanning, twoT4-specific clones were obtained and assayed by competitive and OS-ELISA. While both clones showed low IC50(1-10 ng/ml) in competitive ELISA, one of the clones (D11) successfully detected 1 ng/ml of free T4 with superiorworking range than competitive IA. OS-ELISA was also performed with recombinantly prepared proteins, andsuccessfully detected less than 0.1 ng/ml T4, which was below the normal T4 level in serum.

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ポスドク研究発表候補者

【No.1(英語発表)】

  • 氏名: Sang Youn Hwang
  • 身分: Post-Doctoral Researcher
  • 所属: Organization of Advanced Science and Technology, Kobe University, Japan
  • 連絡先:  078-803-6462
  • 研究発表タイトル:Post-insertion fabrication of protein-anchoring liposome for active targeting to breast cancer cell
  • 発表要旨:
    Many biological molecules such as peptides and proteins are frequently used as immobilized to solid surfaces. In order to immobilize the biomolecules efficiently to a solid surface while maintaining their functions and activities, the matrixsurfaces often need to be modified for ‘biocompatibility.’ Liposome, a vesicle consisting of phospholipid bilayer andcontaining hydrophilic core and hydrophobic lipid bilayer on the outside, is one of the biocompatible surfaces. We have experimentally demonstrated that oleyl chain of the BAM (biological anchor for cell membrane) molecule can be effectively inserted into a phospholipid bilayer. The BAM, consisting of oleyl group conjugated via PEG chain to NHS, could easily form a complex with a protein by amide formation. To investigate the specificity of BAM molecule to lipid layaer, QCM (quartz crystal microbalance) and SPR (surface Plasmon resonance) were used. Using the lipophilic interaction, it can be inserted to the lipid bilayer to form a plane or a vesicle with the proteins exposed outside. Aslo, the liposome anchoring EGF (epidermal growth factor) via BAM was successfully targeted to a breast tumor cells expressing EGFR on their surface. It is expected that this protein-decorated surface can be used for selective binding or active targeting.

【No.2(英語発表)】

  • 氏名:Kevin Montagne (ケヴィン・モンテーニュ)
  • 所属:東京大学生産技術研究所・第4部・酒井康行研究室
  • 連絡先:  03-5452-6349
  • 研究発表タイトル:Development of a micropatterned cell array with an integrated optical oxygen sensor
  • 発表要旨:
    Micropatterned cell arrays offer many potential applications for basic cell biology and high-throughput drug discovery. One important marker of cellular metabolism is oxygen consumption. Monitoring cellular oxygen consumption can be done by measuring oxygen concentrations in or around cells using oxygen-sensitive fluorescent dyes. When monitoring oxygen consumption in miniaturized cell arrays, high spatial resolution is required. Here, we describe a simple process to fabricate a micropatterned cell array with an integrated oxygen-sensitive membrane which emits fluorescence when oxygen concentration decreases. We speculated that by cultivating cells directly on the sensor, the fluorescence would be enhanced under the cells as cells consume oxygen. By using conventional fluorescence microscopy, we effectively observed real-time oxygen consumption by the patterned cells. Monitoring of cellular oxygen consumption could be carried out for a week and the effect of the respiration inhibitor NaCN on HepG2 cell respiration could be investigated in time-course and dose-response experiments.

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【No.3】

  • 氏名: 富澤 祐一(とみざわ ゆういち)
  • 所属: 北陸先端科学技術大学院大学 マテリアルサイエンス研究科 バイオ機能・組織化領域 高村研究室
  • 連絡先:   0761-51-1663
  • 研究発表タイトル:微小流体デバイスを用いた一細胞配列、破砕技術に基づく個別細胞解析
  • 研究要旨: 
    細胞1つ1つを個々に解析することは、生命メカニズムの理解、発生と分化、抗体医薬、癌治療、再生医療、個々人に対する治療といった研究・開発の場において、その重要性を増している。今回、一細胞から抽出した試料が損失する可能性を抑えることと、試料操作の自動化による省力化を目的として、一細胞の捕捉から遺伝子解析までを統合化したマイクロチップの開発を行ったので報告する。

【No.4】

  • 氏名: 佐野 卓磨 (さの たくま)
  • 所属: 独立行政法人・産業技術総合研究所 セルエンジニアリング研究部門
  • 連絡先:  03-3599-8941
  • 研究発表タイトル:固相トランスフェクションにおける抗インテグリン抗体の効果
  • 発表要旨:
    固相トランスフェクション法は、様々な哺乳動物細胞のトランスフェクションのミニチュア化に有効な方法と考えられるが効率を制御するための技術が求められる。我々は抗インテグリン抗体に固相トランスフェクションの効率を上げる効果があることを見出した。今回は抗インテグリン抗体がトランスフェクションに及ぼす効果の汎用性について検討し、接着細胞と浮遊細胞での違いを見出したので報告する。

【No.5】

  • 氏名: 十河 孝浩
  • 所属: 京都大学 生命科学系キャリアパス形成ユニット 川村グループ
  • 連絡先:  075-753-9303
  • 研究発表タイトル:抗体-IL-2 受容体キメラを用いた遺伝子導入T 細胞の増殖制御
  • 発表要旨:
    近年、がん患者のT 細胞をex vivo で活性化させて増幅し、患者体内に再投与して腫瘍細胞を攻撃させるという治療法が注目されているが、投与したT 細胞の増殖制御が困難であるため十分な治療効果は得られていない。本研究ではIL-2 シグナルを利用してT 細胞の増殖制御を行うことを考え、抗原-抗体反応を用いてIL-2 シグナルを模倣できる抗体-IL-2 受容体キメラを作製した。このキメラをT 細胞へ導入することにより、抗原依存的に遺伝子導入T 細胞の増殖を制御することに成功した。

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Published by 学会事務局 on 04 12月 2009

【研究部会】セルプロセッシング計測評価研究部会
第2回若手研究シンポジウム~次世代を担う生物工学技術~

【セルプロセッシング計測評価研究部会】第2回若手研究シンポジウム~次世代を担う生物工学技術~  2010年7月4日(日)13:00~16:30

 

 

本年も、第2回若手研究シンポジウムが開催されます。⇒活動報告はこちら

タイトル: 「第2回 若手研究シンポジウム 次世代を担う生物工学技術」

日時: 2010年7月4日(日曜日) [若手会夏のセミナー終了後] 13時00分~16時30分
場所: 倉敷シーサイドホテル 206会議室(2F)

目的:
生物工学(セルプロセッシング計測評価分野)における
若手研究者(ドクター、ポスドク)の研究奨励および表彰
 

プログラム:
12:00-13:00  昼食(会場食堂にて)
13:00-13:10  Opening Remarks+研究部会およびシンポジウム主旨紹介
13:10-14:25  研究発表(ポスドク)  5名  発表8分、質疑7分
14:25-14:35  休憩
14:35-15:50  研究発表(博士課程) 5名  発表8分、質疑7分
15:50-16:20  優秀研究発表に対する表彰 (ポスドク 1名、博士課程 1名) 写真撮影
16:20-16:30  Closing Remarks
 

オーガナイザー:  伊野浩介(東北大学)、清水一憲(京都大学)、加藤竜司(名古屋大学)
 

本シンポジウムでは、素晴らしい研究発表を行われた若手研究者(ドクター部門・ポスドク部門、各部門1 名)に対して本研究部会よりYoung Researcher’s Award(研究奨励賞)の表彰を行います。

若手研究者(ドクター・ポスドクの方)の応募は、研究部会員と関係なく受け付けております。(発表者には後日入会をご案内)。

みなさま奮ってご応募ください。

締切: 6月16日(水曜日)

応募要項・方法

応募要旨

連絡先:
京都大学大学院 薬学研究科 清水一憲 
Kazunori Shimizu, Kyoto University
E-mail

 

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Published by 学会事務局 on 04 12月 2009

【セルプロセッシング計測評価研究部会】
第1回 Young Researcher’s Award(研究奨励賞)受賞者紹介

博士課程部門

佐々 文洋

  • 所属:筑波大学 数理物質研究科物性・分子工学専攻鈴木・福田研究室
  • 演題:バイオケミカルマイクロプロセッサの開発
  • 要旨:ナノリットルオーダーの複数の微小液滴をマイクロ流路中で操作するデバイスを開発した。このデバイスの特徴は、任意の種類の溶液を、任意の比率、任意の手順で混合し、様々な生化学分析を一枚のチップ上で実現できることである。微小溶液操作により、酵素反応を利用したL-グルタミン酸含有サンプルの同時分析、電気化学センサを利用した過酸化水素検出などを実行し、本デバイスの有用性を実証した。

佐々文洋様と高木部会長    表彰状
      佐々文洋様(左)と高木部会長

博士研究者部門

佐野 卓磨 様

  • 所属:独立行政法人・産業技術総合研究所 セルエンジニアリング研究部門
  • 演題:固相トランスフェクションにおける抗インテグリン抗体の効果
  • 要旨:固相トランスフェクション法は、様々な哺乳動物細胞のトランスフェクションのミニチュア化に有効な方法と考えられるが効率を制御するための技術が求められる。我々は抗インテグリン抗体に固相トランスフェクションの効率を上げる効果があることを見出した。今回は抗インテグリン抗体がトランスフェクションに及ぼす効果の汎用性について検討し、接着細胞と浮遊細胞での違いを見出したので報告する。

佐野卓磨様と高木部会長     表彰状
    佐野 卓磨様(左)と高木部会長

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Published by 学会事務局 on 25 11月 2009

生物工学会誌 – 87巻11号

 

Published by 学会事務局 on 25 11月 2009

【随縁随意】日本の技術の国際競争力 – 吉田 敏臣

日本の技術の国際競争力 – 東南アジアにおける環境ビジネスを例に –

生物工学会誌 第87巻 第11号
吉田 敏臣

環境汚染の問題はいまや全地球的な重要課題となっている。アジア地域では、急速な経済成長により環境負荷の増大がめざましく、各国政府はそれらに対応できる政策を打ち出す必要に迫られている。東南アジア諸国では、開発レベルに応じて必要とされる環境インフラストラクチャーが異なる。

たとえば、ベトナムでは下水、し尿処理、産業・有害廃棄物の処理、大気観測と、未整備のものが多く、インドネシアでは下水、し尿処理、医療廃棄物、産業・有害廃棄物の焼却が未整備となっている。タイで未整備となっているのは産業・有害廃棄物の焼却である。これらの問題の解決のために、各国では国際的市場で供給される装置や技術などの最新のリソースの中から経済事情に見合う選択肢を探りながら、公共投資、民生事業、企業活動などいろいろなレベルで事業展開が行われている。

ここで、わが国経済産業省近畿経済産業局が最近行った調査(平成20年3月発表「平成19年度近畿地域における環境・省エネビジネスの戦略的アジア展開支援に係る調査」)に関わった経験から、日本の環境技術を普及・展開する国際戦略を考えてみる。

世界における環境産業の競争力という観点から各国の力を比べると、アメリカが世界で最強であり、ついでドイツ、さらにフランス、日本、英国が続き、日本は第4位にとどまる。アメリカ企業はサービス部門で圧倒的強さを持っており、アジア諸国でもコンサルタントとして活動できる人材が豊富である。ドイツは廃棄物処理に強みを持っている。フランスと英国は、上下水道で他国を圧倒している。日本は水処理と大気汚染対策のプラントの部分で世界をリードしている。そのなかで、アジアにおける1999年の環境装置輸出のシェアは、日本39%、アメリカ27%、ドイツ9%である。これは1995年の実績から比べると、日本のシェアは43%から低下し、アメリカのシェアは23%から増加している。日本の場合国内で培われた高スペック技術を保有しているものの、対外的な販売を目指すときには極端に低い価格を提示しなければ受注できないという状況がある。

日本企業の競争力の低下を招いた理由として次のようなものが考えられる。欧米企業は事業運営まで含めた提案が可能であるが、日本企業はプラント輸出が中心である。欧米企業は価格に見合った品質のプラントや装置を提案できるのに対し、日本企業は日本市場で標準となっている仕様をそのまま持ち込むので、相手国のニーズに対して高価な仕様の提案となる。欧米企業は現地化を積極的に進めるのに対して、日本企業は基本的に日本から装置を輸出することを前提にしている。欧米企業は事業運営で利益を上げるという考え方があるが、日本企業は装置やプラントの輸出で利益をあげるという考え方である。また、アメリカはアジアでの環境技術サービスの支援を目指して、US-AEP(United States-Asia Environmental Partnership)プログラムを策定し、アジア諸国9カ国2地域で合計15都市に事務所を開設して技術協力を行っている。このプログラムを利用して、アメリカの各企業は現地に密着してきめの細かいサービスを提供できる現場対応型の事業態勢を展開することができる。

このような情勢において、今後日本はどのような戦略でもって国際的マーケットで生き残りそして事業の発展拡大を図るかをいろいろな立場で考えねばならない。政策的なこととして、近畿経済産業局が検討している中で指摘されているが(上記報告書)、日本の環境ビジネス企業によるアジアでの事業展開を促進するための当面の課題は、現地ニーズに関する情報の入手、現地パートナー企業の発掘、海外展開に必要な人材確保、日本が提供する技術の現地化であり、それらを解決するための政策としては、情報収集の支援、国の海外展開支援ツールの活用促進、相手国関係者との交流の場の提供、GAP(Green Aid Plan)など国のアジア支援の施策を活用した人材育成や情報発信の支援が考えられる。さらに、日本と相手国政府・自治体の協力のもと両サイドの企業体からなるネットワークを連携させるビジネスネットワークを構築し、種々の問題の解決に活用することが考えられている。

一方科学技術プロパーのセクションから考えてみる。日本は科学技術立国を標榜すべきだという見解があり、得意の物作り精神でいろいろと工夫を凝らし独自の優秀な製品を作り出して競争力を高めてきたといわれている。日本人はいろいろの状況に対応して最適のものを作り出す能力を有しているわけで、東南アジア諸国の現実に応じた解決策は現場に赴いてその中から見いだすのがより効果的であると言える。また、日本の科学技術を競争力のあるものにするためには、シャープな掘り下げだけでなく、知識を豊かにし幅広い経験を培ったうえで柔らかい頭で工夫を行うことが必要である。われわれ科学技術に携わる者は、鳥瞰的見方をもって戦略的に計画・設計を進めて、融通性豊かで競争力のある技術の展開を目指して努力をすることが必要であることを痛感する。


著者紹介 大阪大学名誉教授、日本生物工学会名誉会員、大阪府環境農林水産総合研究所(所長)

 

►生物工学会誌 –『巻頭言』一覧

Published by 学会事務局 on 25 11月 2009

【年次大会】第61回 日本生物工学会大会(2009)後記

生物工学会誌第87巻11号掲載

大会実行委員長 本多 裕之

日本生物工学会の第61回大会を,平成21年9月23日(水)から25日(金)の3日間の日程で,名古屋大学東山キャンパス(一般講演=工学研究科1号館,IB電子情報館,工学研究科7号館,シンポジウム=IB電子情報館,全学教育棟本館)をお借りして開催いたしました.多数の会員の皆様のご参加と,出展いただいた関連企業の皆様のご協力を得て無事実行することができました.参加者の皆様,ならびに高見澤支部長を始めとして中部支部からお手伝いいただいた実行委員の皆様,会場を拝借した名古屋大学の関係者の皆様,また特に事前準備から大会期間中もあちこち奔走いただいた中野先生はじめ準備委員の先生方,実直に仕事を全うしてくれたアルバイト学生諸君に厚く御礼申し上げます.ここに大会の開催につきまして,以下のようにご報告申し上げます.

初日は雨がぱらついたが,以降は天候にも恵まれて実行できた.何よりインフルエンザの心配も杞憂に終わり,準備した2000 枚のマスクがほとんど使われずに済んだことは喜ばしい限りであった.今大会は,生物工学会では初めて一般講演を含むすべての講演をPCプロジェクターで発表していただいた.大きなトラブルもなく円滑に運営でき,おおむね好評であった.また初めて,すべての受賞講演を授賞式に続けてご講演いただき,シンポジウムを一般講演と切り分け最終日に集中させた.シンポジウムの並行開催には賛否両論あるが,オーガナイザーの皆様のご努力もあり,極端に参加者が少なくなることもなく,今後も継続検討に値する実行方法であろう.

講演件数は,一般講演589演題,シンポジウム19テーマ109演題,招待講演5演題,受賞講演7演題,あわせて710件であった.有料参加者数は,正会員761名,学生会員353名,非会員334名の合計1448名であった.予約参加者数は1020 名であった.秋の大型連休の最終日が大会初日,インフルエンザの流行,ということで参加者の減少が懸念されたが,逆に過去最高であった.今大会から参加費がクレジット決済で支払い可能になったことも参加しやすい環境つくりの一助になったのかもしれない.展示会はIB 電子情報館中棟のプレゼンテーションスペースを使って実施され,出展ブースは28社35コマに達し,これまでになく多くの企業にご出展いただけた.

大会初日午前中に授賞式がとりおこなわれた.飯島信司会長の挨拶,授賞経過報告に続き,生物工学賞(塩谷捨明氏),生物工学功績賞2件(田谷正仁氏,山田 隆氏),生物工学功労賞(安部康久氏,石川陽一氏),生物工学奨励賞(斎藤賞)(杉山峰崇氏),生物工学奨励賞(照井賞)(滝口 昇氏),生物工学技術賞(古田吉史氏ら),生物工学アジア若手賞(Suchada Chanprateep 氏),生物工学論文賞7 件(鮫島結香氏ら,古田吉史氏ら,渡邉貴嘉氏ら,馬場健史氏ら,高屋朋彰氏ら,京極健司氏ら,Gianni Ciofani氏ら)の各賞が授与された.あと,生物工学功労賞の受賞の挨拶,ならびに生物工学賞,生物工学功績賞,生物工学技術賞の受賞講演があり,昼食後,斎藤賞,照井賞,およびアジア若手賞の受賞講演も引き続き同会場で行われた.

授賞式にて

授賞式にて.前列向かって左から,塩谷,田谷,山田,川戸(安部代理),石川,杉山
後列向かって左から,滝口,馬場,古田,高屋,Chanprateep,西島,鮫島
Ciofani,丸岡,Migliore,渡邉(敬称略)

1日目15時から2日目19時近くまで12会場に分かれて一般講演が行われ,大会3日目は主な会場を全学教育棟に移し,15 会場に分かれてシンポジウムが行われた.また,一般講演のうち,特に話題性が高いと思われる19演題を実行委員会で選出した.これらの演題は,科学技術振興機構の後援をいただいて,3 日目午前に「トピックスシーズ発表会」と題して,少し長めに時間をとって研究背景や応用分野をわかりやすく発表していただく機会を設けた.講演要旨を掲載したトピックスシーズ集を作成し無料配布した.また,同じく3日目午前に特別セミナーとして修士・博士課程在学者をはじめ若手研究者を対象とした「若手理系人のためのキャリアセミナー」も開催した.

懇親会は初日の夕刻,大学から地下鉄で15 分にあるメルパルク名古屋で開催した.また,懇親会前の時間を使って酒造技術者名刺交換会として,地元の酒蔵の技術者と,学会理事および灘・伏見の大手酒造メーカー技術者とのクローズドな懇談会も実施した.30名の参加者で,寄付の地酒を品評しながら酒造業界の今後について熱く語られた.懇親会は,招待者を含め350名の参加を得て,ホテルで最も広い会場が狭く感じられるほどの盛況であった.東海4県の酒造メーカーおよびビール各社からご提供いただいた酒類と料理が並び,天むす,ひつまぶし,味噌串かつ,手羽先などの“名古屋めし”の屋台も5つ出て皆様に満足いただけた.次回開催地の九州支部長園元先生,宮崎大学の水光先生からは,プロジェクターを使った紹介があり,興味を引く演出であった.

環境・食料・医療など我々を取り巻く社会問題は広く,本会から発信される新技術への期待感は非常に大きい.日経バイオテクノロジーオンラインで一般講演のうち8件がニュースに掲載されたことも注目に値する.今後ますます活発な学会発表と議論を期待し,今大会に参加された多数の皆様,ご協力いただいた皆様に重ねて感謝申し上げ,大会後記とする.

一般講演会場

一般講演会場にて

シンポジウム講演会場

シンポジウム会場にて

展示会場

展示会場にて

親睦会・鏡割り

懇親会・鏡割り

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

Published by 学会事務局 on 24 11月 2009

【研究部会】第8回脂質工学研究部会講演会

日本生物工学会脂質工学研究部会は、2010年1月22日(金)に、第8回脂質工学研究部会講演会を開催いたします。

日時:2010年(平成22年)1月22日(金)
場所:大阪市立工業研究所(大阪市城東区森ノ宮1-6-50)

詳しくはこちらから

多くの皆様のご参加をお待ちしております。

Published by 学会事務局 on 24 11月 2009

【研究部会】第8回脂質工学研究部会講演会

主催:日本生物工学会脂質工学研究部会

►このページの印刷用(PDF)はこちら

日時 2010年(平成22年)1月22日(金)13:00~
場所 講演:地方独立行政法人 大阪市立工業研究所 講堂(大阪市城東区森ノ宮1-6-50)
懇親会:ラパス森之宮店(大阪市城東区森之宮1-6-111,近鉄森之宮ビル1階)
交通 JR大阪環状線森之宮駅,地下鉄中央線・長堀鶴見緑地線森之宮駅(4番出口)下車
阪神高速道路の高架沿いに東へ300 m,赤十字血液センターの角を北へ300 m,森之宮小学校北隣(徒歩約10分)
参加費 参加費2,000円,懇親会費3,000円(ただし,いずれも学生無料)
定員 100名(先着順)
申込方法 E-mailまたはFAXにて,住所,氏名,所属,メールアドレスなどを明記の上,下記宛に.
※お申込みいただいたお名前などの個人情報は,参加確認および今後の講習会ご案内以外の目的には使用いたしません.
申込先 〒536-8553 大阪市城東区森ノ宮1-6-50
地方独立行政法人大阪市立工業研究所 生物・生活材料研究部 永尾寿浩
TEL. 06-6963-8073  FAX. 06-6963-8079
E-mail:

プログラム

  • 13:05~13:45 
    構造油脂の酵素的調製とその酸化防止」
     …………原 節子(成蹊大学理工学部)
     
  • 13:45~14:25 
    「健康に寄与できる組換え動物性食品開発を目指して:
     植物由来脂肪酸不飽和化酵素遺伝子の哺乳動物での機能的発現」

     …………佐伯 和弘(近畿大学生物理工学部遺伝子工学科)
     
  • 14:25~14:55 
    「健康食品アラビタの開発」
     …………遠藤 秀爾(サントリーウエルネス・健康科学センター開発設計部)
     
  • 14:55~15:25 
    「高純度トリアシルグリセロールを使用した研究」
     …………溝部 帆洋(月島食品工業・研究所新規素材研究室)
     
  • 15:40~17:30 若手などによる研究発表(演題は未定)
     
  • 18:00~  懇親会

 

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Published by 学会事務局 on 24 11月 2009

緊急![事業仕分けに関する意見募集](2009/11/24)

   会長 飯島 信司

平素は当会の活動にご理解ご支援を頂き有難うございます。昨今のマスコミ報道にありますように、現在、政府の行政刷新会議による「事業仕分け」が行われており、来週には大学運営交付金や科学研究費補助金およびグローバルCOEなども仕分けの対象となっております。

http://www.cao.go.jp/sasshin/index.html

これまでの結果を見ますと、「次世代スーパーコンピューティング技術の推進」事業の実質的中断や、理研スプリング8予算の大幅削減など、日本の研究推進にも重大な影響を及ぼしかねない提言がなされています。

また、重大な問題として、若手研究者育成の一環としての学術振興会・特別研究員事業の縮小が評決結果に盛り込まれているなど、このままでは、我が国の科学技術の未来にきわめて重大な影響を与える可能性が高いと言わざるを得ません。

文科省の担当部署でもこの結果に危機感を募らせており,研究者からの意見(パブリックコメント)を求めているとのことですので、意見のある方は担当副大臣・政務官(中川正春・後藤斎)へのメール(nak-got@mext.go.jp)宛に意見をお伝え下さい。(様式自由,必ず「メールの件名(タイトル)」に事業番号、事業名を記入してください)とのことです。

http://www.mext.go.jp/a_menu/kaikei/sassin/1286925.htm

なお、文科省のホームページでは、意見送付の期限を「予算編成にいたる12月15日までに」としていますが、効果のあるのは早めの意見送付だとのことですので、できますれば本日中にでもコメントをお送りください。
 

【参考】

行政刷新会議ホームページ(http://www.cao.go.jp/sasshin/index.html)において、下記の結果が示されています。

  1. 競争的資金に関する事業仕分けの結果(11月13日)
    • 事業番号3-20  競争的資金(先端研究):予算は整理して縮減、一元化も含めシンプル化

    • 事業番号3-21  競争的資金(若手育成研究):予算要求の縮減

    • 事業番号3-22  競争的資金(外国人研究者招へい):予算要求の縮減 

    • 事業番号3-39  競争的資金(女性研究者支援):予算要求の縮減
       

  2. 関連する研究機関の評価(11月13日)

    事業番号3-18 独)理化学研究所 

 i) 植物科学研究事業(理研植物科学研究センター):1/3程度予算縮減
  ii) バイオリソースセンター:1/3程度予算縮減
 iii) 大型放射光施設 Spring-8:1/3から1/2程度予算縮減

 理研バイオリソース事業についてのサイト:  http://www.brc.riken.jp/

 

Published by 学会事務局 on 16 11月 2009

JBB Special Issue (APBioChEC’09 講演要旨集)

APBioChEC’09の講演要旨集が、Journal of Bioscience and Bioengineering (JBB)のSpecial IssueとしてScienceDierctにてオンライン公開されました。

日本生物工学会の個人会員(正会員・学生会員)は、Special Issueについても無料で閲覧することができます。

JBB有料購読者及び、団体会員、賛助会員の皆様には、Special Issue冊子体を生物工学会誌11月号と共に送付いたします。

ユーザー登録方法について

Published by 支部:関西 on 11 11月 2009

【関西支部】第96回醗酵学懇話会のご案内

日本生物工学会関西支部では、平成22年1月29日(金)に第96回醗酵学懇話会を開催いたします。

  • 講演および懇親会
    サンシャインワーフ神戸コミュニティホール  神戸市東灘区青木1-2-34 (TEL: 078-414-1516)     
  • 見学
    宝酒造(株)白壁蔵 神戸市東灘区青木2-1-28 (TEL: 078-452-2851)

詳しくはこちらから

多くの皆様のご参加をお待ちしております。

Published by 支部:関西 on 11 11月 2009

【関西支部】第96回醗酵学懇話会

標記例会ならびに懇親会を下記の通り開催いたしますので,多数ご参加下さい.

このページの印刷用PDFはこちら

日時 2010年1月29日(金)13:30~18:00
場所 講演および懇親会:サンシャインワーフ神戸コミュニティホール 
              神戸市東灘区青木1-2-34(TEL: 078-414-1516)
見学:宝酒造(株)白壁蔵 神戸市東灘区青木2-1-28(TEL: 078-452-2851)
講演 13:30~15:20
  • 「可視化プローブが拓くケミカルバイオロジー研究」(大阪大学大学院工学研究科) 菊地 和也
  • 「本みりんの調理効果と機能について」(宝酒造(株) 研究開発センター) 髙倉 裕
見学 15:30~16:20 宝酒造(株)白壁蔵
懇親会 16:30~18:00 サンシャインワーフ神戸コミュニティホール
参加費 1,000円 (学生無料)
(当日会場にてお支払い下さい)
懇親会会費 2,000円 (学生無料)
(当日会場にてお支払い下さい)
定員 70名(定員になりしだい締め切ります)
申込み方法 氏名,連絡先,TEL,懇親会の出欠を明記の上,下記宛にお申し込み下さい.
申込先 〒558-8585 大阪市住吉区杉本町3-3-138
大阪市立大学大学院理学研究科
(社)日本生物工学会 関西支部庶務担当
藤田 憲一
Tel: 06-6605-3163; Fax: 06-6605-3164
E-mail: 
交通 阪神本線「青木駅」下車 徒歩約10分
JR神戸線「摂津本山駅」下車 タクシー約10分
アクセスマップ

講演1 「可視化プローブが拓くケミカルバイオロジー研究」

     大阪大学大学院工学研究科  菊地 和也

 化学研究を基盤にライフサイエンス研究に挑むケミカルバイオロジー研究に近年着目が集まってきたが,この端緒を拓いた研究としてFura-2を代表とした蛍光イメージングプローブ研究が果たした役割は大きい.これらの分子プローブの開発が元になり,1990年以降のGFP(緑色蛍光蛋白質)の生物応用が発展し,昨年のノーベル化学賞の受賞対象研究が展開された.本講演においては,可視化分子プローブの開発の経緯と最先端のイメージング技術についての紹介を行う予定である.
 

講演2 「本みりんの調理効果と機能について」

    宝酒造(株) 研究開発センター  髙倉 裕

 日本料理に欠かすことのできない本みりんは,家庭料理ばかりでなく,うどん・そばのつゆ類や,焼き肉・うなぎの蒲焼のたれ類などの加工食品においても用途開発が進み,幅広い分野で使用されている.本講演では,本みりんの歴史,その原料や製造方法,さらに調理効果や最近明らかにされてきた機能について紹介する.


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Published by 支部:関西 on 11 11月 2009

【関西支部】バイオサイエンス・セミナー「バイオってなんやろ?実験で学び対話で納得-バイオカフェ&ラボ2009」

 バイオサイエンス・セミナー「バイオってなんやろ?実験で学び対話で納得-バイオカフェ&ラボ2009」はは中高生と中高教員を対象にしたバイオテクノロジー実験講座です。バイオテクノロジーの面白さを知ってもらおうと関西地区の大学で研究を行っている若手の先生方、大学院生が工夫を凝らした実験を披露します。

 本年度の「バイオってなんやろ?実験で学び対話で納得-バイオカフェ&ラボ2009」は、文部科学省科学研究費補助金(成果公開促進費)補助事業としてバイオ・カフェ&ラボ「聴いて判ろう,やって解ろう!バイオの疑問」と題して開催します。これは,体験実験と環境に役立つバイオって何やろなどバイオテクノロジーの各テーマに関する説明をブース形式で行います(バイオ・カフェと呼んでいます)。

 体験実験は、鳥レバーからのDNA抽出とパン酵母を使った発酵実験を行う「とことん実験コース」とバイオテクノロジーに関係する簡単な実験を行う「いろいろ体験コース」(参加者は合計4つの実験を体験できます)の2つから選べます。くわしくは下記をご覧ください。 

「バイオって何やろ?実験で学び対話で納得ーバイオカフェ&ラボ2009」ホームページ

http://biocafe.kobe-c.ac.jp

 

開催日時 2009(平成21)年12月23日(水・祝) 9:30~16:30
開催場所 大阪大学工学部応用自然科学科 U2棟
アクセスマップ⇒http://www.eng.osaka-u.ac.jp/ja/campusmap.html
対象 中学2・3年生、高校1年生、小・中・高教員
募集人数
  1. とことん実験コース:50名
  2. いろいろ実験コース:40名         
※いずれかのコースをお選びください。
(希望者多数の場合は先着順とさせていただきます.)
申し込み締切日 11月30日(月)
申し込み方法 参加を希望される方は、
①氏名、
②学校名・学年、
③連絡先住所、
④連絡先電話番号、
⑤電子メールアドレス(お持ちの方)
⑥希望コース名
を明記の上、下記まで電子メールもしくはFAXでお申し込みください。
折り返し、受付完了の連絡および参加証を郵送させていただきます。
申し込み・問い合わせ先 日本生物工学会 関西支部事務局 
庶務担当 藤田 憲一
大阪市立大学大学院 理学研究科
生物地球系専攻 生体低分子機能学分野内
〒599-8531 大阪市住吉区杉本3-3-138
TEL:06-6605-2580 FAX:06-6605-3164
E-mail:

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Published by 支部:関西 on 11 11月 2009

【関西支部】バイオカフェ&ラボ2009のお知らせ

日本生物工学会関西支部では、2009年12月23日(水)に、中高生と中高教員を対象にしたバイオテクノロジー実験講座を開催いたします。

詳しくはこちらから

申込締切は11月30日(月)です。参加ご希望の方はお早めにお申し込みください。

 

Published by 学会事務局 on 11 11月 2009

『別冊キャリアパス』予定配布終了のお知らせ

『別冊キャリアパス-生物工学研究者の進む道』は、予定配布を終了しました。
たくさんのお申し込みをいただき、ありがとうございました。

和文誌編集委員会

Published by 学会事務局 on 28 10月 2009

【本部だより】公益法人制度の施行と日本生物工学会

公益法人化検討WG委員長:加藤 純一
庶務担当理事:清水  浩

本年「生物工学会誌」6月号,およびHPに掲載された飯島信司会長の就任の挨拶にもありますように,平成20年12月1日をもって公益法人制度が施行され,日本生物工学会も従来の社団法人から何らかの新しい組織へと生まれ変わる必要があります.

日本生物工学会の理事会・支部長会では塩谷捨明前会長の時代から,継続的にこの問題について検討を重ねてまいりました.我が国の生物工学の進歩普及を図り,もって学術の進歩に貢献してきた日本生物工学会としては,この際,公益法人の道を目指すべきであると考えています.公益法人化に向けた取り組みの現状,認定後の予想される当学会の姿をご説明申し上げ,会員の皆さまからのご意見を頂戴したいと考えています.

1.公益法人とは

重要なポイントは,公益法人化は平成20年度に施行されました公益法人制度により,法的に公益性基準を満たした場合にのみ認められるということです.多くの会員の方は,学会のようないわゆる一般常識に照らして公共性のある活動をしている組織は,公益法人として認定されることは当然のことと思われるかもしれません.公益社団法人として認定を受けようとする社団法人は,法的な公益性基準に基づいて事業の公益性を主張した上で,認定法に基づいて国会同意を得て選ばれた委員より構成される公益認定等委員会に申請し認定を受ける必要があります.当然,公益性を担保するための活動内容が求められ制約も受けます.ここでは,公益法人として認められた場合のメリットとデメリットについて述べます.

2.公益認定を受けるメリットとデメリット

学会が公益社団法人認定を受けるメリットは何でしょうか? 図1ではメリットの項目を挙げ,同時にデメリットを示しています.日本生物工学会が公益社団法人として認定されますと,

 図1. 公益社団法人認定の流れ

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【メリット】

  1. 公益性に基づく,従来の学会活動との整合・地位向上
    従来より行われてきた日本生物工学会の生物工学分野における数々の学術活動の重要性が広く認められ,一般の方への認知度が高まります.
     
  2. 学問分野,会員の社会的地位向上;社会的信用の維持
    学会の社会的信用やブランド価値が向上します.学会員の社会的地位向上に直結するばかりか,次世代の優秀な生物工学研究者が集まることにつながると考えています.
     
  3. 組織を見直すことによる学会活性化の機会
    学会の恒常的な活動・組織の見直しによって学会が常に活性化することにつながります.公益社団法人に一度認定されたとしても公益社団法人に留まるためには,認定を永続的に満たす必要があります.これは活動の制約にもつながりますが会員の学会活動に公益性があるという自負,絶えざるチェックにもつながります.
     
  4. 税務上の優遇措置(公益法人)の享受
    公的に公益性のある組織として認められた場合,税務上の優遇措置を受けることができます.
     
  5. 税務上の優遇措置(寄附者)の享受
    寄附者に対しても税制上の優遇措置があるため,寄附を受けやすくなります.

 

【デメリット】

  1. 公益認定基準による活動の制約
    公益性の認定基準を受ける必要があり,事業内容の50% 以上は公益性を持つものでなければなりません.営利目的のあるような事業については制約を受けます.会計上も,支部活動,研究部会活動などと連結決算をする必要があるため,事務的な負担も増えます.
     
  2. 行政庁による厳しい監督
    公益認定を受けた場合,申請時のみならず,継続的に行政庁による厳しい監督を受けると予想されます.
     
  3. 公益認定の取消しを受けた場合のリスク
    なんらかの理由で公益認定の取り消しを受けた場合,それまでに築かれてきた信用を失い,解散ということもあり得ます.


以上のように,公益法人として認定を受けた場合のメリットとデメリットを比較すると,メリットの方がきわめて大きいと考えられます.社会的な信用が向上すれば数々の競争的資金の獲得においても有利になる可能性が高いのではないかと考えられます.

3.日本生物工学会の事業は公益目的か?

改めて,現在日本生物工学会が行っている事業は,公益目的の事業であるか見てみましょう.学会HPに掲載されています定款,各年度の本部,支部,研究部会の事業は公益目的事業の判断基準として挙げられる「不特定多数者の利益の増進に対する寄与」,「受益機会の公開性」の2点と整合しています.

法律では,公益認定対象事業を23項目に定めていますが,その中で,日本生物工学会の各事業が該当するものとして,
 

  • 1. 学術・科学技術の振興
  • 2. 文化・芸術の振興
  • 4. 高齢者の福祉の増進
  • 7. 児童又は青少年の健全な育成
  • 9. 教育,スポーツ等を通じて国民の健全な発達に寄与または豊かな人間性の涵養
  • 15. 国際相互理解の促進
  • 19. 地域社会の健全な発展
  • 20. 公正かつ自由な経済活動の機会の確保及び促進並びに活性化による国民生活の安定向上
  • 21. 国民生活に不可欠な物資,エネルギー等の安定供給の確保


があります.これをさらに進めるには本部と支部とが一体となった活動が必要ですし,各委員会,研究部会の一体となった活動の充実をはかる必要があります.

また,公益認定を得るためには,将来を展望した定款・諸規程の改定,役員などの選任法の改定,国際的貢献の位置づけ,関連学協会との連携など検討課題が多くあります.例えば,評議員会が廃止され,代議員からなる社員総会の重要性が増します.

現在,多く存在する法人の階層化・差別化につながりかねない今回の公益法人化に際して,現理事会は責任を持って最善の結果を得るよう努力を重ねるつもりです.また,公益法人化に向けて実質的な作業を行う公益法人化検討WGも設けられました.会員各位のご理解とご協力をお願いしたいと思います.

なお,会員各位におかれましては,公益社団法人認定に向けて,ご意見をいただければ幸いであります.

■ 関連記事: 【本部だより】公益社団法人申請 – 新定款案に対するご意見募集-


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Published by 学会事務局 on 26 10月 2009

生物工学会誌 – 87巻10号

  • 巻頭言“随縁随意”
  • 特集「バイオマスからのバイオ燃料/有用物質の生産:バイオ技術によるバイオマス再資源化」
    • pdf特集によせて…柿薗 俊英…(468)
    • セルロース系バイオエタノール製造におけるバイオ技術…澤山 茂樹…(469)
    • 堆肥化の解析から見えてきた微生物複合系の性質…春田 伸…(472)
    • マリンファーメンテーション技術の開拓と水産バイオマスの利用…内田 基晴・三好 達夫…(475)
    • 光合成細菌による環境浄化および再資源化技術の開発…佐々木 健・竹野 健次…(478)
    • 乾式メタン発酵による有機性廃棄物からのメタン回収
    • …藪 宏典・坂井智加子・藤原 朋子・中島田 豊・西尾 尚道…(481)
    • 高速高効率バイオブタノール生産システムの開発…田代 幸寛・園元 謙二…(484)
    • 有機廃棄物の再資源化バイオ技術/バイオ燃料の生産…西尾 尚道…(487) 
  • ノート
  • バイオミディア
    • 出芽酵母のメタボ化状況…木村 和義…(496)
    • 特殊微生物による石油汚染土壌の浄化 ~微生物の機能に着目して~…松宮 芳樹…(497)
    • タンパク質の結晶構造解析を通して得られる予期せぬ発見…田中 良和…(498)
    • バイオ燃料と微生物発酵…正木 和夫…(499)
    • 糸状菌だけでエタノール発酵?…星野 一宏…(500) 
  • Branch Spirit
  • スピーカーズ・コーナー
    • 糖質科学の語らい ~また来たくなる味…田村 巧…(502)
  • Fuji Sankei Business i. ………(503)
  • Germination
    • 大学生活 ~研究と体育会活動~…元野 誠…(505)
  • pdf今月の Journal of Bioscience and Bioengineering …(506)
  • 談話室
    • 異文化との衝突による洗練 ~日本酒のこれから…桜井 博志…(507)
  • バイオインフォメーション…(508)
  • pdf本部だより…(510)
  • 支部だより…(512)
  • 事務局より…(513)

 

Published by 学会事務局 on 26 10月 2009

SFCテクノロジーシンポジウム 「超臨界流体技術の胎動」

第1回SFCテクノロジーシンポジウム「超臨界流体技術の胎動」
The 1st SFC Technology Symposium in Japan
 

SFC 研究会,日本生物工学会超臨界流体バイオテクノロジー研究部会 共催

日時 11月27日(金)10:30 ~17:10
場所 大阪大学吹田キャンパス銀杏会館
参加費 無料. 懇親会:17:30~レストラン ミネルバ(会費5,000円)
参加申込方法 「SFCテクノロジーシンポジウム参加希望」と題記し,氏名,所属,懇親会参加有無を明記の上,下記まで E-mail にて.
申込先・問合せ先 SFCテクノロジーシンポジウム事務局
大阪大学大学院工学研究科  馬場健史 E-mail:

ポスター(PDF)はこちら

プログラム

  • 10:30-10:40  はじめに
     
  • 10:40-11:00  「超臨界二酸化炭素を利用する酵素反応の開発」
              …松田 知子(東京工業大学大学院 生命理工学研究科)
     
  • 11:00-11:20  「超臨界流体クロマトグラフィー(SFC)を用いた香料化合物の光学分割」
              …矢口 善博(高砂香料工業 研究開発本部)
     
  • 11:20-11:40  「New SFC Methods to Enhance the Capability of Pharmaceutical Analysis and Purification」
              …Lu Zeng(武田サンディエゴ)
     
  • ランチタイム
     
  • 13:00-13:50  特別講演1「環境調和型技術としての超臨界水の応用」
                     …大島 義人 教授(東京大学大学院 新領域創成科学研究科)
     
  • 13:50-14:40  特別講演2「超臨界流体の特異な性質と応用技術」
                     …佐古 猛 教授(静岡大学大学院 創造科学技術研究部)
     
  • コーヒーブレイク
     
  • 15:00-15:20  「SFCによる定量分析と汎用検出器の可能性」
              …高橋 かより(産業技術総合研究所 計測標準研究部門)
     
  • 15:20-15:40  「メタボロミクスにおける超臨界流体クロマトグラフィーの可能性」
              …馬場 健史(大阪大学大学院 工学研究科)
     
  • 15:40-16:00  「Advancements in SFC Performance from Sensitivity to Throughput」
              …Peter Ridgway(TharSFC, a Waters company)
     
  • 16:00-16:20  「超臨界流体クロマトグラフィーによる酸性・塩基性物質の分離と保持挙動」
              …堀川 愛晃(日本分光)
     
  • 16:20-16:40  「SFC at process scale」
              …Laurent Rebier(Novasep)
     
  • 16:40-17:00  「超臨界流体クロマトグラフィー(SFC)によるキラル化合物の光学分割」
              …宮澤 賢一郎(ダイセル化学工業)
     
  • 17:00-17:10  おわりに

 

Published by 学会事務局 on 26 10月 2009

【随縁随意】魅力が失われつつある職業研究者についての独り言 – 鎌形 洋一

生物工学会誌 第87巻 第10号
鎌形 洋一


今バッハのパルティータ(組曲)を聴きながらこの文章を少しずつ書いている。というと趣味的な話で恐縮であるが、バッハが300年近く前にチェンバロのために書いた楽曲である。最近この曲をピアノで演奏している演奏家が多いが、ピアノで弾くバッハは何という美しさと表情の豊かさだろう、とつくづく思う。チェンバロのややもすれば耳障りな固い金属音で聴くバッハと比べ物にならないくらいのダナミックレンジと陰影で表現される世界はまったく異次元である。

バッハの時代はピアノの原型が出現したばかりであるが、現代のピアノの出現を予見し、その音を想像してこれらの作品を書いたとしか思えない。それくらい、ピアノが紡ぎだすバッハの音の世界は魅力的なのである。バッハは一時期人々から忘れ去られたが19世紀に復活した。そして今日に至るまで綿々と弾き継がれ、聴き続けられている。遺された音符が、何百年の間、表現様式を変えながらも人々の心をなお捉えてやまない。

そんな音を聴きながら、ふと私達のような研究者が生み出すものは一体どれだけの賞味期間を持つのか、そしてそれはある意味において芸術足りうるのかと考えると忸怩たるものがある。そもそもバッハと瑣末な自分の研究とを比べること自体きわめて愚かしい。しかし、かつて、レオナルド・ダ・ヴィンチの世界は芸術と科学と工学が一体だった。

“最後の晩餐”や“モナリザ”とともに数多く遺されている解剖学や数学や工学の研究も一人の人間によって成し得たものである。あくなき探究心と好奇心と技術、そして努力がそれを実現させたのである。アントニ・ファン・レーウェンフックも一人で顕微鏡を作り、あらゆるものを観察し、その内容を日記やロンドン王立協会に遺している。たくさん作った顕微鏡のうち最もお気に入りのものは誰にも見せなかったという。一人でコツコツと何かを探求することが研究の主流だった時代、その行為そのものが一種の芸術を生み出す行為に似ていたと言える。

何かが生まれる時もあれば何も生み出さなかったこともあり、それらはすべて一人の世界での話であった。そんな人種がこの十数年の間に絶滅危惧種となりつつある。選択と集中、社会貢献、国民への説明責任、評価、目標達成度、費用対効果、産学連携、知的財産、そういう言葉で科学技術は語られるようになった。ノーベル物理学賞を受賞された小柴昌俊先生がニュートリノの研究は何に役立つか?と新聞記者に問われたとき、何の役にも立ちません、と言われたと聞く。ニュートリノ計画も有識者による事前評価が最低だったとおっしゃっていた。何の賞も功績も挙げていない研究者が自らの研究を何の役にも立たんです、と言ったらどうなるか? その結末はあまりに自明だろう。

今、研究を志す若い人たちは、ポスドクとしてのみならず、身分保障期間が数年の特任教員や任期付研究員として成果を短時間に求められる世の中になった。生物学やバイオテクノロジーの分野においても多くのパラダイムシフトをもたらす発見があった。それは芸術やプロスポーツほどではないにせよ多くの人々の心に刻まれてきた。しかし、今その時代は終焉を迎えようとしている。これからも画期的な発見や発明がなされてゆくであろう。しかし、科学と科学を生業にする環境があまりに変容し過ぎた。知的好奇心の発露と成就だけで科学は成り立たないし、科学を行うためにはあらゆる非科学的な手続きが必要な時代である。一人でコツコツ誰にも見向きもされなくても自分で満足を得ることですべてが完結していた時代を懐かしむつもりはない。ただ、多くの人が職業研究者になってみたいと思える時代が終わったことは確かである。いや、正確に言えば、こんなに職業研究者がいる時代自体がおかしいのかもしれない


著者紹介 産業技術総合研究所ゲノムファクトリー研究部門(研究部門長)

 

►生物工学会誌 –『巻頭言』一覧

Published by 学会事務局 on 19 10月 2009

スローフード微生物工学研究部会共催行事について

日本生物工学会スローフード微生物工学研究部会は、2009年12月14日(月)に東京大学で開催される「生物工学フォーラム~「食」を支える生物工学~」(日本生物工学会東日本支部主催)を共催します。

生物工学フォーラム~「食」を支える生物工学~

►スローフード微生物工学研究部会Topへ

 

Published by 学会事務局 on 19 10月 2009

【スローフード微生物工学研究部会】生物工学フォーラムを共催します!(2009/12/14)

12月14日に東京大学で開催される「生物工学フォーラム~「食」を支える生物工学~」(日本生物工学会東日本支部主催)を共催します。新しい食品製造技術から食の安心・安全のための技術など、本研究部会員にとっても興味深い講演が企画されています。
https://www.sbj.or.jp/branch/branch_esbj_forum20091214.html
 

Published by 学会事務局 on 19 10月 2009

【年次大会】講演要旨集のみの購入について

第61回日本生物工学会 大会講演要旨集(4,000円/正会員、5,000円/非会員)を希望される方は、

  • 購入冊数
  • 送付先住所
  • 会員・非会員

を明記の上、メールにて、学会事務局宛()にお申し込みください。

代金は、発送時に同封いたします郵便振込用紙にてお支払いください。

2009年度大会ホームページ

Published by 学会事務局 on 16 10月 2009

【事務局より】2010年JBB冊子体有料購読について

日本生物工学会の個人会員(正会員・学生会員・海外会員)は、Journal of Bioscience and Bioengineering (JBB) の冊子体を会員特別価格(5,000円)にて購読することができます。2010年購読は、Vol.109, no.1 (2010) から Vol.110, no.6 (2010) の12冊となります。

  • 【2010年1月からJBB冊子体購読を希望される場合】
    2010年会費(正会員:9,800円/学生会員: 5,000円)に購読料5,000円を追加してお申し込み下さい。
    2010年会費請求は、2009年12月初旬にお送りします。
     
  • 【2009年にJBB冊子体を購読されている場合】
    2010年1月からの購読中止を希望される場合は、必ず、2009年10月末までに、事務局( )にご連絡ください。
    ご連絡がない場合は、2010年購読継続とみなし、購読料(5,000円)は、2010年会費と合わせて請求させていただきます。2011年以降の購読についても、毎年同様といたします。

お問い合せ先 

日本生物工学会事務局
〒565-0871 大阪府吹田市山田丘2番1号 
大阪大学工学部内
社団法人 日本生物工学会
Tel: 06-6876-2731   Fax: 06-6879-2034
E-mail:

Published by 学会事務局 on 14 10月 2009

【東日本支部】生物工学フォーラムのご案内

日本生物工学会東日本支部では、12月14日(月)に、生物工学フォーラム~「食」を支える生物工学~を開催いたしします。⇒詳細はこちらから

Published by 支部:東日本 on 14 10月 2009

【東日本支部】2009年度生物工学フォーラム—「食」を支える生物工学—

主催:日本生物工学会 東日本支部
共催:日本生物工学会 スローフード微生物工学研究部会
協賛:日本農芸化学会 極限環境微生物学会 財団法人バイオインダストリー協会

日時2009年12月14日(月)13:00~
場所東京大学農学部弥生講堂(東京都文京区弥生1-1-1)
内容

講演会(13:00~18:00)

13:00~13:05開会の辞
13:05~13:45食品製造における酵素製剤の活用事例
(味の素株式会社・アプリケーションセンター)中越 裕行
13:45~14:25ヨーグルト脱酸素低温発酵技術の開発
(明治乳業株式会社・食品開発研究所)堀内 啓史
14:25~15:05近赤外法による果実害虫の非破壊検出~マンゴ果実のミバエ卵・幼虫の検出~
(独立行政法人農研機構・食品総合研所・食品分析研究領域非破壊評価ユニット)河野 澄夫
15:05~15:25休憩
15:25~16:05茶葉の産地特定技術
(キリンホールディングス株式会社・フロンティア技術研究所) 服部 良太
16:05~16:45ビール産業における微生物品質保証技術
(アサヒビール株式会社・名古屋工場品質管理部)鈴木 康司
16:45~17:25食品の技術開発と安全性確保
 (北海道大学大学院水産科学研究院)一色 賢司
17:25~17:55総合討論(食の未来と未来の食,生物工学的見地から)
17:55~18:00閉会の辞

懇親会 18:00~20:00 会場:東京大学農学部生協

参加費講演会:【学会員】1000円 【一般】2000円 【学生】無料
懇親会:【学会員・一般】3000円 【学生】1500円
(参加費は当日、受付にてお支払いください。)
申込先参加ご希望の方は事前登録を受け付けております(当日受付も行います)。
お名前とご所属および懇親会参加の有無をご記入の上、日本生物工学会東日本支部事務局までメールでご連絡ください。
【東日本支部事務局】(諸星 知広)E-mail:
問合せ先東京大学大学院農学生命科学研究科
石井 正治 E-mail:

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Published by 学会事務局 on 14 10月 2009

「キャリアパス 生物工学研究者の進む道」

キャリアパス 生物工学研究者の進む道


生物工学会誌では、2008年2月からの「キャリアパス 生物工学研究者の進む道」連載を2009年8月で終え、その間の貴重な原稿70件を別冊として作成しました。

本連載は、生物工学分野のポスドクだけでなく、学生を含む若手研究者を対象に、当該分野で活躍されている先輩諸氏がどのように考えて自身のキャリアパスを切り拓いてきたか、その生き様を語ってもらうことで、多様なキャリアパスの現状を知ってもらい、また、自分自身の将来を展望する契機となり、さらにはお互いの議論の深まりを期待して生物工学会誌編集委員会で企画したものです。

目次(PDF)はこちら

本文閲覧(閲覧用パスワードをお持ちの方)はこちら

2009年10月
『生物工学会誌』編集委員会

 

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Published by 支部:北日本 on 13 10月 2009

【北日本支部】札幌シンポジウム開催のお知らせ

日本生物工学会北日本支部では、札幌シンポジウム『細胞移植医療と生物工学―産学官の話題―』を開催いたします。⇒詳しくはこちらから

日時: 2009年12月9日(水)13:10~17:00
場所: 北海道大学百年記念会館

多くの皆様のご参加をお待ちしております。

Published by 支部:北日本 on 13 10月 2009

【北日本支部】2009年度札幌シンポジウム「細胞移植医療と生物工学—産学官の話題—」

主催: 日本生物工学会北日本支部 
共催: 日本生物工学会セルプロセッシング計測評価研究部会,日本農芸化学会北海道支部,
     北海道バイオ産業振興協会(HOBIA)

日時 2009年12月9日(水)13:10~17:00
場所 北海道大学百年記念会館
参加費 会員 500円,会員外 1,000円,学生 無料
懇親会 シンポジウム終了後17:15より懇親会を開催いたします.懇親会費4,000円
参加申込 12月2日(水)までに1) 氏名,2) 所属,3) 役職,4) 会員・非会員・学生の別,5) 懇親会参加希望の有無,をお知らせください.
申込先・問合せ先 北海道大学大学院工学研究科生物機能高分子専攻 
藤原 政司
E-mail:

 プログラム

  • 13:10~13:15 開会の辞 ……支部長 高木 睦(北海道大学大学院工学研究科)
     
  • 13:15~13:55 
    「移植用細胞のためのセルプロセッシング工学」 
     ……高木 睦(北海道大学大学院工学研究科)
     
  • 13:55~14:35 
    「Cell culture on microspheres for tissue engineering and cell expansion」 
     ……TONG Yen Wah (Chem. And Biomol. Eng., National Univ. of Singapore)
     
  • 14:35~15:15 
    「生体内での生物工学を利用した再生医療技術の開発」 
     ……中山 泰秀(国立循環器病センター研究所,北海道大学大学院工学研究科)
     
  • 15:15~15:35 休憩
     
  • 15:35~16:15 
    「自然再生医療—自然再生機構を生かした再生医療—」 
     ……平 敏夫(プライマリーセル)
     
  • 16:15~16:55 
    「再生医療に基づく創薬研究と生物工学」 
     ……土居 幹生(北海道経済産業局バイオ産業課)
     
  • 16:55~17:00 閉会の辞 ……副支部長 五味 勝也(東北大学大学院農学研究科)
     

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Published by 学会事務局 on 04 10月 2009

学会賞- 生物工学論文賞 受賞論文(1993-2003)

19931994199519961997199819992000200120022003►2004以降

第11回 2003年(H.15)

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第10回 2002年(H.14)

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第9回 2001年(H.13)

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 第8回 2000年(H.12)

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 第7回 1999年(H.11)

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 第6回 1998年(H.10)

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第5回 1997年(H.9)

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第4回 1996年(H.8)

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第3回 1995年(H.7)

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第2回 1994年(H.6)

►このページのTopへ

第1回 1993年(H.5)

►このページのTopへ

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Published by 学会事務局 on 28 9月 2009

生物工学会誌 – 87巻9号

  • 巻頭言“随縁随意”
  • 特集「土壌環境での細菌の生き様を探る」
    • 特集によせて…永田 裕二…(418)
    • 土壌の物理的構造と細菌のすみか…西山 雅也・妹尾 啓史…(419)
    • 土壌環境で機能している微生物を探る…妹尾 啓史・石井 聡・芦田 直明・大塚 重人…(422)
    • 土壌環境中の細菌の検出技術…飯島 想・谷 明生・金原 和秀…(425)
    • 土壌中の細菌ゲノムの発現を捉える…小川 直人・福田 雅夫…(428)
    • モデル環境における可動性遺伝因子の挙動…新谷 政己・野尻 秀昭…(431)
    • 分子遺伝学的手法による細菌の土壌環境適応戦略の解明
      …大坪 嘉行・西山 依里・永田 裕二・津田 雅孝…(434)
  • ノート
  • バイオミディア
    • 細胞イメージングへの新たな期待…加藤 竜司…(442)
    • 細胞にも「個性」がある…袴田 和巳…(443)
    • 小さな胡麻の,凄いパワー!…須藤健太郎…(444)
    • ガ類の性フェロモンの種特異性に関わる酵素…田端 純…(445)
    • 微生物ならみんなができる脱窒!?……龍田 典子…(446)
  • Branch Spirit
  • プロジェクト・バイオ
  • Fuji Sankei Business i…(450)
  • 大学発!美味しいバイオ
  • Germination
    • De Tribune van Oost-Vlaanderen ~東フランダース通信…石川 英司…(454)
    • 生物工学若手研究者の集い 夏のセミナー2009報告……馬場 健史…(455)
  • 今月の Journal of Bioscience and Bioengineering …(456)
  • バイオインフォメーション…(457)
  • 支部だより…(460)
  • 事務局より…(463

 

Published by 学会事務局 on 28 9月 2009

【随縁随意】断想:五十年は一昔 – 左右田 健次

生物工学会誌 第87巻 第9号
左右田 健次

歌舞伎の「熊谷陣屋」に、わが子を若き敵将、平敦盛の身代りに死なせた熊谷直実が「16年は一昔。ああ夢だ、夢だ」と呟いて、花道を去る時の有名なセリフがあります。私が微生物のアミノ基転移酵素を対象にして、京都大学で研究の世界に入った1956年から50余年、直実の一昔の3倍を超す歳月が流れました。当時、生物工学や分子生物学といった言葉もありませんでした。酵素液の透析はセロファンで行い、グルタミン酸などを別として、少し特殊なアミノ酸は、Greenstein とWinitzの“The Chemistry of AminoAcids”を参考にして合成し、ブタ腎臓のL-アミノアシラーゼで光学分割して調製しました。この本と、後年購入したA. Meisterの“Biochemistry of Amino Acids ” は生涯、座右の書となりました。

1957年、日本で最初の生化学分野での国際会議として国際酵素化学シンポジウムが東京と京都で開かれました。論文で名前を知っている海外の名だたる研究者の講演が聞けたのは、研究者の卵にとって、大きな刺激になりました。その翌年、オキシゲナーゼの発見で知られた早石修先生が米国のNIHから京大医学部医化学教室に移ってこられました。医化学教室のセミナーは学内外を問わず自由に参加でき、討論の激しさは今も耳に残っています。渡辺格先生が東大から京大ウイルス研究所に来られ、木原均先生門下の由良隆先生や小関治男先生が活躍され始め、のんびりムードの京大にも活気が出てきました。この頃、素粒子論の湯川秀樹先生が渡辺先生や発生学の岡田節人先生などと語らって、学内に生物談話会を作られました。湯川先生が、「これからは生物科学の時代であり、孤独を恐れないで未知の生物の世界に挑むように」と、物静かに話された言葉は胸を打ちました。今の生化学や生物工学から往時を想うと、隔世の感を覚えます。ここに自らを省察しつつ、若い研究者への思いを二、三、記します。

山岳部で登山に明け暮れした頃、先輩から、(1) 対象の山を決め、隊を編成してルートを探し、トレーニングに励む準備の段階、(2) 実際に山や岩に登る段階、(3) 山から帰って、報告会で山行の報告や討議をし、登山記録をまとめて次の登山に備える段階、はいずれも同じ重要性をもつと教えられました。研究においても同じことが言えると思います。グループのリーダーがまず心血を注ぐべきは研究テーマの選定です。よきテーマとは何か。難しい問題ですが、学会や論文などで、次のテーマを常に心にかけていなければならないと思います。敬愛する有機化学の大先生が、「普通の研究者は、今、何が研究されているかを知るために、論文を読み、講演を聞くが、一流の研究者は、今、何が研究されていないかを知るために、読み、聞く」といわれたことがあります。研究対象に向う道も、山登りのルートと同様にいくつかあり、対象の程度と自分の実力や研究環境を勘案しながら、試行錯誤を重ね、先達に教えを請い、十分な準備の上に次第に目的の頂に迫るのは研究者の苦しみでもあり、醍醐味でもあります。

研究結果を論文にする過程もまた、苦しみと楽しさの入り混じった道です。英語で論文を書くのが一般的になっていますが、英語で書くのが難しいのではなく、合理的に結果と論旨を展開して、読み手に理解させることが難しいのです。自然科学の論文の英語は高校1年か、2年のレベルです。仮定法過去完了形を使った論文は見たことも、書いたこともありません。論理は日本語でも英語でも同じです。良き論文には、次のステップへの示唆が含まれています。また、言語の感性を会得するために、小説や随筆を読むことも大切です。早石先生から、英米に行ったら、彼の地のベストセラー小説を読み、立原正秋などの文章の美しい小説を読むように勧められました。Meister先生からは、ドイツのG.グラスの小説の英訳は平明だからと勧められたこともありましたが、怠惰な私は実行しませんでした。日本人の苦手な方法論や新しい研究試料の開発も望まれます。基礎を忘れても、惰性的な研究はできるでしょうが、大きな飛躍は難しいと思います。分子量にDa(本当はドルトンでしょうが)を付けるような論文が散見されるのは残念です。また、生物工学の研究者が生命を支える水の構造や溶液論にも関心を持ってほしいと念じます。


著者紹介 京都大学名誉教授

 

►生物工学会誌 –『巻頭言』一覧

Published by 学会事務局 on 28 9月 2009

第61回日本生物工学会大会 – 閉会しました

日本生物工学会学会第61回大会は名古屋大学(東山キャンパス)で開催され,盛況の内に閉会いたしました。
多数のご参加ありがとうございました。⇒2009年度大会ホームページはこちら

来年度、第62回大会は、宮崎シーガイアフェニックス シーガイア リゾート)にて、2010年10月27日(水)~29日(金)に開催されます。

Published by 学会事務局 on 23 9月 2009

JBB新着情報(最新20報)

Journal of Bioscience and Bioengineeringの新規公開論文の書誌情報を掲載しています。最新20件の論文が新着順に表示されます。全文閲覧に際しては、所属機関がScienceDirectの利用契約をしている必要があります。
日本生物工学会正会員及び学生会員の方は、会員専用サイトでの全文閲覧が可能です。

お使いのRSSリーダーでフィード購読をされる場合は、以下のURLをご登録下さい。
https://rss.sciencedirect.com/publication/science/13891723

Published by 学会事務局 on 19 9月 2009

【東日本支部】第4回 学生発表討論会のお知らせ

日本生物工学会東日本支部では、第4回学生発表討論会 ”「研究室から飛び出よう!」自分の研究をネタに、企業の研究者とじっくり話してみませんか?”を開催いたします。

多くの皆さんの参加をお待ちしております。

日時 平成21年10月16日(金)13時~10月17日(土)13時
場所 八王子セミナーハウス(東京都八王子市下柚木1987-1)

詳しくは、こちら
 

Published by 支部:東日本 on 19 9月 2009

【東日本支部】第4回 学生発表討論会のお知らせ

日本生物工学会東日本支部 第4回 学生発表討論会

(社)日本生物工学会東日本支部 主催東日本支部第4回学生発表討論会

日時 平成21年10月16日(金)13時~10月17日(土)13時
場所 八王子セミナーハウス(東京都八王子市下柚木1987-1)
参加費 学生:(会員)2,000円、(非会員)3000円
一般会員:(教員)10,000円、(その他)下記申込み先までお問合せください。
(宿泊代・夕朝昼食込)
開催趣旨

「研究室から飛び出よう!」
自分の研究をネタに、企業の研究者とじっくり話してみませんか?

~日本生物工学会東日本支部 第4回学生発表討論会のご案内~

 「自分の研究の進め方って、企業の人から見たらどうなんだろう?」
 「企業での研究ってどんなもの?」
 「学生のうちに身につけておかなければならない能力は?」

 学生の皆さん、このような疑問を、社会人に直接ぶつけてみませんか? 就職や進学を考えている皆さんの研究内容の発表を通じて、バイオ関連の様々な分野で活躍する先輩方がアドバイスをしてくださいます。

 研究発表といっても、学会のようなまとまったデータは必要ありません。もちろん、学会で発表した内容そのままを持ってきても構いませんし、まだ途中の段階でも、うまくいっていなくて滞っているようなものでも歓迎します。むしろ、そのようなうまくいっていない時にどう考えたらよいか、研究室の外に出ればヒントが見つかるかもしれません。

 夕食後には、社会人との自由討論会も企画しています。企業の研究ってどういうもの? 社会人になって必要とされる能力は? のような、皆さんの将来に関する疑問など、研究室ではなかなか聞けないことを質問するチャンスです。

 学生の皆さんの参加をお待ちしております。

 社会人、大学教員の皆様の参加も、もちろん歓迎いたします。近頃の学生に一言いいたいという方、奮ってご参加ください。

募集人数 学生・一般合わせて 35名
(定員になり次第、締め切らせて頂きます。学生はできるだけ指導教員と一緒に参加されるようお願いいたします。人数に限りがありますので、広く交流を図る目的から学生さんはなるべく1研究室あたり2名程度までの申し込みにご協力下さい。学生単独での参加も可能ですが、必ず指導教員の許可を得てからお申し込みください。また、特許に係る情報を含むプレゼンテーションには対応できませんので、ご了承ください。)
内容

プログラム予定

10月16日(金)
13:00 受付
13:20 基調講演「旭硝子におけるバイオ事業~異業種企業におけるバイオ研究とバイオ事業の創出 」
旭硝子株式会社 ASPEX事業推進部 品質統括部長 医学博士  礒合 敦 氏
14:00 研究発表会
17:30 休憩
18:00 夕食
19:30 自由討論会
10月17日(土)
8:00 朝食
9:00 研究発表会
12:00 昼食
13:00 解散

本セミナーは、二つのプログラムから構成されます。

<研究発表会> 参加学生全員に、自分の研究内容について発表していただきます。一度学会で発表したものや、まだデータが出ていないもの、全然うまくいっていないものでも構いません。発表時間は討論も含めて15~20分を予定していますので、研究室外の人にも実験の背景や状況などをわかりやすく説明できるようなスライド 10枚程度を用意してください。(発表はWindows/PowerPointで行います。PowerPoint 2007やそれ以外のソフト、Macの使用は、あらかじめご相談ください)

<自由討論会> 企業や研究所などで社会人として研究%開発に携わっている先輩方と、学生時代や現在の経験談、企業で必要とされる能力や研究の心得など様々なことについて、緊密かつ自由に語り合います。ふだんなかなか知ることのできない、企業人や大学教員の経験や知識に触れるチャンスです。

参加申込 10月17日(月)までに、氏名、一般会員/大学教員/学生会員/学生非会員の別、所属、連絡先、TEL、E-mailを記入の上、件名を「第4回学生発表討論会申込」として、下記申込先にE-mailにてお申し込みください。プログラム作成のため、学生の方には、参加申込締切後に簡単な要旨(500字程度)を作成して頂きますのであらかじめご承知おきください(要旨〆切は10月9日を予定)。
参加費 参加費の支払は、当日受付時にお願いいたします。
学生会員2,000円、学生非会員3,000円
一般会員・・・大学教員10,000円(宿泊代・夕朝昼食込)
大学教員以外の一般会員は参加費は無料ですが、研究発表会において学生の発表に対する様々な視点からのご指摘をお願いします。また、事前に学生から募集した質問を自由討論会で披露しますので、それに対する積極的なアドバイスをお願いします。定員に限りがありますので、下記申し込み先まで早めにお問い合わせください。
申込先 日本生物工学会東日本支部 第4回学生発表討論会
担当 大槻隆司(山梨大学大学院医学工学総合研究部)
E-mail:

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Published by 学会事務局 on 15 9月 2009

日本生物工学会シンポジウム(12月19日)のご案内

平成21年12月19日(土)に、2009年度日本生物工学会シンポジウム「地球エネルギー戦略-バイオエタノールの現在・未来」(本支部共催)が、下記の通り開催されます。

皆様のご参加をお待ちしております。

主催:日本生物工学会、日本生物工学会西日本支部

日時 平成21年12月19日(土) 13:00~17:30、(懇親会17:30~19:30)
場所 ホテルみやけ(山口市黄金町2-24)
「新山口」駅新幹線口から徒歩2分
シンポジウムタイトル 地球エネルギー戦略-バイオエタノールの現在・未来
参加費 無料(懇親会費は一般5,000円、学生2,000円)
申込締切 平成21年12月4日(金)
申込方法 連絡先、懇親会への参加希望の有無を明記の上、下記宛に、E-mailまたはFaxにてお申し込みください。⇒申込書(WORD)はこちら
申込先 日本生物工学会西日本支部事務局
(山口大学工学部内)
E-mail:
Fax: 0836-85-9201
問い合せ先 赤田 倫治 (西日本支部長)
E-mail:
Tel: 0836-85-9292

プログラム

  • 13:00~13:05 開会の挨拶 …………………(日本生物工学会会長) 飯島 信司
     
  • 13:05~13:45 「ブラジルバイオエタノールの現状と世界戦略」
                  …………………………(サッポロビール株式会社)河守 正司
     
  • 13:45~14:25 「中国のエネルギー事情とバイオエタノール」
                  …………………………(北京大学)湯 岳琴
     
  • 14:25~15:05 「日本のバイオ燃料プロジェクト」
                  ……………………(NEDO技術開発機構)濱松 辰雄
     
  • 15:05~15:15 休憩
     
  • 15:15~15:55 「トヨタ自動車のバイオ燃料への取り組み」
                   ………………………(トヨタ自動車株式会社)  林 倫
     
  • 15:55~16:35 「バイオ燃料導入に向けた期待と課題」
                  ………………(新日本石油株式会社)川端 秀雄
     
  • 16:35~17:15 「育種酵母による高効率プロセスの開発と今後の展開」
                   ……………………………(熊本大学) 木田 建次
     
  • 17:15~17:25 閉会の挨拶 ……………(生物工学会西日本支部長 )赤田 倫治
     
  • 17:30~19:30 懇親会 

 

Published by 支部:西日本 on 15 9月 2009

【本部・西日本支部】2009年度日本生物工学会シンポジウム「地球エネルギー戦略-バイオエタノールの現在・未来」

平成21年12月19日(土)に、2009年度日本生物工学会シンポジウム「地球エネルギー戦略-バイオエタノールの現在・未来」(本支部共催)が開催されます。

参加を希望される方は、申込書word iconに連絡先、懇親会への参加希望の有無を明記の上、E-mailまたはFaxにてお申し込みください。

多くの皆様のご参加をお待ちしております。

プログラム詳細word icon

日時 2009(平成21)年12月19日(土) 13:00~17:30(懇親会17:30~19:30)
場所 ホテルみやけ(山口市黄金町2-24)
「新山口」駅新幹線口から徒歩2分
タイトル 地球エネルギー戦略-バイオエタノールの現在・未来
プログラム
  • ブラジルバイオエタノールの現状と世界戦略
     サッポロビール(株)  河守 正司
     
  • 中国のエネルギー事情とバイオエタノール
     北京大学 湯 岳琴
  • 日本のバイオ燃料プロジェクト
     NEDO技術開発機構 濱松 辰雄
     
  • トヨタ自動車のバイオ燃料への取り組み
     トヨタ自動車(株) 林 倫
  • バイオ燃料導入に向けた期待と課題
     新日本石油(株) 川端 秀雄
  • 育種酵母による高効率プロセスの開発と今後の展開
     熊本大学 木田 建次
参加費 無料(懇親会費は一般5,000円、学生2,000円)
申込締切 平成21年12月4日(金)  12月17日(木)まで延長しました!
申込先 日本生物工学会西日本支部事務局
(山口大学工学部内)
E-mail:
Fax: 0836-85-9201
問い合せ先 赤田 倫治 (西日本支部長)
E-mail:
Tel: 0836-85-9292

Published by 支部:関西 on 09 9月 2009

関西支部 – 2009年度活動報告

2009年度

 

これまでの活動

 

⇒関西支部Topへ

Published by 学会事務局 on 27 8月 2009

JBB – メール配信を停止する方法

  1. 会員サイトにログインした後、上の青いバーの"Alerts"をクリックしてください。

    アラート設定変更
     
  2. Alert Actionの"Delete"をクリックしてください。 

    アラート機能削除画面
     

 

 

Published by 学会事務局 on 25 8月 2009

【随縁随意】水に生きるバイオ – 微妙な感性 – 佐々木 健

生物工学会誌 第87巻 第8号
佐々木 健

「水と生きる」というのは有名なバイオ企業の企業メッセージだが、約170年前、天保11年ごろ、西宮から灘(神戸)へ、牛車で大量の水を樽に詰め運ぶ、「水に生きる」人たちがいた。それを見た当時の人々は、タダの水を金をかけて遠方に運ぶなど愚かな、とあざ笑ったという。この荷主、山邑太左衛門(山邑酒造)は、西宮と神戸に蔵を持っていたが、いつも西宮の蔵の酒が芳醇で酒質がよいことに気づいていた。米や杜氏を変えてみたが結果は変わらなかった。そこで、西宮の水をわざわざ金をかけて運んで醸造したところ、神戸でも西宮と同じような芳醇な酒ができたのである。有名な醸造用名水、宮水発見の逸話だ。以後、西宮から大量に水を運ぶ水車や水舟が大繁盛し、「水屋」という真の水の商売、いわゆる「水に生きる」人々が多く生まれたのである。

ここからは歴史書にない私の仮説であるが、太左衛門は「きき水の名人」であったのではないか。舌で、西宮の中硬度水(硬度約100 mg/l)と神戸の軟水(多分硬度30 – 40)の違いを認識していたのだろう。おそらく、微妙な感性の持ち主のバイオ家であったからこそ、大金をかけ、嘲笑を気にせず水を運んだに違いない。

優れた企業家は研究者と違い、好みや興味で大金は使わないからだ。確信があったのだろう。私自身は生物工学の技術士だが、きき水のプロを自認しており、中硬度水と軟水の違いはきき水ですぐ判る。酒を飲みすぎていない体調のいいときは(めったにないが)、水を舐めれば硬度や有機物、炭酸など分析値が頭に浮かぶ。40年の経験と修練のたまもの。よく、曲を聴くだけで音符が浮かぶ「絶対音感」をお持ちの音楽家がおられるが、私は「絶対水感」といい、舌で分析値までおおまかに識別できた。太左衛門も同様にきき水のプロだったと、技術士として思えるのである。このような感性は主に経験、教育、修練で生まれると私は思っている。

この「絶対水感」が大いに役立った事例がある。広島に電磁鍋が広まり始めた7–8年前、技術相談を受けた。電磁鍋を納入された有名店の板前さん(テレビで有名な料理人)が「味が乗らない。これはだめだ」というのである。困った技術営業は、食品専門の大学や研究所、つくばの研究所まで相談に行ったが理由がわからない。途方に暮れ私のところに来た。私と院生は電磁加熱の水を舐め、両名直ちに水の硬度が上がっていると鑑定した。長期間の不明、困惑の原因が2名の舌ですぐ分かったのだ。「二枚舌」だが本当の話。この院生も初めは水道と湧水の識別もできなかったが、長くきき水の修練をさせていた。

原因は以下のとおりだ。広島の軟水だとよく素材のダシが出るが、中硬度水や硬水だとダシが出にくい。豆腐ににがりを入れ固める理屈(塩析)で、ダシの表面タンパク質が固まりアミノ酸やペプチドが出にくくなり、味が乗らないのである。問題はなぜ電磁鍋だと硬度が上昇し、通常のガス加熱だと上昇しないのか。これを2年かけ解明した。電磁鍋は従来にない急速加熱なので、水が激しく運動し、鍋表面に付着した水アカが剥離することが多く、一方、ガス加熱では対流によりゆっくり加熱されるので、水アカの剥離が加熱中きわめて少ないことを解明した1)。結局、鍋表面に特殊処理を施し、水アカ付着を防止し解決。その改良電磁鍋は好評という。

典型的バイオプロセスである酒の醸造ばかりでなく多くの食品加工においても、用水の水質の微妙な違いが製品に影響していることが知られつつある。まさに「水が製品を左右する」時代なのだ。消費者嗜好が高級化しつつあるからである。これからのバイオは感性が必要と思う。

発酵でも用水中の0.05 mg/l程度の微量の鉄分の存在で、目的生産物の質、量が思わしくない事例もある。中国に進出した日本のバイオ企業が、軟水器で硬度さえ落とせばよいと軽く考えて工場を新設したが、微妙なミネラルバランスやその他の成分で、製品が日本のようにできないという話をよく聞く。化学的な分析に加え、水の色、テリ、触感などの微妙な違いやきき水などの総合的な感性が用水の良否判断に必要ということだろう。

最近のバイオの教育を見ていると、コンピュータや遺伝子技術が進歩して、感性の育成がおろそかになっている気がする。培養の時、菌の増殖、成分変化のデータをチェックするだけでなく、培養液の色、匂い、濁り具合、流動性など、五感をすべて使っての細かい観察をする姿勢も、感性育成には必要と思う。学校や企業の教育研修でも、昔の機器のない時代を思いかえし(温故)、基本的な分析や培養実験を繰り返し、五感を育くみ、感性で乗り切る教育(知新)も、これからの高度な技術を要求されるバイオ技術者育成には必要ではないかと、最近、水と酒を舐めつつ思うのである。


1) Sasaki, K. et al.: Int. J. Food Sci.Technol., 41, 425 (2006).
著者紹介 広島国際学院大学(教授、地域連携センター長)

 

►生物工学会誌 –『巻頭言』一覧

Published by 学会事務局 on 25 8月 2009

生物工学会誌 – 87巻8号

  • 巻頭言“随縁随意”
  • pdf第61回大会トピックス…大会実行委員会…(372)
     
  • 特集 「環境バイオテクノロジー:素材・エネルギー・保全へのアプローチ(II)
    • 微生物による水素生産…若山 樹…(380)
    • リンを高濃度に蓄積する“水素浄化植物”の開発…松井 啓祐・戸上 純一・Sarah Parsons・John Mason・田中 良和…(384)
    • 都市環境と緑…山田 宏之…(388)
  • バイオミディア
    • アレルギーにおける好塩基球の役割…立垣 愛郎…(392)
    • お酒と料理の相性の科学…藤田 晃子…(393)
    • 1種類の酵素による多段階反応は可能か? …宮本 憲二…(394)
    • ほどいてダメなら結んで出せ-バクテリアを用いた工業的タンパク質生産の新潮流-…板屋 寛…(395)
    • 海洋汚染の浄化…岩田 健一…(396)
  • キャリアパス「生物工学研究者の進む道」
    • 魅力的な学生・大学院生になるために:文部科学省大学院教育改革支援プログラム 
    • 東京医科歯科大学大学院・生命情報科学教育部国際産学リンケージプログラムの試み…竹本 佳弘…(397)
    • 宇宙生物学への誘い…大島 泰郎…(401)  
  • Fuji Sankei Business i., News i. …(403)

Published by 学会事務局 on 25 8月 2009

大会実行委員会より- 「ようこそ名古屋へ」

第61回日本生物工学会大会(名古屋大会)は平成21年9月23日(水)から25日(金)の3日間,名古屋大学東山キャンパス(名古屋市千種区不老町)において開催されます.今大会はすべての講演をPCプロジェクターで発表していただきます.

今大会は,秋の連休の最終日から始まります.連休も活用してご来名ください.名古屋市内はたくさんの見どころがあります.まずは駅前のミッドランドスクエアやJR セントラルタワーズなどの人気の高層ビル街を散策ください.名店が多く入っていてにぎわっています.

名古屋城,名城公園,東山動植物公園,名古屋港水族館は有名ですが,市内には他にも名古屋能楽堂(名城公園),徳川美術館(東区),徳川園(東区),美術館では名古屋市美術館(白川公園),名古屋ボストン美術館(金山)が,科学館では電気の科学館(伏見),名古屋市科学館(白川公園),長久手には長久手古戦場跡もあり,戦国時代の歴史も探訪できます.トヨタグループの見学施設としては,織機中心の産業技術記念館,トヨタ博物館があり,車の歴史を堪能できます.

秋の行楽シーズンですので,少し足を伸ばしていただければ,名古屋周辺には瀬戸,常滑,美濃などの焼き物の産地もたくさんあり,常滑のINAX文化スクエアには,窯のある広場資料館,世界のタイル博物館やINAX陶楽工房があります.染め物では有松絞りも有名です.知多半島には,盛田味の館,ミツカン酢の里,国盛酒の文化館,新美南吉記念館があり,一日楽しめると思います.犬山のモンキーパーク,リトルワールドや明治村は知られた観光地ですが,司葉子さんが村長の日本大正村や中村玉緒さんが村長の日本昭和村もあります.長島温泉とナガシマスパーランドは行楽地として有名ですが,これ以外にも,安城にはデンパーク,蒲郡にはテーマパークを備えたラグーナ蒲郡があります(名古屋観光コンベンションビューロー,http://www.ncvb.or.jp/参照).前泊され,名古屋の地酒を片手に,みそかつ,エビフライ,天むす,名古屋コーチン,手羽先,きしめん,あんかけスパ,ういろうなど名古屋独特の食文化もお楽しみいただき,活気のある街,名古屋と,活気のある東海地域を十分にご堪能ください.

今大会のシンポジウムは本誌会告(第87巻第3号)で案内されましたように,19課題が,大会3日目に集中して開催されます.発表件数は109件になりました.また,9月25日午前に特別セミナーとして修士・博士課程在学者をはじめ若手研究者を対象とした「若手理系人のためのキャリアセミナー」が開かれます.

一般講演は,590演題のお申し込みをいただきました.一般講演の科学技術分野別の上位には,1)環境バイオテクノロジー(112演題)2)酵素学・酵素工学・タンパク質化学(88演題),3)遺伝子工学・核酸工学(85演題),4)代謝生理学,発酵生産(71演題)5)動物バイオテクノロジー(64演題),6)生物化学工学(59演題)の順となっています.分野分けを見直しており,昨年までと直接比較はできませんが,時代の流れのためか,環境バイオの件数が多く,動物バイオも多数お申し込みいただいています.

本年の受賞講演はすべて授賞式に続いて行われます.KSBBからの招待講演5題は一般講演の中に組み込んであります.また,一般講演の中からプログラム編集委員会が選定した19演題をトピックスとして紹介します.この19演題は,大会3日目に,「トピックスシーズ発表会」として口頭発表していただく機会をつくりました.
多くの皆様のご参加をお待ちしております。

日本生物工学会2009年度大会実行委員会一同
 

2009年度 大会ホームページはこちら

Published by 支部:中部 on 24 8月 2009

【中部支部】ミニシンポジウムのご案内

中部支部では、以下の通り、ミニシンポジウム:「高校生のためのバイオ研究のすすめ」を開催いたします。
高校生の皆さんのご参加をお待ちしております。

日時 平成21年11月7日(土)13時~17時
場所 三重大学総合研究棟Ⅱメディアホール
プログラム
  • 13:00−13:05  はじめに 
  • 13:05−13:45  「幹細胞生物学とバイオテクノロジー研究」…田丸 浩(三重大院・生資)
  • 13:45−14:25  「バイオテクノロジー研究と物質生産」…秋山 真一(名大院・医) 
  • 14:25−15:05  「肥満研究のすすめ」…青木 直人(三重大院・生資) 
  • 休憩
  • 15:15−15:55  「人工細胞をつくる」…湊元 幹太(三重大院・工) 
  • 15:55−16:35  「生体の番人、抗体とは?」…冨田 昌弘(三重大院・工 
  • 16:35−16:55  総合討論
問い合わせ先 田丸浩(生物資源学研究科)
TEL/FAX: 059-231-9560
E-mail:

 

Published by 支部:中部 on 24 8月 2009

【中部支部】ミニシンポジウム「高校生のためのバイオ研究のすすめ」

主催:公益社団法人日本生物工学会中部支部

日時 2009(平成21)年11月7日(土)13時~17時
場所 三重大学総合研究棟Ⅱメディアホール
プログラム
  • 13:00~13:05  はじめに 
     
  • 13:05~13:45  
    「幹細胞生物学とバイオテクノロジー研究」…田丸 浩(三重大院・生資)
     
  • 13:45~14:25 
    「バイオテクノロジー研究と物質生産」…秋山 真一(名大院・医) 
     
  • 14:25~15:05  
    「肥満研究のすすめ」…青木 直人(三重大院・生資) 
     
  • 休憩
     
  • 15:15~15:55 
    「人工細胞をつくる」…湊元 幹太(三重大院・工) 
     
  • 15:55~16:35  
    「生体の番人、抗体とは?」…冨田 昌弘(三重大院・工)
     
  • 16:35~16:55  総合討論
問い合わせ先 田丸浩(生物資源学研究科)
TEL/FAX: 059-231-9560
E-mail:

►中部支部Topへ

Published by 学会事務局 on 21 8月 2009

【年次大会】事前参加申込の受付を終了しました。

2009年度大会の事前参加申込み受付を終了いたしました。多数のお申込みありがとうございました。
講演要旨集と参加章(懇親会参加章)は入金確認が終わり次第、8月25日(火)より、順次発送する予定です。

お支払い期限(8月31日)を過ぎても入金確認がとれない場合は、事前予約は無効になり、講演要旨集、参加章は送付されません。

2009年度大会への参加を希望される方は、当日大会受付にて当日料金をお支払いください。
受付にて参加章と講演要旨集をお渡しいたします。

  大会参加費(講演要旨集を含む) 懇親会費
予約 当日 予約 当日
正会員 8,000円 10,000円 10,000円 12,000円
学生会員 6,000円 8,000円 5,000円 6,000円
非会員 12,000円 14,000円 12,000円 14,000円

(大会参加費: 正会員・学生会員は不課税、非会員は消費税を含む)

Published by 支部:関西 on 19 8月 2009

平成21年度「日本生物工学会関西支部助成」募集

 この度、日本生物工学会関西支部では、支部活動の一貫として以下の要領で各種事業などへの助成を行うことになりました。つきましては、支部会員からの応募をお待ちしています。

 

(1)対象:「研究会」、「ミニシンポジウム」、その他、支部活動と連動、
   もしくはその活性化に繋がる事業で、支部会員を主催者として含むもの。

(2)期間:上記事業などの開催時期は、助成が認められた日から平成22年
      3月31日までとする。ただし、同期日内に予算執行が可能であ
      ること。

(3)助成金額および件数:1件150,000円以内で3件程度。

(4)応募方法:上記事業などの企画書、あるいは実施要領の抜粋(A4、1枚 
        程度、形式は問わない)を9月30日までにメールの添付
        書類として関西支部事務局(下記)宛に送付。
        庶務幹事:藤田憲一 ()
        〒558-8585 大阪市住吉区杉本3-3-138
              大阪市立大学大学院理学研究科
              Tel. 06-6605-2580

(5)選考:応募多数の場合は、支部活動との連動性およびその活性化の観点
      から、助成によりふさわしいとみなされるものを支部事務局にて
      選考させていただきます。

(6)その他:・事業などの開催後、すみやかに助成金の使途を含めた実施報 
        告書(A4、1枚程度、形式は問わない)をメールで御送付下
        さい。
・開催にあたってパンフレットやその他の資料を作成された場合は、1部を上記宛先まで別途ご送付願います。
・和文誌「Branch Spirit(支部のページ)」に実施内容についての寄稿をお願いする場合があります。
 

 

►関西支部のページへ

Published by 支部:関西 on 19 8月 2009

【関西支部】平成21年度「日本生物工学会関西支部助成」募集

 この度、日本生物工学会関西支部では、支部活動の一貫として以下の要領で各種事業などへの助成を行うことになりました。つきましては、支部会員からの応募をお待ちしています。

 

(1)対象:「研究会」、「ミニシンポジウム」、その他、支部活動と連動、
   もしくはその活性化に繋がる事業で、支部会員を主催者として含むもの。

(2)期間:上記事業などの開催時期は、助成が認められた日から平成22年
      3月31日までとする。ただし、同期日内に予算執行が可能であ
      ること。

(3)助成金額および件数:1件150,000円以内で3件程度。

(4)応募方法:上記事業などの企画書、あるいは実施要領の抜粋(A4、1枚 
        程度、形式は問わない)を9月30日までにメールの添付
        書類として関西支部事務局(下記)宛に送付。
        庶務幹事:藤田憲一 ()。
        〒558-8585 大阪市住吉区杉本3-3-138
              大阪市立大学大学院理学研究科
              Tel. 06-6605-2580

(5)選考:応募多数の場合は、支部活動との連動性およびその活性化の観点
      から、助成によりふさわしいとみなされるものを支部事務局にて
      選考させていただきます。

(6)その他:・事業などの開催後、すみやかに助成金の使途を含めた実施報 
        告書(A4、1枚程度、形式は問わない)をメールで御送付下
        さい。
・開催にあたってパンフレットやその他の資料を作成された場合は、1部を上記宛先まで別途ご送付願います。
・和文誌「Branch Spirit(支部のページ)」に実施内容についての寄稿をお願いする場合があります。
 

 

►関西支部のページへ

Published by 学会事務局 on 17 8月 2009

【本部】2009年度大会 プレス発表会のご案内

日本生物工学会は9月23日(水)より25日(金)まで、名古屋大学東山キャンパス(名古屋市)において2009年度大会を開催いたします。急速かつ多様に展開するバイオテクノロジーの中心にある本学会には、最先端の技術と情報が集結します。大会期間中には、一般講演(590題)、シンポジウム(19課題 109題)、受賞者講演(7題)が行われる予定です。

  • 9月23日(水) 9:00~15:00 授賞式・受賞講演
  • 9月23日(水) 15:30~17:30 一般講演
  • 9月24日(木) 9:00~18:00 一般講演
  • 9月25日(金) 9:00~18:30 シンポジウム

大会ホームページはこちら

つきましては、これに先立ち、下記のとおり記者発表会を開催いたしますので、是非ご出席、取材賜りたく、ここにご案内申し上げます。

日時 2009(平成21)年9月11日(金)13:00~15:00頃
場所 弥生講堂アネックス エンゼル研究棟講義室
(〒113-0033 東京都文京区弥生1-1-1 Tel:03-3841-8205)
東京大学農学部キャンパス内、地下鉄南北線「東大前」下車 徒歩3分
陪席者 日本生物工学会広報理事・2009年度大会実行委員会委員
  • 学会広報理事: 加藤 純一(広島大学大学院先端物質科学研究科)
  • 大会実行委員長: 本多 裕之(名古屋大学大学院工学研究科)
内容 研究の最先端のハイライト紹介・説明
*当日は、講演要旨集、一般講演トピックスガイドなどの資料をお配りします。
申込方法 下記宛に8月26日(水)までにお申込下さい。
問い合せ先 (社)日本生工学会事務局 岩永 祐治
Tel: 06-6876-2731 Fax:06-6879-2034
E-mail:

Published by 学会事務局 on 17 8月 2009

【本部】2009年度大会 プレス発表会のご案内

日本生物工学会は9月23日(水)より25日(金)まで、名古屋大学東山キャンパス(名古屋市)において2009年度大会を開催いたします。急速かつ多様に展開するバイオテクノロジーの中心にある本学会には、最先端の技術と情報が集結します。大会期間中には、一般講演(590題)、シンポジウム(19課題 109題)、受賞者講演(7題)の講演が行われる予定です。

  • 9月23日(水) 9:00~15:00 授賞式・受賞者講演
  • 9月23日(水) 15:30~17:30  一般講演
  • 9月24日(木) 9:00~18:00 一般講演
  • 9月25日(金) 9:00~18:30 シンポジウム

大会ホームページはこちら

つきましては、これに先立ち、下記のとおり記者発表会を開催いたしますので、是非ご出席、取材賜りたく、ここにご案内申し上げます。

日時 平成21年9月11日(金)13:00~15:00頃
場所 弥生講堂アネックス エンゼル研究棟講義室
(〒113-0033 東京都文京区弥生1-1-1 Tel:03-3841-8205)
東京大学農学部キャンパス内、地下鉄南北線「東大前」下車 徒歩3分
陪席者 日本生物工学会広報理事・2008年度大会実行委員会委員
  • 学会広報理事: 加藤 純一(広島大学大学院先端物質科学研究科)
  • 大会実行委員長: 本多 裕之(名古屋大学大学院工学研究科)
内容 研究の最先端のハイライト紹介・説明
*当日は、講演要旨集、一般講演トピックスガイドなどの資料をお配りします。
申込方法 下記宛に8月26日(水)までに、お申込下さい。
問い合せ先 (社)日本生工学会事務局 岩永 祐治
Tel: 06-6876-2731 FAX:06-6879-2034
E-mail:

 

Published by 学会事務局 on 05 8月 2009

【本部行事】平成21年度 技術セミナーのご案内

『ニューバイオのオールドバイオへの取り込み – バイオマスエネルギー生産技術の新展開-』

地球温暖化対策の一手段としてバイオエネルギーが脚光を浴びています.昔から発酵技術として慣れ親しんできたバイオエタノール化・バイオガス化・バイオブタノール化技術が,バイオエネルギーの中核技術として再度注目されております.

最近のバイオテクノロジーの目を見張るべき発展に伴って,これらニューバイオ技術を取り込んだオールドバイオ技術により,資源循環型社会が構築され,延いては低炭素社会の構築に発展しようとしています.

本セミナーでは,わが国のセルロース系バイオマスからのバイオエタノール生産技術の開発動向を概観した後,実用化のために超えなければならないセルロース資源の構造とセルラーゼ作用機構の解明,また実用酵母のヘテロタリズム化とキシロース発酵能の育種,さらには新規なゲノム解析技術とその応用に関して,この分野の第一線でご活躍の方々にご講演をいただきます.

また,効率的バイオガス化のためのメタン発酵技術の安定化(微生物叢の解析技術と代謝変化),さらには高ブタノール生産のための代謝ボトルネック解消による効率的な代謝系改変方策に関して,やはりこの分野の第一線でご活躍の方々にご講演をいただき,ニューバイオ技術を取り込んだオールドバイオ技術が拓く生物工学の将来を展望したいと思います.

 

日時 平成21年12月12日(土)10:00~19:30
会場 崇城大学市民ホール大会議室(熊本市桜町1番3号)TEL. 096-355-5235
参加費 無料.要旨集1,000円(ただし学生は無料)
懇親会費:一般3,000円,学生1,000円(当日徴収)
申込締切日 12月5日(土)
申込方法 氏名,所属,住所,連絡先(TEL/FAX, E-mail),会員種別,懇親会の出欠を明記のうえ,下記までE-mailあるいはFAXでお申し込み下さい.
申込先 熊本大学大学院自然科学研究科木田研究室 東 宛 
E-mail:  FAX. 096-342-3668
問合せ先 熊本大学大学院自然科学研究科 木田建次
TEL. 096-342-3667   FAX. 096-342-3668
E-mail:

【主催】日本生物工学会,日本生物工学会 九州支部
【共催】(予定)バイオテクノロジー研究推進会,くまもと技術革新・融合研究会(RIST)
【協賛】(予定)日本農芸化学会,化学工学会バイオ部会,日本化学会バイオテクノロジー部会,バイオインダストリー協会,エネルギー総合工学研究所,九州地域バイオクラスター推進協議会


プログラム

  • 10:00~10:10 開会の辞 ………………………………………… 会長(名大)飯島 信司
             
  • 10:10~10:50 最近の国内外のセルロース系バイオマスからのバイオエタノール生産技術開発動向
               … (エネルギー総合工学研)山田 富明 
                       
  • 10:50~11:40 セルロースの高次構造と酵素分解について ……… (京大)杉山 淳司
                                 
  • 11:40~12:30 セルラーゼの一分子観察からセルロース分解のメカニズムにせまる … (東大)五十嵐 圭日子
                              
  • (休 憩)
     
  • 13:30~14:20 竹からのバイオエタノール変換に向けた実用酵母の育種 … (崇城大)赤松 隆
                               
  • 14:20~15:10 次世代シーケンサーがもたらす微生物ゲノム研究の新展開
              … (産総研・セルエンジニアリング)藤森 一浩  
                                              
  • (休 憩)
     
  • 15:20~16:10 中国のメタン発酵の現状とメタン発酵に関与する微生物たち … (中国・北京大)湯 岳琴

                                      
  • 16:10~17:00 ABE発酵代謝系のブタノール高生産のためのシステム設計
             -動的感度解析とTime-sliced metabolic flux analysisの適用- … (九大) 岡本 正宏
                                
  • 17:00~17:10 閉会の辞 ……………………………………九州支部長(九大)園元 謙二
                    

Published by 学会事務局 on 05 8月 2009

【本部・九州支部】日本生物工学会 技術セミナー「ニューバイオのオールドバイオへの取り込み – バイオマスエネルギー生産技術の新展開」

平成21年度日本生物工学会技術セミナー ポスター

地球温暖化対策の一手段としてバイオエネルギーが脚光を浴びています.昔から発酵技術として慣れ親しんできたバイオエタノール化・バイオガス化・バイオブタノール化技術が,バイオエネルギーの中核技術として再度注目されております.

最近のバイオテクノロジーの目を見張るべき発展に伴って,これらニューバイオ技術を取り込んだオールドバイオ技術により,資源循環型社会が構築され,延いては低炭素社会の構築に発展しようとしています.

本セミナーでは,わが国のセルロース系バイオマスからのバイオエタノール生産技術の開発動向を概観した後,実用化のために超えなければならないセルロース資源の構造とセルラーゼ作用機構の解明,また実用酵母のヘテロタリズム化とキシロース発酵能の育種,さらには新規なゲノム解析技術とその応用に関して,この分野の第一線でご活躍の方々にご講演をいただきます.

また,効率的バイオガス化のためのメタン発酵技術の安定化(微生物叢の解析技術と代謝変化),さらには高ブタノール生産のための代謝ボトルネック解消による効率的な代謝系改変方策に関して,やはりこの分野の第一線でご活躍の方々にご講演をいただき,ニューバイオ技術を取り込んだオールドバイオ技術が拓く生物工学の将来を展望したいと思います.

 ⇒ポスター(PDF)はこちら

日時 2009(平成21)年12月12日(土)10:00~19:30
会場 崇城大学市民ホール大会議室(熊本市桜町1番3号)TEL. 096-355-5235
参加費 無料.要旨集1,000円(ただし学生は無料)
懇親会費:一般3,000円,学生1,000円(当日徴収)
申込締切日 12月5日(土)
申込方法 氏名,所属,住所,連絡先(TEL/FAX, E-mail),会員種別,懇親会の出欠を明記のうえ,下記までE-mailあるいはFAXでお申し込み下さい.
申込用紙(PDF)はこちら
申込先 熊本大学大学院自然科学研究科木田研究室 東 宛 
E-mail:  FAX. 096-342-3668
問合せ先 熊本大学大学院自然科学研究科 木田建次
TEL. 096-342-3667   FAX. 096-342-3668
E-mail:

【主催】日本生物工学会,日本生物工学会 九州支部
【共催】バイオテクノロジー研究推進会,くまもと技術革新・融合研究会(RIST)
【協賛】日本農芸化学会西日本支部,化学工学会バイオ部会,日本化学会バイオテクノロジー部会,バイオインダストリー協会,エネルギー総合工学研究所,九州地域バイオクラスター推進協議会


プログラム

  • 10:00~10:10 開会の辞 ………会長 飯島 信司(名大)
             
  • 10:10~10:50 
    「最近の国内外のセルロース系バイオマスからのバイオエタノール生産技術開発動向」
     ………………山田 富明(エネルギー総合工学研) 
                       
  • 10:50~11:40 
    「セルロースの高次構造と酵素分解について」
     ………………杉山 淳司(京大)
                                 
  • 11:40~12:30 
    「セルラーゼの一分子観察からセルロース分解のメカニズムにせまる」
     ………………五十嵐 圭日子(東大)
                              
  • (休 憩)
     
  • 13:30~14:20 
    「竹からのバイオエタノール変換に向けた実用酵母の育種」
     ………………赤松 隆(崇城大)
                               
  • 14:20~15:10 
    「次世代シーケンサーがもたらす微生物ゲノム研究の新展開」
     ………………藤森 一浩(産総研・セルエンジニアリング)  
                                              
  • (休 憩)
     
  • 15:20~16:10 
    「中国のメタン発酵の現状とメタン発酵に関与する微生物たち」
     ………………湯 岳琴(中国・北京大)
                              
  • 16:10~17:00 
    「ABE発酵代謝系のブタノール高生産のためのシステム設計
     -動的感度解析とTime-sliced metabolic flux analysisの適用-」
     ………………岡本 正宏(九大)
                                
  • 17:00~17:10 閉会の辞 ………九州支部長 園元 謙二(九大)
                    

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Published by 学会事務局 on 05 8月 2009

【本部】平成21年度学会賞受賞者決定

平成21年度学会賞受賞者が以下のように決定いたしました。授賞式および受賞講演は、年次大会初日9月23日(水)午前9時より、名古屋大学東山キャンパス構内IB電子情報館2Fの大講義室にて行われました。

授賞式・受賞講演プログラム (新規ウィンドウ)
受賞者紹介(PDF)はこちら

第28回 生物工学賞 

塩谷 捨明(崇城大学生物生命学部・教授)…「生物プロセスシステムの最適化に関する研究」

第3回 生物工学功績賞

  • 田谷 正仁(大阪大学大学院基礎工学研究科・教授)…「固体表面設計に基づく細胞制御」
  • 山田  隆(広島大学大学院先端物質科学研究科・教授)…「生物間相互作用(共生・寄生)の分子機構解析とバイオテクノロジーへの利用」

第3回 生物工学功労賞

  • 安部 康久(月桂冠株式会社・専務取締役製造本部長)…「清酒醸造の進歩発展と学会事業運営に対する貢献」
  • 石川 陽一(エイブル株式会社・代表取締役会長)…「バイオ研究支援機器開発による生物工学技術発展および本会事業発展への貢献」

第42回 生物工学奨励賞(江田賞)

該当なし

第45回 生物工学奨励賞(斎藤賞)

杉山 峰崇(大阪大学大学院工学研究科・助教)…「出芽酵母におけるゲノム工学技術の開発と応用」

第32回 生物工学奨励賞(照井賞)

滝ロ  昇(金沢大学大学院理工研究域自然システム学系・准教授)…「生物由来制御アルゴリズムの工学的応用に関する研究」

第18回生物工学技術賞 

古田 吉史1・大森 俊郎1・中村 彰宏1・丸岡 生行1・園元 謙二2, 31三和酒類株式会社研究所,2九州大学農学研究院,3九州大学バイオアーキテクチャセンター)…「乳酸菌を利用した焼酎蒸留粕の高付加価値素材への転換プロセスの構築」

第6回 生物工学アジア若手賞 

Dr. Suchada Chanprateep(Chulalongkorn University, Thailand・Assistant Professor)
…“Biochemical Engineering Approaches toward Bioprocess Development for Biodegradable Polyhydroxyalkanoates Production”

第17回 生物工学論文賞

  1. 鮫島 結香1*・本田 孝祐1・加藤 純一2・大政 健史1・大竹 久夫11阪大・工,2広大・先端物質,*現,九大・理)
    …"Expression of Rhodococcus opacus alkB Genes in Anhydrous Organic Solvents"
     
  2. 古田 吉史1・丸岡 生行1・中村 彰宏1・大森 俊郎1・園元 謙二2, 31三和酒類・研,2九大院・農,3九大・バイオアーク)
    …"Utilization of Fermented Barley Extract Obtained from a By-product of Barley Shochu for Nisin Production"

  3. 渡邉 貴嘉・村中 宣仁・芳坂 貴弘(北陸先端大・マテリアル)
    …"Four-Base Codon-Mediated Saturation Mutagenesis in a Cell-Free Translation System "
     
  4. 馬場 健史1*・下西 成人2・松原 惇起1*・平田 收正1・中澤 慶久3・小林 昭雄2・福崎英一郎21阪大院・薬,2阪大院・工,3日立造船,*現,阪大院・工)
    …"High Throughput and Exhaustive Analysis of Diverse Lipids by Using Supercritical Fluid Chromatography-Mass Spectrometry for Metabolomics"
     
  5. 高屋 朋彰1・飛田 和宏1・堀内 將史1・中山 惠理1・出口 央視1・田中 孝明1,2・谷口 正之1,21新潟大・自然,2新潟大・自然系)
    …"Production of Extracellular Bifidogenic Growth Stimulator (BGS) from Propionibacterium shermanii Using aBioreactor System with a Microfiltration Module and an On-line Controller for Lactic Acid Concentration"

  6. 京極 健司1・吉田 和央2・渡邉 裕幸1・山下 敬1・河邉 佳典2*・元野 誠2・西島 謙一2・上平 正道2*・飯島 信司21カネカ,2名大院・工,*現,九大院・工)
    …"Production of Recombinant Tumor Necrosis Factor Receptor/Fc Fusion Protein by Genetically Manipulated Chickens"

  7. Gianni Ciofani1, Antonio Migliore1,2, Vittoria Raffa1, Arianna Menciassi1,2, and Paolo Dario1,2(1Center for Res. in Microeng., 2Italian Inst. of Technol. (IIT), Italy)
    …"Bicompartmental Device for Dynamic Cell Coculture: Design, Realisation and Preliminary Results"

 

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Published by 学会事務局 on 05 8月 2009

【随縁随意】日本微生物学連盟の設立とIUMS2011-冨田 房男

生物工学会誌 第87巻 第7号
冨田 房男

「日本微生物学連盟が設立されてから1年経過したところで何を」と思われる方も多いでしょうが、一方、まだご存知でない方もおられると思い、ここでその内容と設立の経緯をご紹介したい。

まず、我が国の微生物学の状況について私見を述べてみたい。我が国は、微生物学部が存在しない数少ない国である。世界の多くの国々では微生物学部が存在し、広域にわたる教育、共同研究が行われているのに対して、我が国では、医学部では病原菌のみ、理学部では単に道具として、工学部と農学部では応用にとその興味の対象としての存在でしかなかったように思われる。総合的な微生物学としては存在し得ない、あるいは研究の材料としての意義しか考えていなかったのであろう。

その結果として、学会も狭い範囲の小さなものがたくさんあるが、外から見ると日本の微生物学を代表するのはどこなのかも分からない。たとえば、国際微生物学連合(International Union of Microbiological Societies, IUMS)から見ると日本の対応学会はどこなのかが分からないことになる。

そこで日本学術会議の下にあった微研連(微生物学研究連絡会)で上述のような我が国の微生物学分野の統合について議論が開始された。その中でIUMSの副会長に私が選ばれ、実際に理事会に参加してみると、我が国の微生物学関連学会は統合性に欠け、外からその活動が見えない状況にあることがますます強く感じられた。連盟設立の案が浮上してきたが、学術会議の改組もあって微研連の中では決着がつかず、学術会議の改組後総合微生物科学分科会(基礎生物学委員会・応用生物学委員会・農学基礎委員会合同)とIUMS分科会(基礎生物学委員会・農学基礎委員会・生産農学委員会・基礎医学委員会・臨床医学委員会合同)は、合同で分科会を開催し、上記の微生物学関連の学術団体の連携を検討してきた。そしてIUMS分科会および総合微生物科学分科会の共同で平成19年2月7日、日本微生物学連盟(Federation of Microbiological Societies of Japan: FMS Japan)を設立した。立ち上げメンバーは、筆者(冨田房男)、篠田純男、今中忠行、光山正雄、野本明男、堀井俊宏である。

その目的とするところは、以下の通りである。

  1. 我が国の微生物学関連学術団体の連携強化と微生物学分野全般に関わる研究及び教育の推進を図り、社会活動を通して我国におけるこの分野の発展に貢献する。
  2. 我が国の微生物学分野の研究成果の世界に向けての発信に努める。
  3. 国際微生物学連合(IUMS)における我が国の微生物学関連組織として国際交流に努める。

立ち上げメンバーとして20学会に参加を表明していただき、活動を開始している。本会も重要な立ち上げメンバーである。その最初の大仕事はIUMS2011(札幌)を主催団体として成功させることである。幸いにも学術会議への共同開催の申請も認められ、いよいよその実行に向けて活動することになった。連盟としては、初めての大きな行事が国際会議であることから、さまざまな試行錯誤があると思われるが、実行委員長として何とか成功させたいと実務を開始したところである。

我が国でIUMSの会議が開かれたのは1990年が最後であり、21年ぶりのことになるため、経験者も少なく心配なことも多いが、過去の成功を収めた会合と遜色なく実行すると同時に、我が国の微生物科学およびその応用技術の優秀さを世界に発信したいと考えている。

微生物学すなわちウイルス、細菌、真菌、原虫などを対象とする研究領域は、生物多様性、環境保全、バイオテクノロジー、新興再興感染症、バイオテロなど、関連し合う多くの研究領域を包含している。微生物は、先端生命科学研究の対象として重要であるばかりでなく、地球環境維持など、人類の未来にとっても非常に重要な必須の存在である。実際に、微生物を包括的に研究することの意義は近年ますます高まっている。

そこで2011年には、Bacteriology and Applied Microbiology, Mycology, Virologyの3部会の会合に加えて、これらの部会の共同開催になるブリッジングセッションを多く持つようにすると共に、一般市民に向けてのいわゆる「アウトリーチ活動」を行うように準備している。ここで、微生物科学の基盤生物学としての重要性と我々の暮らしとの係わり合いがよく分かるような企画を考えているところである。

関係者各位のIUMS2011へのご参加を今からお願いしておきます。また、日本微生物学連盟へのご支援・ご協力をお願い申し上げます。


著者紹介 IUMS2011 国内組織委員会(委員長)、日本微生物学連盟(副理事長)、放送大学北海道学習センター(所長)

 

►生物工学会誌 –『巻頭言』一覧

Published by 学会事務局 on 05 8月 2009

生物工学会誌 – 87巻7号

  • 巻頭言“随縁随意”
  • 報 文
  • 特 集 「環境バイオテクノロジー:素材・エネルギー・保全へのアプローチ(I)
    • pdf特集によせて…田中 俊雄…(319)
    • グルコースポリマーの酵素合成と応用…鷹羽 武史…(320)
    • 地球温暖化とバイオベースポリマー…小原 仁実…(324)
    • バイオエタノールの現状と展望…斉木  隆…(328)
    • グルコースを用いたバイオ電池の開発…戸木田裕一…(333)
  • バイオミディア
    • Synthetic biologyの考え方を育種に活用する…平沢  敬…(338)
    • 考古学・裁判化学とDNA …冨岡 寛治…(339)
    • A bowl of rice a day keeps the doctor away(一日一膳のご飯で医者要らず)
    • ―健康機能性米の開発―…若佐 雄也…(340)
    • 新規リポタンパク質測定の応用―健康診断から高脂血症薬探索まで―…戸枝 一喜…(341)
    • 培養できない微生物の機能を探る…本郷 裕一…(342)
  • キャリアパス「生物工学研究者の進む道」
    • 社会実践生物学とブレインストーミング実習 ~発想力と実践力をいかにして伸ばすか
    • …古本  強・坪田 博美・植木 龍也・三浦 郁夫…(343)
    • 技術者の社会貢献 ~NPO法人という選択肢~ …宮入賢一郎…(348)
    • 自分の原点と経験を大切に…山村(永井)裕美…(349)
    • 販売促進する仕事 ~通り過ぎる一瞬に思いを込めて…綿引 志帆…(350)
  • Fuji Sankei Business i., News i. …(351)
     
  • プロジェクト・バイオ
    新しい微生物資源を求めて②
  • Branch Spirit
    東日本支部:東日本支部の研究拠点 ~研究機関紹介(5),(6)
  • 大学発!美味しいバイオ
  • Germination
    • 企業ポスドクを経験して…清水 一憲…(358)
  • pdf今月のJournal of Bioscience and Bioengineering …(359)
  • バイオインフォメーション…(360)
  • 支部だより…(363)
  • 事務局より…(364)
  • 大会プログラム(別冊)

 

Published by 学会事務局 on 31 7月 2009

【JBB】Articles in Pressの特許出願等への影響について

2009年7月14日より、JBB掲載論文のArticles in Press(早期公開サービス)を開始しました。これにより、著者校正がElsevierに届いてから4日程度でオンライン公開に至る例も出てきています。

従来は受理日から掲載号のオンライン公開まで数ヶ月かかっていましたが、今後は論文単位で順次公開されるため、公開までの期間が大幅に短縮されます。

特許出願等の理由により、オンライン公開について期日指定等の特別なご要望がある場合は、著者校正提出時にElsevierにお申し出下さい。または校正提出前に、件名に"JBIOSC-D-09-00****"で始まる論文番号を明記の上、学会事務局()宛にメールでご連絡下さい。

著者校正提出後の公開日設定に関するご要望につきましては、時間的に対応が困難なため、お受け出来ない場合があります。

なおElsevierのシステムの都合上、現時点では受理日が遅いものが先にオンライン公開されているケースがありますが、移行期間ということでご理解のほどよろしくお願い申し上げます。

■関連記事:Articles in Pressを開始しました
 https://www.sbj.or.jp/news/news_20090715-1.html

Published by 学会事務局 on 27 7月 2009

【西日本支部】生物工学先端セミナーのご案内

生物工学先端セミナーのご案内

平成21年8月4日(火)広島大学先端物質科学研究科において、山口大学の山田守先生をお招きして、生物工学先端セミナー(本支部共催)を開催します。参加費無料です。多数のご来聴を歓迎します。 ⇒講演要旨(Word)はこちら

日時: 平成21年8月4日(火) 13時30分~14時30分

場所: 広島大学先端物質科学研究科 4階402N講義室
          (東広島市鏡山1-3-1)

講師: 山田 守 教授 (山口大学大学院医学系研究科)

演題: 微生物のプログラム死:大腸菌の定常期初期に起こるシグマE依存性溶菌

世話人: 加藤純一 (広島大学大学院先端物質科学研究科)
        Tel: 082-424-7757

参加費: 無料

Published by 学会事務局 on 27 7月 2009

【若手会】夏のセミナー報告

生物工学若手研究者の集い 夏のセミナー2009  参加報告

 2009年7月4日(土)、5日(日)に京都嵐山のコミュニティ嵯峨野にて。
総勢82名(一般31名、学生51名)の参加を得て、盛大に全日程を執り行なわれました。
たくさんのご参加ありがとうございました!!!

また来年の夏のセミナーでお会いしましょう!

来年の夏のセミナーは、岡山です!

たくさん写真をアップしました ⇒ こちら

 

Published by 支部:西日本 on 27 7月 2009

【西日本支部】2009年度 生物工学先端セミナー「微生物のプログラム死:大腸菌の定常期初期に起こるシグマE依存性溶菌」

生物工学先端セミナーのご案内

平成21年8月4日(火)広島大学先端物質科学研究科において、山口大学の山田守先生をお招きして、生物工学先端セミナー(本支部共催)を開催します。参加費無料です。多数のご来聴を歓迎します。 

講演要旨(Word)はこちら

日時: 平成21年8月4日(火) 13時30分~14時30分

場所: 広島大学先端物質科学研究科 4階402N講義室
          (東広島市鏡山1-3-1)

講師: 山田 守 教授 (山口大学大学院医学系研究科)

演題: 微生物のプログラム死:大腸菌の定常期初期に起こるシグマE依存性溶菌

世話人: 加藤純一 (広島大学大学院先端物質科学研究科)
        Tel: 082-424-7757

参加費: 無料

Published by 若手会 on 24 7月 2009

H21 若手会(夏のセミナー)報告

H21年度 生物工学若手研究者の集い 夏のセミナー2009  参加報告

2009年7月4日(土)、5日(日)
京都嵐山のコミュニティ嵯峨野にて、
総勢82名(一般31名、学生51名)の参加を得て、
盛大に全日程を執り行なわれました。
たくさんのご参加ありがとうございました。

受付

開会挨拶 

西岡会長


 

プレゼンスキルアップセミナー


 

講師の原由紀子 先生、非常にわかりやすくプレゼンのポイントを伝授してくれました。

初顔合わせのメンバーで臨んだグループワーク。

当たり前のようで、あまりできていなかったことに気づかされました。

グループ代表者によるプレゼン。80人の前での即興プレゼンです。

 

講演会 

植田充美 先生 「志」のネットワーク


 

清水 昌 先生 「微生物機能の探索・開発と産業利用」


 

懇親会 

日本生物工学会会長 飯島信司 先生

10年後の主力だと激励のメッセージを頂きました。

ポスター発表

学生同士でも議論白熱ポスター賞目指してアピール。

 

 

 交流会1 

うまい棒祭りが開催されました意外に難しかった?利きうまい棒。
 

うまい棒祭り第2弾 20秒早喰い競争。

 

  

二日目 特別セミナー キャリアパスを考える


 

福崎先生


 

木曽先生

 

ショートトーク

白井先生

平田先生

小柳先生


ポスター賞受賞者


奨励賞 菅原知宏さん(名古屋大学大学院生命農学研究科)

 

プレゼン賞 横山光士さん(大阪大学大学院工学研究科)

 

優秀賞(修士の部) 松田裕之さん(大阪大学大学院工学研究科) 

 

 優秀賞(博士の部) 蟹江慧さん(名古屋大学大学院工学研究科)

 

生物工学会特別賞 和泉自泰さん(大阪大学大学院工学研究科)


 

抽選会 

とても豪華な景品が目白押しでした!遠心器を当てた人も!

 

みなさん、お疲れ様でした!

来年は、岡山でまた会いましょう!

 

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Published by 学会事務局 on 17 7月 2009

過去の年次大会一覧を掲載しました

過去の年次大会(昭和36年以降)の開催場所・期間の一覧表を掲載しました。

過去の大会一覧はこちら

大会講演要旨集の電子版の閲覧方法について

日本生物工学会の大会講演要旨集は国立情報学研究所の電子図書館サービス(NII-ELS)で電子化されており、CiNii(NII論文情報ナビゲータ)http://ci.nii.ac.jp/にて閲覧が可能です。

  • 日本醗酵工学会大会講演要旨集 昭和38年度(1963)~平成3年度(1991)
  • 日本生物工学会大会講演要旨集 平成4年度(1992)以降  
    ※平成14年度及び16~20年度分については順次電子化される予定です。 

本会の会員: 年間登録料(2,100円)のみで本文(画像PDF)は無料
非会員の方: 年間登録料(2,100円)+1要旨につき84円、あるいはPay Per View方式で1論文につき556円

 

Published by 支部:九州 on 16 7月 2009

【九州支部】第16回九州支部大会のご案内

第16回日本生物工学会九州支部大会(九州工業大学飯塚キャンパス)を下記のように開催し、盛況の内に閉会しました。多数のご参加ありがとうございました。

 ⇒プログラム(PDF)はこちら

  • 日時: 2009(平成21)年12 月5日(土) 10:00-17:00
  • 場所: 九州工業大学情報工学部(飯塚キャンパス)
  • 参加費: 一般2,000円 学生1,000円(要旨集代を含む)
     
  • 特別講演: 13:50-14:50 九州工業大学飯塚キャンパス講義棟2201番教室
            「動物バイオリアクターの現状と問題点」 
             ………名古屋大学工学研究院 日本生物工学会会長 飯島 信司
     
  • 一般講演: 10:00-12:00, 15:00-16:12 A,B,C会場
  • 学生賞: 10:00-12:33, 15:00-16:59 (1件17分:発表10分、討論5分、審査2分) D会場
          ミキサー 参加費無料 17:30-19:00 コスモス
     
  • 問合せ先: 〒820-8502 飯塚市川津680-4 九州工業大学情報工学研究院生命情報工学科
            清水和幸 Tel.0948-29-7817 Fax.0948-29-7801 
                   E-mail:

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Published by 学会事務局 on 15 7月 2009

【JBB】Articles in Pressを開始しました

2009年7月14日より、ScienceDirectにてJBB掲載論文のオンライン早期公開サービス(Articles in Press)が開始されました。Elsevierのシステムの都合上、現時点では受理日が遅いものが先にオンライン公開されているケースがありますが、移行期間ということでご理解のほどよろしくお願い申し上げます。

日本生物工学会の個人会員(正会員・学生会員)の皆様には、SicenceDirectにてJournal of Bioscience and Bioengineering (JBB) オンライン版(Vol. 64, 1986年以降)を無料で閲覧して頂くことができます。

ご利用に際しては、初回のみ https://www.sciencedirect.com/jbiosc/activate/member でユーザー登録手続きを行い、username及びpasswordを取得して下さい。

ユーザー登録方法について

 

 

Published by 支部:中部 on 10 7月 2009

中部支部-2009年度 活動報告

会議

H.21.9.23(予定)H21年度第1回役員会(日本生物工学会会期中)
H.22.3 (予定)H20年度第2回役員会(日本農芸化学会会期中)

事業

H.21 6.14中学生対象の体験型講座
「つくろう!バイオエタノール」

日時: 2009年6月14日(日) 9:30~16:30
場所: 岐阜大学 応用生物科学部 A棟501号教室
H.21.10.3高校生・一般市民を対象とした生物工学フォーラム
「バイオの研究者って、どんな人生?」

日時 : 平成21年10月3日(土)14:00~17:00
場所 : アートシアターいしかわ
石川県金沢市片町2-2-5
片町ラブロ7階
H.21.11.07 ミニシンポジウム「高校生のためのバイオ研究のすすめ」
日時: 2009年11月7日(土) 13:00~17:00
場所: 三重大学総合研究棟Ⅱメディアホール

 

これまでの活動

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Published by 支部:中部 on 10 7月 2009

【中部支部】高校生・一般市民を対象とした生物工学フォーラム「バイオの研究者って、どんな人生?」

「バイオテクノロジーの分野に進むと、どんな将来が待っているのか」って興味ありませんか? 進路に迷っている高校生の諸君、また、そんなお子様をもつご父兄の方を対象に、上記タイトルでのフォーラムを企画しました。第一線で活躍してこられた大学や企業の研究者に、ご自身の研究人生を語っていただこうと思います。奮ってご参加下さい。

日時 2009年10月3日(土) 14:00~17:00
場所 アートシアターいしかわ
石川県金沢市片町2-2-5
片町ラブロ7階
参加方法 参加無料
参加される方は9月30日までにご一報頂ければ幸いです。
事前登録の無い方も歓迎いたしますが、満席の際はご容赦下さい。
問合せ先 石川県立大学・片山高嶺
TEL. 076-227-7513
E-mail:
ポスター(PDF)はこちら

 


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Published by 支部:西日本 on 10 7月 2009

【西日本支部】2009年度 特別講演会

平成21年7月24日(金)岡山大学工学部において、Montana State UniversityのJoan B. Broderick先生をお招きして、特別講演会を開催します。。Broderick先生は、ラジカルが関与する酵素の研究で世界的に有名な気鋭の教授です。今回はS-アデノシルメチオニン関与のラジカル酵素によるDNA修復について、興味深い研究成果を話される予定です。多数のご来聴を歓迎します。

日時: 平成21年7月24日(金) 14:30~15:45

場所: 岡山大学 工学部 生物機能工学科 1階会議室

演題: Repair of DNA Damage by a Radical SAM Enzyme

講師: Prof. Joan B. Broderick (Montana State University, USA)

世話人: 虎谷 哲夫 (岡山大学 工学部 生物機能工学科)
       連絡先 Tel: 086-251-8194

協賛: 日本生物工学会西日本支部

Published by 支部:東日本 on 07 7月 2009

【東日本支部】2009年度 高校生「バイオ夏の実験講座」のお知らせ

観る・調べる・そして考えるバイオ夏の実験講座
「身の回りの食品を科学する~マグロの種を遺伝子から判別してみよう~」

日本生物工学会東日本支部・早稲田大学先進理工学部生命医科学科 共催
 

日時 2009(平成21)年8月7日(金)9:30-17:00
場所 早稲田大学先端生命医科学センター 3階学生実験室
(TWIns: http://www.waseda.jp/advmed/access/index.html
(住所:東京都新宿区若松町2-2)
会場への地図はこちら
対象 高校生・教員
募集人数 40名(先着順、ただし同じ高校からの応募が多い場合は調整致します)
当日スケジュール
9:30-9:45 受付
9:45- 説明・実験開始
17:00 実験終了

身の回りの食品(今回はマグロ)に注目して、分子生物学的な技術を取り入れた実習をしながらバイオの最近の応用研究の一端を経験することを目的としています。実習は、大学の教員だけでなく学部生を中心としたTAを配置し、大学生とのコミュニケーションを通じて理科系大学の魅力、生物工学研究の魅力にも触れていただきます。構成は、実習が中心となりますが、講義や実験結果を考察する時間を設定しており、考えることにも注力してもらいます。実習中、早稲田大学の研究棟の見学をすることによって大学での研究環境を実感してもらう予定です。

申し込み方法 メールにて下記の情報を<marine-info@list.waseda.jp>までお送り下さい。
1) 名前(ふりがな)
2) 所属(高校名、学年)
3) 自宅住所、連絡先(連絡が取れる電話番号)
4) 応募動機(200字以内)
注意事項 1) 各自お弁当、筆記用具、ノートを用意
2) 実習にあたり保険に入っていただきます(実習者に後日連絡。)
3) 実習しやすい服装と靴(ヒール厳禁)、白衣を持っている場合は持ってきて下さい。
問い合わせ先 早稲田大学 理工学術院 先進理工学部 生命医科学科
竹山春子
〒162-8480
東京都新宿区若松町2-2 早稲田大学先端生命医科学センター
TEL・FAX: 03-5369-7326  E-MAIL: marine-info@list.waseda.jp

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Published by 学会事務局 on 02 7月 2009

【関連リンク】微生物産業利用支援データベース追加

微生物産業利用支援データベース(DataBiosafety for Industrial Applications of Microbes; DIAM)を研究関連リンクに追加いたしました。

研究関連リンクはこちら

Published by 学会事務局 on 26 6月 2009

【JBB】2008年インパクトファクターについて

ISI Web of Knowledgeから、2008年版の科学誌インパクトファクター値 (IF) が発表され、Journal of Bioscience and Bioengineering (JBB) は1.702でした。JBBは、2005年まではIFが1.0を切っておりましたが、2006年に1.0を越え、2007年には1.782と急上昇いたしました。

2008年は2007年に比べやや低下いたしましたが1.7台をキープしており、Biotechnology and Applied Microbiology分野での国際的な知名度が向上してきています。

今後とも、JBBへの投稿および引用をよろしくお願いいたします。

Published by 学会事務局 on 25 6月 2009

【JBB】JBB Cover Contest 優勝者決定

JBB cover 108

 

Journal of Bioscience and Bioengineering (JBB) Cover Contest優勝者が決定しました。Vol. 108, No. 1~6(2009年7~12月号)の表紙を飾る画像は、次の3名の方による共同作品です。

佐賀大学農学部 准教授  北垣 浩志先生
東京大学農学部  教授  北本 勝ひこ先生
東京大学農学部  助教  丸山 潤一先生

今回作品をお寄せ頂いた方々には、厚く御礼申し上げます。
今後ともJBBをどうぞよろしくお願い申し上げます。

 

 

 

 

 

表紙画像について

Cover illustration: Sake is the Japanese traditional alcohol beverage. Two microbes, Aspergillus oryzae and Saccharomyces cerevisae, are utilized for brewing of sake from steamed rice. (Top Middle) Scanning electron micrograph of a conidial head in A. oryzae. (Top Left) Photograph of koji (steamed rice cultivated with A. oryzae). (Top Right) Photograph of sake mash into which koji, steamed rice and S. cerevisiae are added. Researches on the role of organelles of these microbes in sake brewing is now providing novel and critical insights into the technologies of sake brewing, and of general fermentation industries. Two fluorescent figures are representatives of these researches. (Lower Middle) Dynamic morphology of Endoplasmic reticulum (ER) in A. oryzae. Fluorescent images show the ER morphologies at two time points (0 s and 30 s represented in green and red, respectively). In the overlaid image green and red colors out of the co-localized yellow areas reveal the ER motility. This dynamic behavior of the ER may support vigorous filamentous growth and high ability of enzyme production in A. oryzae. (Lower Right, Lower Left) Morphology of mitochondria in S. cerevisiae during sake brewing. Tubular images (Lower Right) are the mitochondrial morphology of wild type strain, and networked image (Lower Left) is the mitochondrial morphology of fis1 disruptant, which produces an increased amount of malate. Malate exhibits a crispy sour taste, which is an important taste component in sake.

The images by Assoc. Prof. Hiroshi Kitagaki at the Saga University, Prof. Katsuhiko Kitamoto and Assis. Prof. Jun-ichi Maruyama at The University of Tokyo were selected as the winner in the JBB Cover Contest. The JBB editorial board and journal staff would like to thank all participants of the contest for their contributions.

Published by 学会事務局 on 25 6月 2009

【会長挨拶】飯島 信司(2009年6月)

新会長を拝命して

会長 飯島信司

この度、日本生物工学会会長に就任いたしました名古屋大学大学院工学研究科の飯島信司です。80年を超える伝統を誇る由緒ある日本生物工学会の会長の重責を拝命し、身の引き締まる思いが致します。理事、支部長、評議員をはじめ会員の皆様のお力添えをいただき、本会の発展に微力ながらお役に立ちたいと思っております。

過去2年間は、塩谷会長のリーダーシップのもと英文誌のオンライン化と発行に必要な経費の削減という大改革がなされ、学会の財政難という大問題もひとまず決着致しました。しかしながら、生物工学会をめぐる諸般の事情はひきつづき大変厳しくまた流動的であるのも事実です。特に公益法人制度の改革により私ども学会も一般法人となるか、あるいは公益法人に移行するかの選択をせまられております。前理事会、アドバイザー会議においても、この際公益法人へ移行すべきではないかというご意見を頂戴しており、その準備を進めて参りたいと思っております。移行までの期限は5年間ですが、大至急公益法人としての新たなる学会の姿を明らかにし、会員の皆様のご判断を仰ぐ所存でございます。

さて過去を振り返れば歴代の会長、先達のご努力により学会のアイデンティティーの確立、電子情報化、英文誌、和文誌の改革がなされ、それらが結実して現在の学会があると考えております。今後もこのような先人のご努力を継承しつつ、また会員の皆様のご意向はもちろんのこと、アドバイザー会議でのご意見、さらに前期理事会活性化ワーキンググループの答申などをふまえ改革を進めてまいりたいと思います。これらのご意見を拝見いたしますと、会費を払っても十分満足できると思って頂ける会員サービスや、これなら積極的に寄付をして学会活動をサポートしようとお考えになるような開かれた社会活動など、学会の将来像の確立がきわめて重要と考えます。これは学会の存在意義や、法人化で問題となっている公共性、さらに学会を維持運営するための財政基盤にかかわる問題とも言えます。

一方、歴代編集委員長のご尽力で、英文誌JBBは海外からの投稿も年に250を超え、インパクトファクターも1.8に近づくなど国際誌として飛躍して参りました。また近隣諸国では、アジアを束ねるバイオテクノロジーの連合を作る動きなども見られます。経済的にも発展著しいアジアにおいて、我学会が生物工学をどのようにリードしていくかも大至急方策をたてなければなりません。このような観点から言えば、1)会員の皆様にさらに大きな存在意義を認めて頂ける学会になる。2)アジアをリードする学会になる。ということが本学会のめざすべき、いわば学会活動の両輪と言えるかもしれません。これらは5年や10年で結論がでる問題でもありませんが、公益法人化を良いチャンスとして議論を開始できればと考えております。

以上のような視点より次のような活動について重点的に推し進めて参りたいと考えております。
 

公益法人化をにらんで

 1. 新法人法に対応した学会組織、会計処理の変更
 2. 公益性の高い学会活動の模索
 3. 学会行事の見直し、研究部会、支部活動の充実

会員サービスの向上、学会運営の透明性の向上をめざして

 4 .電子情報化のさらなる推進と和文誌の充実
 5. 産学官連携の強化
 6. JABEE活動の推進

世界を見据えた学会のプレゼンスを高めるため

 7. 英文誌の充実
 8. アジア諸国の関連学会との連携、海外会員のあり方の検討

このような方針を掲げても、また目標のどれをとっても実現に困難が予想されますが、幸いにも役員選考委員会では強力な理事の方々を選んでいただいておりますので、少々安心しております。産学連携・企画の総括は奥村康副会長、将来問題検討については原島俊副会長に担当していただきます。また、誌面の都合上、各理事の担当の詳細は割愛させていただきますが、編集、国際化、会計、庶務など、強力な理事の方々に担当していただいておりますし、支部長の先生方にも熱心に活動していただいております。なるべく早期に、それぞれの活動方針についてはアクションプランを決め、活動を展開する予定です。

最後に一言、生物工学会は皆様の学会です。会員の皆様、事務局の皆様のご協力なくしては一歩も前に進みません。皆様のご協力を重ねてお願い申し上げますと共に、忌憚のないご意見ご助言をお願い申し上げます。

2009年6月
日本生物工学会会長
飯島信司


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Published by 学会事務局 on 25 6月 2009

生物工学会誌 – 87巻6号

  • 就任挨拶
  • 巻頭言“随縁随意”
  • 特集 「分子機能を拓く」
    • pdf特集によせて…中野 秀雄 …(270)
    • 病原性細菌莢膜多糖の生合成系遺伝子群とその応用 …三宅 克英・綱島 裕之・飯島 信司…(271)
    • ホスホリパーゼDの機能改変 …昌山 敦・鈴木 淳巨・岩崎 雄吾 …(274)
    • アプタマーの探索と応用 …大内 将司 …(277)
    • 短鎖機能性ペプチドの探索:ペプチドインフォマティクス …本多 裕之 …(280)
    • エマルジョンPCRが拓く分子間相互作用ハイスループットスクリーニング …兒島 孝明・甘 睿・中野 秀雄 …(283)
  • バイオミディア
    • グルコマンナンの機能性と産業応用 …大西 伸和…(287)
    • ホタルルシフェラーゼは,本当に「光らせる触媒」か?! …加藤太一郎…(288)
    • 「畑の肉」大豆の効能 …北川さゆり…(289)
    • なぜ,生物はヨウ素を濃縮する?…天知 誠吾…(290)
    • 殺菌性抗生物質の作用機構 ―活性酸素を介した共通の「一本道」が明らかに― …高塚由美子…(291)
  • キャリアパス「生物工学研究者の進む道」
    • バイオセンサの将来性 …石森 義雄…(292)
    • 生き物と生き物を相手にする人の魅力を伝えたい ~生物系書籍の編集者として …塩坂比奈子…(294)
    • NEDOとしての研究への関わり …林 智佳子…(297)
  • プロジェクト・バイオ
    新しい微生物資源を求めて①

 

Published by 学会事務局 on 25 6月 2009

【随縁随意】放線菌って,どんな生物?-宮道 慎二

生物工学会誌 第87巻 第6号
宮道 慎二

「放線菌って、どんな生物?」と聞かれたら、まずは次のサイトを紹介してその魅力的な姿に触れていただく。日本放線菌学会がHPで公開している「Digital Atlas of Actinomycetesc注1)」である。特に見てほしいのは、FrontispieceやSection 4~7に掲載されているたくさんの顕微鏡像、その美しさに浸ってほしい。胞子が発芽し基生菌糸として伸長・分岐し、次いで気菌糸が形成され、菌糸に隔壁が入り胞子へと熟成していく。胞子嚢を形成する一群や運動性胞子を形成する一群もある。このような形態分化とその多様性、しかし、それでも放線菌はバクテリア、れっきとした原核生物である。さらに興味をお持ちなら、写真450枚を収載した『放線菌図鑑(朝倉書店1997)』が放線菌学会から出版されている。

一方、これまでに発見された抗生物質は約1万種と言われるが、そのほぼ2/3は放線菌の生産物で、おそらく、200の化合物は医薬や農薬として実用化されている。微生物生産物の探索から開発、そして生産への各ステップで「生物工学」が重要な役割を果たしてきたことは言うまでもない。この形態と生産物の多様性という2つの特徴こそ、放線菌が他のバクテリアと区別されて扱われてきた所以である。

典型的な放線菌のゲノムサイズは6~9 Mbpと非常に大きく、大腸菌、枯草菌、結核菌などのほぼ2倍である。この大きな遺伝情報によって多様性が確保されている。しかし、どうして放線菌だけがこのような多様性を獲得できたのだろうか、不思議である。私は放線菌のキャッチフレーズとして「Actinomycetes, charming and useful microorganisms」を使っている。ただ、近年の分子系統学の進歩は、従来の「少なくとも生活史の一時期に分岐を伴う糸状形態を示すグラム陽性細菌」という放線菌の定義が必ずしも系統進化の道筋と一致していないことを明らかにしてきた。菌糸と胞子を形成し、かつて典型的放線菌と考えられてきたある種のバクテリアが16S rRNA遺伝子解析の結果、系統的に大きく隔たるFirmicutes門に属していたという例もある。

化学分類の立場からは、「DNAのGC含量が55 mol%以上」という性状も加味される。放線菌の範囲については議論もあるが、日本放線菌学会刊行の『放線菌の分類と同定(毎日学術フォーラム2001)』では、Actinobacteria 門、Actinobacteria 綱、Actinomycetales目と定義している。この定義に従うと、現在、放線菌は約200属、そのうちの約半分は菌糸状形態を示さない。

それでは、この生物、自然界でどのような生き方をしているのだろうか。放線菌は代表的な土壌細菌であり、1グラムの肥沃な土壌中にその胞子や細胞が100万個を超える高い密度で生息し、土壌中に含まれる植物分解残渣などの難分解性有機物を好んで分解・資化している。自然界の物質循環で極めて重要な役割を担っていると言えよう。

このように放線菌は多くの属・種によって構成されるが、分離される株数としてはStreptomyces 属に属するものが圧倒的に多い。ただ、放線菌の分離・分類や生態学的な研究に関わっているとStreptomyces属以外の希少放線菌、いわゆるrare actinomycetesがおもしろい。

実は、今の私は「落葉の分解過程の一時期、ある種の希少放線菌が主役を担い、ある種のバクテリアと協調しつつ生態系を主導している」という作業仮説を立てて仕事をしている。放線菌フローラと関わりのあるフィールドワークは楽しい。ところで、最近、放線菌を主人公にしたテレビ番組を制作するチャンスに恵まれた。NHK教育テレビの「10 minボックス」の「クスリをつくる微生物」と題した番組で常時、動画配信されているのでご覧いただければと思う注2)。この番組作りの過程で起こった不思議な出来事については、「赤い糸がつなぐ運命的再会」と題して本誌(2008年3月号)に掲載していただいた。

最後にちょっとだけ宣伝させてください。今年の日本放線菌学会の年次大会は初夏の7/16-17に秋田県立大学が世話人となり秋田市で開催されます。日本生物工学会会員のみなさん、多数ご参加ください。この魅力的で有用性の高い微生物群の応用について議論し、さらにはバイオを研究対象、あるいは研究材料として扱える喜びを共有したいものです。


注1) http://www.nih.go.jp/saj/DigitalAtlas/の「Section」へ
注2) http://www.nhk.or.jp/rika/10min2/index_2012_020.htmlの「第20回」へ

著者紹介 製品評価技術基盤機構バイオテクノロジー本部
(NITE/NBRC) E-mail:

 

 

►生物工学会誌 –『巻頭言』一覧

Published by 支部:九州 on 18 6月 2009

【九州支部】2009年度 市民フォーラム「暮らしに役立つ微生物と酵素」のご案内

主催:日本生物工学会九州支部  共催:琉球大学農学部

九州支部では以下のように市民フォーラムを開催いたします。学会員以外の方、一般市民の方も歓迎しますので奮ってご参加ください。

このページの印刷用PDFはこちら

日時 2009(平成21)年8月22日(土) 13:00~17:00
場所 ロワジールホテル那覇 竜宮の間(沖縄県那覇市西3-2-1)
http://www.loisir-naha.com/
プログラム

13:00~13:05 はじめに

13:05~13:45 暮らしに役立つ発酵とは?-乳酸菌の世界への誘い-
     …(九州大学大学院 農学研究院 生物機能科学部門)園元 謙

13:45~14:25 泡盛をつくる黒麹菌と豆腐ようをつくる紅麹菌  
     …(琉球大学 農学部 亜熱帯生物資源科学科)安田 正昭

14:25~15:05 酵母菌のちから-お酒やパンから医療まで 
     …(山口大学大学院医学系研究科 応用分子生命科学系専攻)赤田 倫治

15:05~15:25 休憩

15:25~16:05 “こわす”微生物と“つくる”微生物  
     …(琉球大学熱帯生物圏研究センター 分子生命科学研究施設)松井 徹

16:05~16:45 生活のバイオ:洗剤中の酵素の役割  
     …(琉球大学 農学部 亜熱帯生物資源科学科)伊藤 進

16:45~17:00 質問コーナーおわりに

参加費 無料
参加申し込み 特にありませんので、当日気軽にご参加ください
問合せ先 琉球大学農学部亜熱帯生物資源科学科 発酵・生命科学分野 
外山博英 E-mail:

 ►九州支部Topへ

Published by 学会事務局 on 16 6月 2009

【年次大会】2009年度大会参加申込受付中!

2009年大会の参加申込をオンラインにて受付けております。

参加申込はこちらから
https://www.sbj.or.jp/2009/registration/

オンライン申込締切: 8月20日(木)
講演要旨集発行予定日: 8月25日(火)

8月25日までに参加費の入金が確認できない場合は、講演要旨集および参加章の発送が遅れます。参加費は、お早めにご納入ください。

参加章には領収金額および学会印が印字されておりますので領収証としてご利用ください。なお、紛失による参加章の再発行はいたしませんのでご注意下さい。

詳しくは、日本生物工学会2009年大会HPをご覧ください。
⇒ https://www.sbj.or.jp/2009/

 

 

 

Published by 学会事務局 on 08 6月 2009

過去の研究部会 – 有機溶媒耐性微生物利用技術研究部会(2009年~2012年)

研究の目的

有機溶媒耐性微生物利用技術研究部会代表 
広島大学大学院 分子生命機能科学専攻
加藤 純一

研究内容紹介pdf

掘越弘毅先生の研究グループが初めて有機溶媒耐性細菌の存在をNature誌に報告してから20年が経つ。その間、発酵産業においては親水性の世界でのものつくりから疎水性の世界でのものつくりへの展開、化学産業においては環境にやさしいバイオプロダクションへの参入が、新しい潮流として登場してきた。

今、疎水性ケミカルバイオプロダクションの有用なツールとして有機溶媒耐性微生物、有機溶媒耐性酵素に注目が集まり始めている。しかし、有機溶媒耐性生体触媒をめぐる基盤的な学術/技術は、いまだ確立されていない。そこで、本研究部会は有機溶媒耐性生体触媒研究の核を形成することを目的に設立した。本研究部会は学術集会を開いて研究討論を行うことで、有機溶媒耐性生体触媒研究の促進を図る。ひいては、「疎水性の世界でのバイオ生産のことならばここに聞け!」といった存在になることを目指している。

本研究部会では、疎水性ケミカルだけでなく、親水性ケミカルのバイオプロダクションについても議論の対象にする。生物機能を活用したケミカル生産に興味のある企業の方々、アカデミアの方々、是非当研究部会へ参加ください。

有機溶媒耐性微生物利用技術研究部会 研究紹介

 

構成員

名前のリンクをクリックすると各研究者の研究内容詳細をご覧いただけます。

岩淵 範之(日本大生物資源)中島 一紀(東北大院工)
植田 充美(京都大院農)長澤 透(岐阜大工)
大河内 美奈(名古屋大院工)道久 則之(東洋大生命科学)
大竹 久夫(大阪大院工)堀 克敏(名古屋大院工)
荻野 博康(大阪府大工)本多 裕之(名古屋大院工)
加藤 純一(広島大院先端物質)本田 孝祐(大阪大院工)
川口 秀夫(東京大院工)満倉 浩一(岐阜大工)
近藤 昭彦(神戸大工)吉田 豊和(岐阜大工)
黒田 浩一(京都大院農) 

活動内容

 

⇒過去の研究部会一覧はこちら

 

 

Published by 学会事務局 on 08 6月 2009

過去の研究部会 – セルプロセッシング計測評価研究部会(2009–2017)

セルプロセッシング計測評価研究部会代表 
大阪大学大学院
工学研究科生命先端工学専攻
大政 健史

研究紹介図pdf

動物細胞はバイオ医薬品などの生産から、iPS細胞に代表されるような再生医療における移植用細胞、さらには医薬品の機能評価にも利用され、産業利用における重要性が益々高まってきております。本研究部会は、この動物細胞の産業利用に不可欠な細胞操作・加工技術の一層高度な発展を目的として設置されました。この目的を達成するためには、アレイ、レーザー技術、数学モデルを駆使した細胞の網羅的、可視的、非侵襲的な解析手法の新たな構築と体系化が不可欠です。本研究部会では、これらの分野の研究者が一堂に会し、シンポジウム企画、若手研究発表会、年会での優秀学生発表表彰、部会員MLなどを通じて、活発な議論、情報交換、および若手の育成を行っております。専門・周辺分野の方々はぜひ本部会へご入会ください。

 

セルプロセッシング計測評価研究部会 紹介図

 

委員

代表者大政 健史 (阪大院・工)
幹事長河原 正浩 (東大院・工)
副幹事長蟹江 慧 (名大院・創薬科学)
幹事秋山 佳丈 (信州大・繊維)
伊藤 大知 (東大院・医)
岩井 良輔 (岡山理科大)
江橋 具 (神戸大院・工)
金岡 英徳(名大院・工)
河邉 佳典 (九大院・工)
境 慎司 (阪大院・基礎工)
杉浦 慎治 (産総研)
森 英樹 (阪府大院・理)
柳原 佳奈 (協和発酵バイオ)
HP担当伊野 浩介 (東北大院・環)
会計堀江 正信(京大・放射性同位元素総合センター)
会計監事高木 睦 (北大院・工)

                   

活動報告

20172017年度優秀学生発表賞決定(2017/9/21)
第9回若手研究シンポジウムのご案内(2017/7/23)活動報告
20162016年度優秀学生発表賞決定(2016/10/28)
【共催行事】第29回日本動物細胞工学会2016年度国際大会シンポジウム(201611/10)
第2回研究討論シンポジウム開催のお知らせ(2016/9/30-10/1)⇒活動報告pdf
第8回若手研究シンポジウムのご案内(2016/7/15)活動報告
20152015年度優秀学生発表賞決定(2015/11/2)
第1回研究討論シンポジウム開催のお知らせ(2015/7/10)活動報告
第7回若手研究シンポジウムのご案内(2015/7/10)活動報告
【共催行事】第34回動物細胞工学シンポジウム
「再生医療の近未来~どこまでできるか?どこまで届くか?~」
(2015/5/25)
20142014年度優秀学生発表賞決定(2014/9/15)
第6回若手研究シンポジウムのご案内(2014/7/13)⇒活動報告
2013【共催行事】Young Cell & Tissue Engineeringセミナーのご案内(2013/11/11)
2013年度優秀学生発表賞決定(2013/9/23)
第65回日本生物工学会大会シンポジウム「実用化に資する動物細胞培養技術~幹細胞の応用とボトルネックの解決に向けて~」(2013/9/19)
第5回若手研究シンポジウムのご案内(2013/7/14)⇒活動報告
20122012年度優秀学生発表賞決定(2012/10/26)
pdf第4回若手研究シンポジウムのご案内(2012/7/1)⇒活動報告
20112011年度優秀学生発表賞決定(2011/9/28)
第3回若手研究シンポジウムのご案内(2011/7/17)⇒活動報告
2010第62回日本生物工学会大会
シンポジウム15 『動物細胞培養で求められる安心・安全:見直される水産品』
(2010/10/28)
第2回若手研究シンポジウム~次世代を担う生物工学技術~のご案内(2010/7/4)⇒活動報告
2009第1回若手研究シンポジウム~次世代を担う生物工学技術~(2009/11/26) 於)神戸国際会議場

リンク

 

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Published by 学会事務局 on 08 6月 2009

過去の研究部会 – 超臨界流体バイオテクノロジー研究部会(2009–2017)

超臨界流体バイオテクノロジー研究部会代表 
九州大学生体防御医学研究所
馬場 健史

研究紹介図pdf

超臨界流体は液体の溶解性と気体の拡散性の両方の性質を持ち、さらに温度や圧力を変化させることによりその密度を連続的かつ大幅に変化させることができることから、溶媒物性(溶解力、誘電率、拡散係数、粘度など)を精密に制御することにより使用目的に応じた溶媒性能を付与できる高機能の媒体である。また、有害で高コストの有機溶媒の使用量を軽減でき、さらに効率の向上も見込めることから、超臨界流体を利用した技術は低環境負荷で低コストの技術として注目されている。

これまでに分離・精製、反応など様々な分野において超臨界流体の利用が検討されているが、さらに研究開発を行うことにより、代謝解析(メタボロミクス)、 タンパク質解析、酵素反応などバイオテクノロジー分野における超臨界流体の有効利用が可能になる。また、工業的な分離、精製、濃縮、洗浄、殺菌などのバイ オプロセスにおいても超臨界流体を効果的に利用することにより、効率の向上、コスト削減、低環境負荷など多くのメリットが期待できる。ユーザーを含めた各分野の研究者が集結することにより、新たな超臨界流体利用技術の創成が可能である。

本研究部会では、各分野の研究者との情報交換ならびに共同研究を通して、バイオテクノロジー分野における超臨界流体の利用技術を開発、応用することを目的として種々の活動 している。具体的には、当研究部会主催(共催)のシンポジウム、セミナー、勉強会などを年数回開催している。さらに、研究部会ホームページならびにメーリ ングリスト(scfbio@mlist.ne.jp)により関連する情報を発信するとともに研究部会メンバーの相互の情報交換を行っている。超臨界流体バ イオテクノロジーの発展を目指して活動しているので、是非多数の方に当研究部会の趣旨にご賛同いただきご入会いただければ幸いである。

 

超臨界流体バイオテクノロジー研究部会 研究紹介図

構成員

馬場 健史(九大・生体防御医学研究所)福崎 英一郎(阪大院・工)
原島 俊(崇城大・応用微生物)植田 充美(京大院・農)
近藤 昭彦(神戸大院・自然科学)荻野 千秋(神戸大院・自然科学)
黒田 浩一(京都大学農学研究科)原田 和生(阪大院・薬)
和泉 自泰(九大・生体防御医学研究所)中山泰宗(崇城大・応用微生物)
相馬 悠希(九大・生体防御医学研究所)小林 元太(佐賀大・農)
梶山 慎一郎(近畿大・生物理工学)櫻谷 英治(徳島大院・生物資源産業)
岸野 重信(京大院・農)松田 史生(阪大院・情報科学)
内山 進(阪大院・工) 

 

活動内容

2014【共催行事】2014メタボロミクス講習会(2014/12/18-19)
【共催行事】第10回SFC研究会(2014/2/7)⇒SFC研究会のサイト
2013【共催行事】第9回SFC研究会(2013/8/2)⇒SFC研究会のサイト
2012【共催行事】第6回SFC研究会(2012/2/3)⇒SFC研究会のサイト
2011【共催行事】2011メタボロミクス講習会 (2011/12/16–12/17)
【共催行事】第6回メタボロームシンポジウム(2011/10/13–14)
【共催行事】ワークショップ「バイオアナリシスの現状と未来」 (2011/9/27; 第63回生物工学会大会 第2日目)
第4回 バイオアナリシス研究会(2011/7/8)
第5回SFC研究会(2011/2/4)pdf
2009第1回SFCテクノロジーシンポジウム「超臨界流体技術の胎動」(2009/11/27)
ポスターpdf

 

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Published by 学会事務局 on 01 6月 2009

【年次大会】講演申込受付を終了いたしました!

第61回日本生物工学会大会講演申込みの受付を終了いたしました。

今年度は約700件(シンポジウム講演を含む)の講演要旨を受付ました。多数のお申込みありがとうございました。

一般講演要旨の内容確認はこちらから
シンポジウム講演の登録内容確認はこちら

※シンポジストの方でオンラインでの参加登録がお済みでない場合は参加申込画面

講演日時につきましては6月末7月13日(月)にメールにてお知らせいたします。講演要旨集の発行予定日は8月25日(火)です。参加章と講演要旨集は、8月下旬より、順次発送いたします。

大会期間中は、お名前を記入した参加章を身に付けてください。ご協力のほど宜しくお願いいたします。

参加章には領収金額および学会印が印字されておりますので領収証としてご利用ください。なお、紛失による参加章の再発行はいたしませんのでご注意下さい。

Published by 支部:北日本 on 25 5月 2009

【北日本支部】2009年度 仙台シンポジウム「グライコバイオテクノロジー—糖と酵素が織りなすサイエンスとバイオテクノロジーの魅力と可能性—」

主催:日本生物工学会北日本支部
共催:日本農芸化学会東北支部
    東北地域バイオインダストリー振興会議(TOBIN)

日時 2009年8月1日(土)13:30~17:20
場所 東北大学片平さくらホール
(仙台市青葉区片平二丁目1番1号)
プログラム
  • 13:30~13:35  開会の辞……中山 亨(東北大学大学院工学研究科) 
     
  • 13:35~14:25 
    「ビフィズス菌のヒトミルクオリゴ糖代謝経路の解明および利用」
      ……北岡 本光(農研機構食品総合研究所)
     
  • 14:25~15:15 
    「植物就眠運動を制御するグリコシド型生物活性分子の化学」
     ……上田  実(東北大学大学院生命科学研究科) 
     
  • 15:15~15:35  休憩
     
  • 15:35~16:25
    「糖鎖工学研究における化学の目・生物の目
                —新しい合成法はどのようにして生まれるか—」
     ……正田晋一郎(東北大学大学院工学研究科) 
     
  • 16:25~17:15 
    「希少糖:単糖の復権をめざした挑戦」
     ……何森  健(香川大学大学院農学研究科) 
     
  • 17:15~17:20  閉会の辞
参加費 会員 無料,会員外 1000円,学生 無料
懇親会 シンポジウム終了後17:30から開催いたします.会費3000円 (予定). 
参加申込 1) 氏名,2) 所属,3) 役職等,4) 会員・非会員・学生の別,5) 懇親会参加希望の有無を下記までお知らせ下さい.
申込締切日 7月27日(月)
申込先・問合せ先 東北大学大学院工学研究科バイオ工学専攻 高橋征司
E-mail:

⇒北日本支部Topへ

Published by 支部:中部 on 25 5月 2009

【中部支部】体験型講座「つくろう!バイオエタノール」

日本生物工学会中部支部では、中学生対象の体験型講座「つくろう!バイオエタノール」を以下の通り開催いたします。多くの皆様のご参加をお待ちしております。

日時 2009年6月14日(日) 9:30~16:30
場所 岐阜大学 応用生物科学部 A棟501号教室
対象・人数 中学生(2-3年生)20名程度(参加無料)
問合せ先 岐阜大学応用生物科学部 中川 智行
TEL./FAX. 058-293-2927
E-mail: 
 ⇒ポスター(PDF)はこちら

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Published by 学会事務局 on 25 5月 2009

【本部】生物工学懇話会 講演プログラム変更について

来る5月29日(金)開催予定の第14回生物工学懇話会のプログラムが、一部変更になりましたのでお知らせいたします。

講演者の都合により以下の講演を中止いたします。参加者には、資料のみ配布します。

16:30~17:15 
講演3 「自動車産業におけるバイオリファイナリーの展開」
     (株)豊田中央研究所 バイオ研究室…高橋 治雄

総会・評議員会は予定通り開催いたします。多数のご出席をお待ちしております。
なお、懇親会の開始時間が30分早くなりました。(17時より開始いたします)。ご了承ください。
 

平成21年度総会・評議員会

日時 平成21年5月29日(金)13時~14時20分
場所 千里ライフサイエンスセンタービル903~905号室
豊中市新千里東町1-4-2 TEL:06-6873-2010
次第  
  1. 会長挨拶
  2. 会務報告
  3. 監査報告
  4. 審議議案
    (1)平成20年度事業および決算に関する件
    (2)平成21年度事業計画および予算に関する件
    (3)役員選任に関する件
    (4)その他

 第14回生物工学懇話会

日時 平成21年5月29日(金)14時30分~17時25分  16時55分
場所 千里ライフサイエンスセンタービル903~905号室
豊中市新千里東町1-4-2 TEL:06-6873-2010
参加費 無料
内容
  • 講演1 「石油代替資源としての藻類の高度利用」
    …筑波大学大学院生命環境科学研究科生命共存科学専攻…渡邉  信
  • 講演2 「非食用バイオマスからのバイオ燃料製造技術とバイオリファイナリー」
    …(独)産業技術総合研究所 中国センター バイオマス研究センター…坂西 欣也
  • 講演3 「自動車産業におけるバイオリファイナリーの展開」
    …(株)豊田中央研究所 バイオ研究室…高橋 治雄

懇親会

日時 平成21年5月29日(金)17時30分~19時 17時~19時
場所 千里ライフサイエンスセンタービル902号室
会費 5,000円
申込方法 懇親会参加者は原則として予め参加申込して下さい。参加申込方法は、
  1. 氏名
  2. 住所ならびに所属,連絡先TEL/FAX/E-mail
  3. 会員種別
を明記して、下記の申込先までFAXまたはE-mailをお送り下さい。
締切日 平成21年5月8日(金)
申込先 (社)日本生物工学会事務局(吹田市山田丘2-1大阪大学工学部内)
TEL. 06-6876-2731  FAX. 06-6879-2034  E-mail:

 

Published by 学会事務局 on 25 5月 2009

【随縁随意】環境・バイオマス研究のあらたな取り組みへ – 長島 實

生物工学会誌 第87巻 第5号
長島 實

「『食』を燃やす」ことへの感覚的な反論も落ち着き、国内では、酵素によるセルロース糖化技術の開発が20年ぶりに進行中である。メディアは「非食」(非食植物や植物の非食部)の使用を前提条件としており、これに筆者は異議を唱えたい。バイオマス研究は、「食」との連携を確保し、近未来や非常時に備える農業基盤を整備することこそ大事だからである。食の余剰部分や第1.5世代と総称する食未利用部分にも目を向けつつ、「非食」を「食」に変える技術開発を目指したい。食料供給が長期的には逼迫することを見据え、私たちバイオマス研究者は、世界に向けた農業貢献が期待されている。

遅まきながら欧米の先行に伍する国産技術開発が始まり、助走段階から抜けつつある。農水省は開発型テーマの基盤整備に向け、農村活性化の視点から委託プロジェクト「地域活性化のためのバイオマス利用技術開発」4テーマを平成19年度から進めてきた。3年目を迎え“折り返し地点”にあたる今年は、原料確保から地域循環まで、エタノールを鍵とする繊維質変換プロジェクトの再編成の最中にある。ここでは、「育種・栽培」「変換」「モデル化事業/地域循環」など横断/網羅型の開発チームが発足しているほか、「ガス化/発電・メタノール」「ディーゼル油の商用化」など、多面的にバイオマス利用の研究が進められている*。

「地域活性化」という本プロジェクトのキーワードこそ、私たちバイオマス研究に携わる者の覚悟である。地球上の生命を支える緑地の減少防止にどこまで寄与しうるか、まして気候条件の恵まれた東アジアモンスーン域にありながら耕作放棄地の拡大が止まらない国土荒廃にどう歯止めをかけるか、農業振興に生かす道を大切にしたい。今、石油や天然ガスなどのエネルギー資源は、今後の持続的供給が懸念されている。

バイオマス利用は、光合成のエネルギー効率(1/1000程度)が太陽光発電(1/10)に比べて低いものの、触媒の自己増殖能や低廉な供給という点から、持続型リアクターとして、単なる“食べ物”にとどまらない機能も生かせよう。世界が1年間に供給する食糧44億トンはガソリン消費(12億kl)や原油消費(50億トン)に敵うものではない。内燃機関の効率改善も喫緊とはいえ輸送用燃料への変換も通過点にある。何より、非食を食に転換する繊維質の糖化は人類の夢である。

その変換モデルとして、自然界に学ぶべきものは多い。たとえば、担子菌や菌根菌のような“植物への侵入者”の戦略を生かしたい。リグニン分解の多様な微生物関与や日和見的な栄養交換、共生系担子菌の宿主乗り換えなどが注目される。動物腸間のメタゲノム解析にも、共生系の多様性が見えてきた。メタゲノムの解析はミクロの世界のエネルギー争奪を次第に明確にし、Chemolithotrophs(化学合成無機栄養生物)など有機物の世界を急拡大させている。足りないのは、今、微生物学の再発見の時代における研究者の俯瞰的な視点かもしれない。

さて、“ポスト資源消耗文明”に向けたバイオ技術の意義が問われて久しい。この社会的要請に対する生物システム研究の貢献の遅さに忸怩たる思いを抱く。と同時に、足早な技術開発と同軸には語れぬアセスメントの厳しさを思う。Precautionary principle(予防原則)が求める配慮はリスクの適切な先取りであって、慎重な回避とは異なるリスクベネフィット議論である。今、われわれを取り巻くIT社会は、変動の激しい社会構造をつくりだし、情報の非対称化を生みだした。そんな時代の「リスク認識」は、まさしく情報の非対称である。そんな“向かい風”のなかで、私たちがなすべき貢献を社会にきちんと伝えたい。自然の多様さに配慮したうえでの光合成生産性の向上こそが、重要な時代を迎えているということを。

それにしてもこの100年、人類にもっとも必要な一次産業に対し、バランスある投資や配慮がなされてきただろうか。へたな商業生産に陥っていないか。燃料供給も社会的要請によるものとはいえ、現在の環境技術は総じて石油依存の落とし子であり、それらの環境特性は適切なのか。研究者/技術者の社会への情報発信は足りていたか。

昨年惜しくも逝去された戸塚洋二さんは、“次代に負を残すな”を嫌いな言葉として挙げておられた。生物屋の慎重さに忸怩たる思いを抱きつつ、つくづく楽観的、挑戦的でありたいと思う。


*http://nfri.naro.affrc.go.jp/yakudachi/biofuel/index.html
著者紹介 
(独)農業・食品産業技術総合研究機構(バイオマス研究コーディネーター)、食品総合研究所(研究統括)

 

►生物工学会誌 –『巻頭言』一覧

Published by 支部:中部 on 25 5月 2009

【中部支部】中学生対象体験型講座 「つくろう!バイオエタノール」

日本生物工学会中部支部では、中学生対象の体験型講座「つくろう!バイオエタノール」を以下の通り開催いたします。多くの皆様のご参加をお待ちしております。

日時 2009年6月14日(日) 9:30~16:30
場所 岐阜大学 応用生物科学部 A棟501号教室
対象・人数 中学生(2-3年生)20名程度(参加無料)
問合せ先 岐阜大学応用生物科学部 中川 智行
TEL./FAX. 058-293-2927
E-mail: 
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Published by 支部:関西 on 25 5月 2009

【関西支部】 第95回醗酵懇話会 – 会場へのアクセス

サントリー(株)山崎蒸留所(大阪府三島郡島本町山崎5-2-1) Tel: 075-962-1423

JR山崎駅から徒歩10分
阪急京都線大山崎駅から徒歩10分

 

アクセスマップ

►戻る

Published by 支部:関西 on 25 5月 2009

【関西支部】第95回醗酵学懇話会

標記例会ならびに懇親会を下記の通り開催いたしますので,多数ご参加下さい.

このページの印刷用PDFはこちら

日時 2009年8月7日(金)13:30~18:00
場所 サントリー(株)山崎蒸留所(大阪府三島郡島本町山崎5-2-1) Tel: 075-962-1423
講演 13:30~15:20
  • 「食品の機能性とバイオマーカー」 (京都府立医科大学大学院医学研究科) 吉川 敏一
  • 「麦芽加工によるビール香味創生技術の開発」 (サントリー株式会社ビール事業部) 影山 紀彦
見学 15:30~16:20 サントリー(株)山崎蒸留所 
懇親会 16:30~18:00 サントリー(株)山崎蒸留所 
参加費 1,000円 (学生無料)
(当日会場にてお支払い下さい)
懇親会会費 2,000円 (学生無料)
(当日会場にてお支払い下さい)
定員 70名(定員になりしだい締め切ります)
申込み方法 氏名,連絡先,TEL,懇親会の出欠を明記の上,下記宛にお申し込み下さい.
申込先 〒558-8585 大阪市住吉区杉本町3-3-138
大阪市立大学大学院理学研究科
(社)日本生物工学会 関西支部庶務担当
藤田 憲一
Tel: 06-6605-3163; Fax: 06-6605-3164
E-mail: 
交通 JR山崎駅から徒歩10分
阪急京都線大山崎駅から徒歩10分
アクセスマップ

講演1 「食品の機能性とバイオマーカー」 

     京都府立医科大学大学院医学研究科  吉川 敏一

生活習慣病予防を目的とした相補・代替医療の有効性を開発するためには,疾病発症前段階いわゆる「未病期」を診断することが必要であり,この未病期を診断できるバイオマーカーを用いた診断手法の確立が急がれている.このバイオマーカーの探索として注目をあびている研究手法が血液・尿などの体液を試料としたゲノミクス・プロテオミクス解析である.本講演では,食品機能性を評価するための新しい研究・予防手法としてのゲノミクス・プロテオミクス解析の応用について最近の成績を紹介したい.
 

講演2 「麦芽加工によるビール香味創生技術の開発」

     サントリー株式会社ビール事業部  影山 紀彦

麦芽の品質は,ビールの香味品質に大きな影響を持つことから,麦芽品質を向上させるために,大麦の育種や麦芽製造条件の検討など様々な面からの技術開発が行われている.これらの方法では,大麦の生命活動の維持が最優先であるため,外部からコントロールできる環境に制限がある.我々はもっと大胆に麦芽の品質を変えることができる麦芽加工に着目し,独自の観点からの加工技術の開発を通して,麦芽品質の向上とそれによるビール香味創生を実現したので,その事例を紹介する.

►関西支部Topへ

 

Published by 支部:北日本 on 25 5月 2009

【北日本支部】仙台シンポジウムのご案内

グライコバイオテクノロジー 
      -糖と酵素が織りなすサイエンスとバイオテクノロジーの魅力と可能性-

主催:日本生物工学会北日本支部
共催:日本農芸化学会東北支部
    東北地域バイオインダストリー振興会議(TOBIN)

日時 2009年8月1日(土)13:30~17:20
場所 東北大学片平さくらホール
(仙台市青葉区片平二丁目1番1号)
プログラム
  • 13:30〜13:35  開会の辞       (東北大学大学院工学研究科) 中山 亨
  • 13:35〜14:25  ビフィズス菌のヒトミルクオリゴ糖代謝経路の解明および利用
                           (農研機構食品総合研究所) 北岡 本光
  • 14:25〜15:15  植物就眠運動を制御するグリコシド型生物活性分子の化学
                        (東北大学大学院生命科学研究科) 上田  実
  • 15:15〜15:35  休憩
     
  • 15:35〜16:25 糖鎖工学研究における化学の目・生物の目
                —新しい合成法はどのようにして生まれるか—
                         (東北大学大学院工学研究科) 正田晋一郎
  • 16:25〜17:15  希少糖:単糖の復権をめざした挑戦
                          (香川大学大学院農学研究科) 何森  健
  • 17:15〜17:20  閉会の辞
参加費 会員 無料,会員外 1000円,学生 無料
懇親会 シンポジウム終了後17:30から開催いたします.会費3000円 (予定). 
参加申込 ①氏名,②所属,③役職等,④会員・非会員・学生の別,⑤懇親会参加希望の有無を下記までお知らせ下さい.
申込締切日 7月27日(月)
申込先・問合せ先 東北大学大学院工学研究科バイオ工学専攻 高橋征司
E-mail:

 

Published by 学会事務局 on 25 5月 2009

生物工学会誌 – 87巻5号

  • 巻頭言“随縁随意”
  • 報文
  • 特集 「物質生産を指向した基盤研究と連携研究展開上の課題(II)
    • 通電による微生物機能の制御…松本 伯夫…(224)
    • アミノ酸発酵菌開発の現状と課題…伊藤 久生…(228)
    • ビール系飲料の品質向上への取り組み…吉田 聡…(232)
  • バイオミディア
    • 酵母の産業利用への可能性…森田 友岳…(236)
    • 代謝工学とは? その発展と応用性…田代 幸寛…(237)
    • 環境汚染が促す微生物進化…二神 泰基…(238)
    • バイオエアロゾルとは?…柿川真紀子…(239)
    • メタボ健診で合格点取得の食品素材を求めて…古市 幸生…(240)
  • キャリアパス「生物工学研究者の進む道」
    • 2025年の日本と世界を担うバイオ人材の育成…西山 徹…(241)
    • 企業研究者の夢 ~やってみなくちゃ!~…東田 英毅…(243)
    • サイエンティストとエンジニアの両立は可能か?…藤田 聡…(246)
    • 来たれインターカレッジ・バイオリーダーズへ…松本 正…(248)
  • Fuji Sankei Business i., News i. …(250)
     
  • プロジェクト・バイオ
  • スピーカーズ・コーナー
    • 何のための産学連携なのか?…久保 康弘…(254)
  • Branch Spirit
  • 大学発!美味しいバイオ
  • Germination
    • 工学研究者が覗いた米国医学部の研究…河原 正浩…(258)
  • pdf今月の Journal of Bioscience and Bioengineering …(259)
  • バイオインフォメーション…(260)
  • 支部だより…(262)

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Published by 学会事務局 on 11 5月 2009

【年次大会】参加申込み受付を開始しました!

2009年度日本生物工学会大会の参加申込み受付を開始いたしました。オンラインでの申し込みは2009年8月20日(木)まで受付けます。それ以降は当日会場受付にてお申込みください。

2009年日本生物工学会大会ホームページへ

なお本年度より、大会参加費等のお支払い方法が変更になりました。⇒詳しくはこちら

Published by 学会事務局 on 28 4月 2009

【会員の皆様へ】メールアドレス登録ご協力のお願い

日本生物工学会では、大会の最新情報、シンポジウムのご案内、会費納入についてのお知らせ等、会員の皆様にお役に立つ情報を、電子メールにて発信していきたいと考えております。

既にメールアドレスのご登録をいただいている個人会員様には、本年1月より、月末の冊子体の発行に先んじてオンライン公開されているJournal of Bioscience and Bioengineering (JBB) の公開情報をメールにてお知らせしております。

つきましてはメールアドレスを本会に届け出ていない方、アドレスに変更のあった方は、会員番号とお名前を明記の上、メールアドレスを学会事務局まで()ご連絡くださいますようお願い申し上げます。

ご連絡いただきました個人情報は学会活動の案内等にのみ適切に利用・保護し、第三者への提供はいたしませんのでご理解とご協力のほど宜しくお願いいたします。学会からのお知らせメール配信を希望されない場合は、お手数ですが、下記学会事務局までご連絡ください。

※ご自身のメールアドレス登録状況については、会員システム(https://www.seibutsu.org/login/ssl/login.htm) にログインして、ご確認いただくことができます。

問い合わせ先

〒565-0871大阪府吹田市山田丘2-1 
大阪大学工学部内
社団法人日本生物工学会 事務局
Tel: 06-6876-2731  Fax: 06-6879-2034 
E-mail:

Published by 学会事務局 on 27 4月 2009

生物工学会誌 – 87巻4号

  • 巻頭言“随縁随意”
  • 報 文
  • 特 集 「物質生産を指向した基盤研究と連携研究展開上の課題(I)」
    • pdf特集によせて…竹山 春子…(175)
    • 難培養微生物と生物工学…倉根隆一郎…(176)
    • 新規分離培養手法の開発とその意義…青井 議輝・常田 聡…(179)
    • 新規微生物を探索する…花田 智…(183)
    • 機能性物質生産に向けた酵素探索と評価…木野 邦器…(186)
  • バイオミディア
    • 空から降る金属…渡邊 未来…(190)
    • 細胞にとっての必要悪? ―シグナル分子としての過酸化水素の役割― …山本 裕司…(191)
    • In situ合成タンパク質アレイおよびチップ…桑田 英文…(192)
    • 清酒酵母の栄養成分…金井 宗良…(193)
    • インドロカルバゾール化合物の生合成に関与する新奇酵素…尾仲 宏康…(194)
  • キャリアパス「生物工学研究者の進む道」
    • 知の市場の展開―化学・生物総合管理の再教育講座の5年間の軌跡― …増田 優…(195)
    • 企業で働くということ…永井 幸枝…(199)
    • だれが与えてくれたのか? ―超音波霧化分離法という贈り物― …松浦 一雄…(201)
    • 性の進化に魅せられて…桂 有加子…(203)
  • Fuji Sankei Business i., News i. …(204)
  • プロジェクト・バイオ
  • Branch Spirit
  • Germination
    • 日本酒の伝統とワインの伝統~市場,文化,精神性~ …Lea Gau…(209)
  • pdf今月のJournal of Bioscience and Bioengineering …(210)
  • バイオインフォメーション…(211)
  • 事務局より…(212)

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Published by 学会事務局 on 27 4月 2009

【随縁随意】チェンジ – 英文誌  大竹 久夫

生物工学会誌 第87巻 第4号
英文誌編集委員長 大竹 久夫

英文誌のスタイルが変わったことをご存知でしょうか?今年から英文誌が有料配布になりましたのでまだご存知ない方もおいでになるのではと危惧しております。ぜひ一度学会のホームページを覗いてみてください。Elsevier社のデザインによる新しい英文誌の表紙には昨年の表紙写真コンテストで優勝された筑波大学王碧昭先生の糸球体上皮細胞のカラー写真が使われています。表紙を飾るカラー写真につきましては今後も公募を行い半年ごとに更新する予定です。

ところで今回の英文誌の変更は一昨年秋から取り組んで参りました当学会の収支改善に伴うものです。海外大手出版社ElsevierSpringerおよびWiley-Blackwellの3社と交渉を重ねた結果Elsevier社と新規契約を締結することとなり昨年10月中国大連市におきまして塩谷捨明会長とElsevier社のB. Straub氏により契約書の調印が行われました。

今後は編集委員が担当する業務を除きましてElsevier社が表紙のデザインから印刷原稿の作成までを担当します。このため英文誌の表紙にはElsevier社のロゴが新たに登場しましたが当学会のロゴを左上に据えることにより本誌が当学会の英文誌であることを主張したつもりです。本文につきましても一頁当たりの文字数を増やすため使用フォントと文字サイズが変わりましたが論文タイトル要旨や文献表記などはこれまでの英文誌のスタイルをできるだけ継承するよう努めました。

また昨年秋からElsevier社より無料提供された電子投稿編集システムを使用することにより編集作業はさらに円滑なものとなっております。もちろんこれらの取り組み全体が学会の収支改善に大きく貢献したことは言うまでもありません。

英文誌は今成長するアジアにおける生物工学分野のトップジャーナルを目指しています。英文誌の年間原稿受付数は2006年には312に過ぎませんでしたが2007年に406と初めて400台に到達し2008年には481にまで増加しています。海外からの投稿数も増え続け2006年に105であった年間受付数は2008年には239と倍増しています。一方論文の受理率は投稿受付論文全体では約45%海外からの投稿論文に限って言えば約24%に留まっています。年間原稿受付数が500に届こうとする中編集委員一人当たりが担当する論文数は年間20を超えるに至っています。海外から盗作論文が投稿されてきた事例も一度ならずあり論文の審査にはこれまで以上に神経を使わざるを得なくなっています。編集委員の多くは研究活動にも積極的に取り組んでおられる若手の会員であり編集作業の負担増が気になります。言うまでもなく学会本部で英文誌の編集に従事されておられる方々への負担はさらに厳しいものとなっています。会員の皆様におかれましてはこのような状況をよくご理解頂き英文誌投稿論文の速やかな審査にご協力をお願い申し上げます。

英文誌のインパクトファクターは2006年に1.136と初めて1.0を超え2007年には1.782にまで増加しています。面白いことに英国のTaylor & Francis出版社から頂戴した資料によりますと国別にみたJBB掲載論文引用回数の過去5年間の伸び率はブラジルが600%中国が350%スペイン韓国およびインドがそれぞれ200%を超えているのに対して日本国内での引用回数の伸び率は−100%とむしろ減少しているようです。またElsevier社提供の統計資料によりますと2007年の段階で過去2年間に一度も引用されなかった英文誌掲載論文の割合は35%もあり5年間のスパンで見ましても32%あります。英文誌掲載論文の約3分の1が2年間に著者自身も含めて一度も引用されていないことには驚きを感じざるを得ません。会員の皆様におかれましては英文誌に掲載されたご自身の論文を掲載年から2年以内により積極的に引用して頂きますようお願い致します。

最後に今年11月に神戸市で開催される国際学会APBioChEC2009の要旨集を英文誌の特別号として出版する予定です。この要旨集の編集作業にはElsevier社より紹介のあったOxford Abstract社の簡易編集システムが使われます。このシステムは大変良くできておりほぼ自動的に要旨集の編集が可能です。アジアを中心とした国際学会を開催される場合には英文誌特集号を要旨集や論文集にお使い頂けますと英文誌の宣伝にもなりますのでぜひご検討下さい。
 


著者紹介 大阪大学大学院工学研究科(教授)

 

►生物工学会誌 –『巻頭言』一覧

Published by 学会事務局 on 23 4月 2009

【JBB】Articles in Pressの開始について

Journal of Bioscience and Bionengineeringの電子版を公開しているElsevier社のScienceDirectでは、多くのジャーナルが論文早期公開システムArticles in Pressを導入しています。JBBでも、2009年7月頃から著者校正を終えた論文の早期公開を開始する予定です。これにより、受理からオンライン公開までの期間が大幅に短縮されます。公開は論文単位で行われます。

特許申請等の理由で、公開日を特定の日以降に設定したい場合は、論文番号を件名に明記の上、受理後数日以内に英文誌編集係 までご連絡下さい。実際の設定作業はElsevierが行うので、時間がかかります。ご希望の方は出来るだけ早くお知らせ下さい。また著者校正終了後のお申し出は、時間的制約によりお受け出来ませんので、予めご承知おき下さい。

 

 

Published by 学会事務局 on 05 4月 2009

【若手会】夏のセミナー2009のご案内

生物工学若手研究者の集い 夏のセミナー2009

⇒活動報告はこちら

主催: 生物工学若手研究者の集い   
後援: (社)日本生物工学会

「生物工学若手研究者の集い(若手会)」は応用生物工学、遺伝子工学、生物化学工学等の生物工学に関連する全国の若手教員、研究者、学生の「相互交流」を目的とした団体です。本年度も「生物工学若手研究者の集い 夏のセミナー2009」を以下の要領で開催致します。大学、研究所、企業の若手研究者や学生の方々、是非とも奮ってご参加ください。

本年度は、京都嵯峨野にて「若い力でバイオの未来を切り拓け!」をキーワードに、講演会、プレゼンテーションスキルアップのためのコーチングセミナー、キャリアパスセミナー、交流会、実験器具が当たるビンゴ大会など盛りだくさんの内容を用意しております。

また、本年度からポスター発表を実施し、優秀発表者にはポスター賞が授与されます。多くの皆様のご参加をお待ちしております。

日時 2009年7月4日(土)13:00 ~ 5日(日)12:00
場所 コミュニティ嵯峨野(京都市右京区嵯峨天龍寺広道町3-4 )
TEL: 075-871-9711
アクセス⇒http://www.com-sagano.com/access.html
申し込み方法 氏名、性別、学生・一般の区別、ポスター発表希望の有無、所属、連絡先住所、電話番号、E-mailアドレスを明記の上、下記宛にE-mailにて申し込みください。折り返し申し込み確認と手続き方法、振り込み口座などをご連絡させて頂きます。
定員 80名(定員になり次第締め切らせて頂きます)
申込先 大阪大学大学院工学研究科生命先端工学専攻内
生物工学若手研究者の集い 夏のセミナー2009事務局
E-mail: wakatekai09@bio.eng.osaka-u.ac.jp
注)スパム対策のため@マークは全角表示させております。半角に変更して送信ください。
事務局・問い合わせ先

【実行委員】

  • 馬場健史(大阪大学大学院工学研究科)
    E-mail: bamba@bio.eng.osaka-u.ac.jp
  • 杉山峰崇(大阪大学大学院工学研究科)
    E-mail: sugi2@bio.eng.osaka-u.ac.jp
  • 本田孝祐(大阪大学大学院工学研究科)
    E-mail: honda@bio.eng.osaka-u.ac.jp
  • 古賀雄一(大阪大学大学院工学研究科)
    E-mail: kogay@mls.eng.osaka-u.ac.jp
  • 平沢敬(大阪大学大学院情報科学研究科)
    E-mail: hirasawa@ist.osaka-u.ac.jp
  • 木谷茂(大阪大学生物工学国際交流センター)
    E-mail: kitani@icb.osaka-u.ac.jp
  • 原田和生(大阪大学薬学研究科)
    E-mail: harada6@phs.osaka-u.ac.jp

注)スパム対策のため@マークはすべて全角表示させております。


 

Published by 若手会 on 02 4月 2009

H22年度 若手会(夏のセミナー)報告

H22年度 生物工学若手研究者の集い 夏のセミナー2010

2010年7月3日(土),4日(日)の二日にわたり,岡山県倉敷市児島にある倉敷シーサイドホテルにて,一般49名、学生58名の計107名の参加者を得て,若手会(夏のセミナー)が盛大に開催されました.


初日

受付:さて,始めますか.

 

みなさん続々と到着です.

 

 

荻野千秋若手会会長の挨拶を合図にいよいよ講演会スタート!

 

前田宜丈先生(協和発酵キリン() 研究本部 次世代創薬研究所 主任研究員)

 

みなさん真剣に聴いています・・・

 

中山睿一先生(川崎医療福祉大学 教授,岡山大学 名誉教授)

「癌ワクチンの進歩―NY-ESO-1タンパク癌ワクチンの免疫学的および臨床的評価―」

質問も

 

一二三恵美先生(大分大学 全学研究推進機構 教授)

Antigenaseが人生を変えた?」

 

辻井薫先生(元花王(株)基礎化学研究所長,元北海道大学 教授)

「研究は楽しい哉!-私におけるオリジナリティの源泉」

最先端の研究紹介にとどまらず,

若手研究者への熱いメッセージを沢山いただきました!

 

ポスターセッション:

45件の発表がありました.それぞれのポスターの前で活発な議論が繰り広げられました!

 

 

BBQ

さて,お腹も減ってきました.

日本生物工学会会長 飯島信司先生の乾杯の御発声でBBQスタート!

まずはもりもり食べて,

沢山飲んで,がっつり交流(ここ重要)

ん,誰かプールに飛び込んだ!?

研究室紹介も大いに盛り上がりました.

この後,部屋に戻って夏のセミナー恒例の交流会!夜遅くまで語り合いました.

 

二日目

寝不足,二日酔いのひともちらほら.

まだ終わってませんよー.

 

西岡求先生(大阪府立工業高等専門学校 准教授)

 

都留寛治先生(九州大学歯学研究院 准教授)

田中丈士先生(産業総合研究所 主任研究員)

「カーボンナノチューブと生物工学~異分野融合の一例として,キャリアパスを交えて~」

 

多田章利先生(カバヤ食品 取締役総務部長)

 

井上浩明先生(東洋紡() 敦賀バイオ研究所長)

 

ポスター賞

みなさんおめでとうございました!

優秀賞(博士以上の部)田島誉久先生(広島大学)

 

優秀賞(博士以上の部)金広優一さん(岡山大学)

 

 

優秀賞(修士の部)藤原健剛さん(岡山大学)

 

優秀賞(修士の部)國方俊暢さん(岡山大学)

 

飯島賞(生物工学会特別賞)益田時光さん(九州大学)


 

最後に全員で記念写真をとりました.

 

快晴で素晴らしい景色でした.

 

皆様,御参加ありがとうございました.楽しんでいただけましたでしょうか.

来年ももちろん参加されますよね.

では,山梨で会いましょう!!

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►若手会Topへ

 

Published by 学会事務局 on 01 4月 2009

【年次大会】大会ホームページをオープンしました!

本日より、第61回日本生物工学会年次大会のホームページをオープンしました。

このホームページでは、「講演要旨の申込」「大会参加申込」のウェブ受付に加え、大会のトピックスやイベント紹介など盛りだくさんの情報を発信していきます。

多くの方の本大会へのご参加を心よりお待ち申し上げます。

社団法人日本生物工学会
第61回年次大会ホームページアドレスはこちら↓↓↓
https://www.sbj.or.jp/2009

Published by 学会事務局 on 26 3月 2009

【本部】日本生物工学会2009年大会のご案内

第61回日本生物工学会大会(2009年大会)のご案内を年次大会のページに掲載しました。

Published by 学会事務局 on 26 3月 2009

参加事前登録のお願い(講演をされる方へ)

2009年度大会で講演発表をされる方(口頭発表者)は、講演申込みの前に参加申込みをお願いします。

一般講演の申し込み


〈日本生物工学会大会2009〉画面にて、以下の手順に従ってお申し込み下さい。本会大会は、講演申し込み時点で講演要旨の登録が必要です。

  1. まず、〈参加申込〉画面で参加申し込みを行って下さい。折り返し「参加申込番号(ID: 例E0001)」「パスワード」が送付されます。
  2. 次に、〈一般講演申込〉画面で、「参加申込番号(ID)」と「パスワード」でログインし、下記の注意事項を参考に、講演要旨の登録をして下さい。
  3. 要旨の登録が完了すると、画面に「受付番号」が表示されます。受付番号は必ず記録、保存をお願いします。トラブル発生時の問い合わせに必要となります。

シンポジウムの要旨登録に関しましては、オーガナイザーには、実行委員会から連絡がありますので、それに従ってください。〈シンポジウム〉画面にて登録をお願いします。

 なお、講演申込み・要旨の登録システムに関して不明な点は「株式会社ダイナコム(sbj2009@dynacom.co.jp)」にお問い合わせ下さい。

 

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Published by 学会事務局 on 26 3月 2009

講演申込み・要旨登録について


【講演申込・要旨オンライン登録受付期間】

2009年5月11日(月)正午~5月29日(金)正午

※これ以降は新規申込、内容修正はできませんのでご注意下さい。 終了前はアクセスが集中し申し込みできない場合がありますので、早めの申し込みをお願いします。シンポジウム講演の要旨登録も同時に締切ります。
 

申し込み資格 

一般講演の発表者(登壇者)は、2009年会費既納の本会正会員または学生会員に限ります。講演申し込みには発表者の会員番号が必須となり、会員番号がない場合には登録できません。事前に必ず入会手続きをお願いします。会員番号は入会登録と会費の入金確認ができ次第お知らせしますが、1週間程度かかりますので早めの手続きをお願いします。なお、会員番号が不明の場合は、事務局()にお問い合わせ下さい。⇒入会申込みはこちらから


一般講演の発表形式および講演時間 

  • 口頭発表(1演題のみ)。使用可能機器はPCプロジェクターとする。発表者はパソコンをご持参下さい。
  • 図表は一般講演およびシンポジウムとも英語で作成し、緑と赤の区別の難しい人がおられることを配慮して、この色の組み合わせは極力避けてください。
  • 講演時間 1演題12分(質疑時間を含む)の予定
     

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Published by 学会事務局 on 26 3月 2009

シンポジウム課題およびオーガナイザー

 2009年度日本生物工学会大会では、公募で選ばれた以下の19のシンポジウムを、大会3日目(9月25日)に同時開催いたします。皆様のご参加をお待ちしております。

  1. 臨床現場での乳酸菌利用のアプローチ(乳酸菌・腸内細菌工学研究部会共催)
    • 浅田 雅宣(森下仁丹・バイオファーマ研) E-mail:
    • 荒  勝俊(花王・生物科学研) E-mail:
    • 早川 和仁(ヤクルト・中研) E-mail:
  2. バイオフィルム研究の最前線:制御を目指して
    (化学工学会バイオ部会環境生物分科会,環境バイオテクノロジー学会共催)
    • 堀  克敏(名工大院・工) E-mail:
    • 池田  宰(宇都宮大院・工) E-mail:
    • 常田  聡(早大・先進理工) E-mail:
  3. 海外微生物資源へのアクセスとその利用
    • 安藤 勝彦(NITE・バイオ本部) E-mail:
  4. 独立栄養的代謝の産業応用的基軸(JBA新資源生物変換研究会共催)
    • 石井 正治(東大院・農生科) E-mail:
    • 倉根隆一郎(中部大・応用生物) E-mail:
    • 浦尾 秀雄(バイオインダストリー協会) E-mail:
  5. 地球環境と地域環境保全のための光合成微生物
    • 淺田 泰男(日大・理工) E-mail:
    • 佐々木 健(広島国院大院・総合工)E-mail:
  6. 醸造原料植物および醸造微生物の特性とその進化(清酒酵母・麹研究会共催)
    • 下飯  仁(酒総研) E-mail:
    • 後藤 奈美(酒総研) E-mail:
  7. バイオマス糖化技術の新展開
    • 高橋 治雄(豊田中研) E-mail:
  8. 地方から目指せ! バイオリファイナリーによる資源循環型社会の構築
    • 木田 建次(熊大院・自科) E-mail:
    • 酒井 謙二(九大院・農) E-mail:
  9. 油糧植物ジャトロファの改良に向けて―日本における遺伝子改変のための基盤整備と方向性―
    • 柴垣奈佳子(阪大院・工) E-mail:
  10. 脂質工学の将来像(脂質工学研究部会共催)
    • 岩崎 雄吾(名大院・生命農) E-mail:
    • 小川  順(京大・微生物科学) E-mail:
  11. 酵素工学は世界をめざす(酵素工学研究会共催)
    • 園元 謙二(九大院・農) E-mail:
    • 中野 秀雄(名大院・生命農) E-mail:
    • 吉村  徹(名大院・生命農) E-mail:
    • 廣瀬 芳彦(天野エンザイム・岐阜研) E-mail:
    • 浅野 泰久(富山県大・工) E-mail:
  12. 蚕バイオテクノロジー―タンパク質生産工場として―
    ((独)農業・食品産業技術総合研究機構生物系特定産業技術研究支援センター共催)
    • 朴  龍洙(静岡大創科技院) E-mail:
    • 前仲 勝実(九大・生医研) E-mail:
  13. 生物と機械の融合―バイオロボティクス―(セル&ティッシュエンジニアリング研究部会共催)
    • 井藤  彰(九大院・工) E-mail:
    • 加藤 竜司(名大院・工) E-mail: <
  14. 非侵襲シングルセル解析―ライフサーベイヤーのめざす生物科学―
    (コンビナトリアル・バイオ工学研究部会,ナノバイオテクノロジー研究部会共催)
    • 民谷 栄一(阪大院・工) E-mail:
    • 植田 充美(京大院・農) E-mail:
  15. 生物工学の新時代を拓く次世代シークエンス―原理,応用,情報解析まで―
    • 原島  俊(阪大院・工) E-mail:
    • 黒川  顕(東工大院・生命理工) E-mail:
    • 金子 嘉信(阪大院・工) E-mail:
  16. ポストゲノムネットワーク時代の生物工学研究の最前線
    • 田丸  浩(三重大院・生物資源) E-mail:
    • 植田 充美(京大院・農) E-mail:
  17. ポストトランスクリプトミクス研究の最前線
    • 福崎英一郎(阪大院・工) E-mail:
    • 馬場 健史(阪大院・工) E-mail:
    • 榊原 陽一(宮崎大・農) E-mail:
  18. 構造活性相関研究の最新の動向
    • 川瀬 雅也(長浜バイオ大・バイオサイエンス) E-mail:
  19. システムバイオテクノロジーが拓く生命工学
    • 岡本 正宏(九大院・農) E-mail:
    • 近藤 昭彦(神戸大院・自科) E-mail:

 

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Published by 学会事務局 on 26 3月 2009

分類コードの変更について

本年度は、要旨入力の際にご登録いただく分類コードを大幅に見直しました。

要旨登録の際、技術分野の選択項目においては、第1、第2希望ともに選択して下さい。どうしても第2希望で該当するものがない場合には、第1希望と同じものを選択して下さい。

技術分野 対象
 
分野 第1希望、第2希望の選択項目
遺伝学、分子生物学
および遺伝子工学
1 分類、系統、遺伝学
2 遺伝子工学


原核微生物
真核微生物
酵母
糸状菌
アーキア

—————————-
特殊環境微生物
光合成微生物
藻類
植物細胞
動物細胞

—————————-

植物
動物
有機酸
乳酸
脂質
—————————-
糖、糖鎖
核酸、ゲノム
プラスミド、ファージ
RNA、RNA i
生理活性物質
—————————-

抗生物質
アミノ酸
ペプチド
生体高分子
タンパク質
—————————-

抗体
酵素: 糖質関連
酵素: ペプチド・アミノ酸関連
酵素: 脂質関連
酵素: その他

システムバイオロジー
ナノバイオテクノロジー
マイクロアレイ
ゲノミクス
プロテオミクス
————————
メタボロミクス
ケミカルバイオロジー
バイオイメージングPCR
分子育種
————————

情報
情報伝達
培養制御
固定化
分離、精製
————————
組織培養
組織、器官
医薬、医薬品
食品
免疫
———————–
ロボット
生態工学
CO2
H2
エタノール
———————–

難分解物質
生分解物質
廃棄物

土壌
 

 

酵素学、タンパク質工学
および酵素工学
3 酵素学、酵素工学
4 タンパク質
5 抗体工学
代謝生理学・発酵生産 6 発酵生理学、発酵工学
7 代謝工学
8 オミクス解析
醸造・食品工学 9 醸造学、醸造工学
10 食品科学、食品工学
環境バイオテクノロジー 11 環境浄化、修復、保全技術
12 環境工学、廃水処理技術
13 バイオマス、資源、エネルギー工学
生物化学工学 14 生物化学工学
15 培養工学
16 バイオプロセス
植物バイオテクノロジー 17 植物細胞工学、組織培養、育種工学
動物バイオテクノロジー 18 生体医用工学、人工臓器
19 セル&ティッシュエンジニアリング
バイオ情報 20 生体情報工学、バイオインフォマティックス
21 システムバイオロジー
センサー計測技術 22 センサー、計測工学
23 バイオセンシング、分析化学
生体関連化学 24 有機化学、高分子化学
25 生合成、天然物化学
生体分子工学 26 核酸工学
27 ペプチド工学
28 脂質工学
29 糖鎖工学

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Published by 学会事務局 on 26 3月 2009

生物工学会誌 – 87巻2号

 

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Published by 学会事務局 on 25 3月 2009

【本部】第14回生物工学懇話会のご案内

第14回生物工学懇話会のプログラムに一部変更がありました。⇒詳しくはこちら

日時2009年(平成21年)5月29日(金)14時30分~17時25分
場所千里ライフサイエンスセンタービル903~905号室
豊中市新千里東町1-4-2 TEL:06-6873-2010
参加費無料
プログラム

(司会 常盤 豊)

  • 14:35~14:40 
    開会の挨拶  塩谷 捨明
  • 14:45~15:30 
    講演1 「石油代替資源としての藻類の高度利用」
         筑波大学大学院生命環境科学研究科生命共存科学専攻…渡邉  信
  • 15:35~16:20 
    講演2 「非食用バイオマスからのバイオ燃料製造技術とバイオリファイナリー」
         (独)産業技術総合研究所中国センター バイオマス研究センター…坂西 欣也
  • 16:30~17:15 
    講演3 「自動車産業におけるバイオリファイナリーの展開」
         (株)豊田中央研究所 バイオ研究室…高橋 治雄
  • 17:20~17:25 
    閉会の挨拶  手柴 貞夫

講演1 「石油代替資源としての藻類の高度利用」 14:45~15:30 


筑波大学大学院生命環境科学研究科生命共存科学専攻 渡邉  信

藻類は脂質にとんでいることから、藻類バイオマスエネルギーによるオイル生産量は47-140トン/haとみつもられており、陸上植物のそれより20~700倍の収率をもつ。緑藻ボトリオコッカス(Botryococcus)は、単細胞性であるが群体を形成し、湖沼に浮遊する藻類であるが、炭化水素を大量に産生し、細胞外に分泌する。これまで、ボトリオコッカスをエネルギー資源として開発するための基礎研究は多くなされてきたが、まだ実用化まではいたっていない。

最近日本で分離培養された培養株はアルカリ、弱光下でよい増殖とオイル生産をしめし、産生される炭化水素の純度もたかく、90%を超える株もある。LCA(ライフサイクルアセスメント)による評価からオイル生産量は年間約120トン/haと見積もられた。ただし、コストは155円/ lと原油のそれよりまだ割高である。しかし、今後の技術開発でオイル量を一桁増加させ、コストを80円~20円/lに減少させることは可能性はあると判断される。   

 (座長:手柴 貞夫)

講演2 「非食用バイオマスからのバイオ燃料製造技術とバイオリファイナリー」15:35~16:20 


(独)産業技術総合研究所 中国センター バイオマス研究センター 坂西 欣也

産業技術総合研究所・バイオマス研究センターでは、従来の硫酸を用いた酸加水分解法ではなく、低環境負荷の非硫酸法(水熱・メカノケミカル微粉砕法の組合せ)による低エネルギー糖化前処理技術の開発を行い、非食用のリグノセルロース系バイオマスからの酵素糖化・エタノール発酵の一貫プロセスを構築して、高効率なエタノール燃料の生産技術を開発している。

この非硫酸法・バイオエタノール製造プロセスは、木、草、わら、海草などの植物体全般を含む“雑植性バイオマス”をバイオマスエタノール製造原料として利用することによって、季節変動の影響を受けずに原料を調達し、また穀物原料や食料と競合しないバイオエタノールの製造が可能となる。

また、バイオリファイナリーへの展開を目指す上では、種々のバイオマス資源の導入・普及には、経済的に成り立つトータルシステムの構築が重要である。従って、種々のバイオマス資源をデータベース化し、バイオマス転換プロセスのシミュレーション技術によって最適化と経済性・環境適合性評価を行うことが重要である。さらに、炭酸ガス削減と持続可能なバイオマス利活用に向けたバイオマスアジア戦略についても概説する。                   

(座長:常盤 豊)

講演3 「自動車産業におけるバイオリファイナリーの展開」 16:30~17:15 

(株)豊田中央研究所 バイオ研究室 高橋 治雄

エネルギセキュリティや地球温暖化問題に対する有望な手段として、特に食糧と競合しない廃棄系バイオマス資源を用いてエネルギーや化成品等を生産するバイオリファイナリーの構築は自動車産業にとっても魅力的で重要な課題である。バイオリファイナリーにおいてバイオマスを如何に効率的に糖化するかは開発のポイントである。

豊田中研では無細胞タンパク質合成系を用いたセルラーゼの進化技術を開発しており、天然より優れた機能を有するセルラーゼのデザインに成功している。前処理技術に関しては、、最近低温でセルロースを溶解できるイオン液体を利用した先端的技術も注目されており、イオン液体でバイオマスを処理後にセルラーゼによる糖化試験を行っている。

また統合バイオプロセス(CBP)に向けた取り組みとして酵母でのセルラーゼの効率的な生産とその集積化の研究も含めて全体を紹介したい。酵母を用いた乳酸発酵においては代謝工学を利用した高光学純度のD、およびL乳酸の生産技術および工業化に向けた技術課題(低pH発酵、副生成物の低減等)に対するアプローチの一部を紹介をしたい。

(座長:稲垣 賢二)

 

Published by 学会事務局 on 25 3月 2009

【本部】平成21年度総会・評議員会のお知らせ

総会・評議員会およびその後の諸行事を下記のとおり開催いたします。会員各位多数ご出席下さい
ますようご案内します。⇒このページの印刷用PDFはこちら

平成21年度総会・評議員会

日時 平成21年5月29日(金)13時~14時20分
場所 千里ライフサイエンスセンタービル903~905号室
豊中市新千里東町1-4-2 TEL:06-6873-2010
次第  
  1. 会長挨拶
  2. 会務報告
  3. 監査報告
  4. 審議議案
    (1)平成20年度事業および決算に関する件
    (2)平成21年度事業計画および予算に関する件
    (3)役員選任に関する件
    (4)その他

 第14回生物工学懇話会

日時 平成21年5月29日(金)14時30分~17時25分
場所 千里ライフサイエンスセンタービル903~905号室
豊中市新千里東町1-4-2 TEL:06-6873-2010
参加費 無料
内容
  • 講演1 「石油代替資源としての藻類の高度利用」
    …筑波大学大学院生命環境科学研究科生命共存科学専攻…渡邉  信
  • 講演2 「非食用バイオマスからのバイオ燃料製造技術とバイオリファイナリー」
    …(独)産業技術総合研究所 中国センター バイオマス研究センター…坂西 欣也
  • 講演3 「自動車産業におけるバイオリファイナリーの展開」
    …(株)豊田中央研究所 バイオ研究室…高橋 治雄

プログラム詳細はこちら

懇親会

日時 平成21年5月29日(金)17時30分~19時
場所 千里ライフサイエンスセンタービル902号室
会費 5,000円
申込方法 懇親会参加者は原則として予め参加申込して下さい。参加申込方法は、
  1. 氏名
  2. 住所ならびに所属,連絡先TEL/FAX/E-mail
  3. 会員種別
を明記して、下記の申込先までFAXまたはE-mailをお送り下さい。
締切日 平成21年5月8日(金)
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Published by 学会事務局 on 25 3月 2009

【随縁随意】不確実にこそ新たな可能性あり – 森永 康

生物工学会誌 第87巻 第3号
森永 康

昨年来の金融危機は、各方面に計り知れない影響をおよぼしてきた。100年に一度の事態とも言われ、米国中心の資本主義経済の根底が問われている。経済不安や雇用不安が高まり、これからの社会がどのように変化して行くのか、不確実な中で誰もが強い不安を感じている。こうした社会の不確実性は実に困ったものだが、こと研究に関しては不確実なことは日常茶飯事である。

研究というのは、要は、やればできることをやるのではなくて、できるかどうか分からないことに取り組むわけで、本質的に不確実性をもっている。不確実性の中から可能性を見いだし、新しい原理原則を導き出すのが、研究の要諦ではないかと考えられる。

ラインホルト・メスナーという登山家がいる。たった一人で、酸素ボンベの助けを借りずに、人類初のエベレスト無酸素単独登頂を達成した。彼は「不確実なことにこそ挑戦する価値がある。最初から成功が約束されていたら人生の全てをかけることなどできない」と言っている。命を懸けて前人未到のことを成し遂げるというほど大げさでなくとも、メスナーの言っていることは研究にも当てはまるように思う。

長年企業の研究開発に関わり、2年前から大学での研究に携わって感じるのは、この不確実性に対する許容度の違いである。企業の研究開発では、経営的観点から研究開発投資の採算性が常に問われる。したがって予算を認めてもらうために、確実性の高い目標を設定し、達成時にもたらされるであろうメリットを明らかにする必要がある。多くの企業で目標管理制度が導入されており、成果目標の達成が個人目標となっている。つまり、不確実な目標では予算も獲得できないし、個人の査定にも響くことになるので、どうしても不確実性に対する許容度が小さくなりがちである。

これに対して、大学の研究では、たとえ目標達成の見通しが不確実であっても、目標と異なった結果になろうとも、結果が出て一流誌に論文が掲載できれば、まずは成功。その結果が社会に役立つ成果につながれば大成功。結果良ければすべて良しで、不確実性に対する許容度が大きい。
こうした不確実性に対する許容度は、当然のことながら研究のステージによっても異なる。基礎段階は投入資源が小さい限りは許容度が大きく、開発段階は必然的に投入資源規模が大きくなるので不確実性に対する許容度が小さくなる。

科学技術の開発にはシーズ発掘からはじまって実用化までに不確実性の度合の異なるいくつかのステージがあり、これらのステージのどこかで壁を乗り越えられないと実用化には到達しない。しかし、何といっても重要なのは、もっとも不確実性の高いシーズ発掘段階であろう。シーズが発掘されないと何事も始まらない。産学連携も研究の不確実性への対処手段だと考えると分かりやすい。不確実性の高い基礎段階は大学が担い、確実性の高い開発段階を企業が担うのは合理的である。

ここで気になるのは、最近大学の研究資金の中で競争的資金の割合が著しく増大している点である。競争的資金では多くの場合、企業研究と同様に成果目標を明確化し確実に達成することが求められ、不確実性に対する許容度が小さくなりがちである。不確実性に耐えてシーズ発掘すべき大学が、研究費稼ぎのために不確実なことを敬遠してしまうと、長い目で見ればシーズが途絶えてしまうことになり、大きな問題となる。

特に若い研究者が安全志向になり、やれば必ず結果が出るような研究ばかり志向するようになると、新しい発見につながるような研究ができなくなってしまう。科学技術立国を標榜する我が国としては、不確実であっても可能性を信じてチャレンジする若手研究者を数多く育成して、優れた技術シーズを数多く創造することこそが大切である。そのために、企業における基礎研究や公的な競争的資金にもとづく研究のマネージメントは、不確実性に対してもっとおおらかになっても良いのではないだろうか。

「不確実にこそ新たな可能性あり」。前人未到の世界はここから切り拓かれるのだと思う。


著者紹介 日本大学生物資源科学部(教授)

 

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