【開催報告】第76回日本生物工学会大会「博士人材のためのキャリアパスシンポジウム」
2024年9月9日(月)に、若手会の主催で『博士人材のためのキャリアパスシンポジウム ~博士をとった後に待つ未来~』が開催されました。このシンポジウムでは、アカデミックやインダストリーを問わず、各分野で活躍されている6名の講師が、博士号を取得する意味についてそれぞれの経験をもとに独自の視点から語ってくださいました。
最初の講師は、森永乳業の新井小百合先生でした。博士課程で積んだ多くの経験が、現在の仕事にどのように活かされているかを具体的にお話しくださり、博士号取得後に企業で活躍したいと考えている学生にとって、特に参考になったのではないでしょうか。
次に登壇されたのは、若手会の役員でもある島津製作所の谷口百優先生です。「研究好きじゃない」という驚きのタイトルでしたが、博士課程の研究に関するご説明では熱が籠っており、博士課程での専門分野への情熱の重要性を改めて実感しました。
3人目は、ペプチグロースの南畑孝介先生です。大学教員としても活躍されたご経験を踏まえ、博士課程で成長するために必要なことについて、時に厳しい言葉も交えながらお話しいただきました。
4人目は、大阪大学の青木航先生でした。大学教員のキャリアについて、普段学生が聞く機会は少ないかもしれませんが、青木先生の話を通じて身近に感じられた方も多かったのではないでしょうか?今の研究室生活を楽しむためのネタとしてもぜひ活用してください。
5人目は、大阪大学の清家泰介先生です。大学以外にもアカデミックな研究機関が多く存在することを、清家先生がわかりやすく説明してくださいました。自分に合う研究機関を見つけるきっかけになったかもしれません。
最後に登壇されたのは、Craif株式会社の里村淳先生でした。留学時に研究分野を変え、さらに現在は新薬の承認を目指す仕事に従事されているお話は、博士号の有無に関係なく、意欲次第で無限の可能性が広がることを実感させてくれました。
最後に、全ての講師の方々によるパネルディスカッションが行われました。博士課程に進むべき人の特徴や適性について、各講師の個性が反映された意見が交わされ、今後のキャリアに悩む学生にとって非常に有意義な情報を得る機会となったのではないかと思います。若手会では今後も、博士号取得後のキャリアの幅を広げるための情報を発信していく予定です。応援よろしくお願いします!