【開催報告】生物工学若手研究者の集い 第一回オンラインセミナー ~WEBでの研究発表の重要性を考える~
2020年7月18日(土)に、生物工学若手研究者の集い(若手会)の有志メンバーが中心となって、初のオンラインセミナーを開催いたしました。今年は新型コロナウイルスの感染拡大のため、石川県で開催予定だった若手会夏のセミナーが延期となり、若手会のメンバーの間でも「学会が軒並み中止や延期になっている状態なので、若手会が主体となって、学生の研究発表や、若手研究者間の交流の場を設けるべきでは?」という声が上がり、オンラインでのセミナーの開催の可能性を検討してきました。
オンラインセミナーの開催日が決定したのが6月末、本番の3週間前という事で、かなりバタバタな準備期間となりましたが、会場の確保などが必要ないオンライン開催だからこそ、今回のセミナーが実現できたのだと思います。
今回は初めての試みという事もあり、参加者を30名程度に限定して、ZOOMを使用したオンラインセミナーを開催することにしました。発表者はセミナーの実行委員から6名、各自発表15分+質疑応答5分という形式で行いました。当日までに、34名の登録があり、内訳は学生8名、アカデミア19名、企業から7名、となりました。発表者と発表タイトルは、以下の通りです。
- 岡 大椰(名大):種々の転写因子解析手法と配列環境情報による転写因子結合メカニズムへの多面的アプローチ
- 杉山 亜矢斗(名大):中皮再生シートの開発のための細胞選択的接着研究
- 蟹江 慧(名大):細胞培養計測・実験自動化の取り組みに関して
- 曽宮 正晴(阪大):ナノ粒子を認識する細胞膜受容体の探索
- 三浦 夏子(阪府大):微生物用低酸素培養系スケールダウンの取り組み
- 堀之内 貴明(理研):コロナによって変わった研究生活のあり方
今回は準備期間の短さもあり、発表者は全てセミナー実行委員からの選出となりましたが、いずれもレベルの高い研究発表で、質疑応答は常に活発でした。今回のセミナーでは、オンライン会議ツールのZOOMと、チャットツールのSlackを併用し、発表中にSlackで参加者からの質問を受け付ける形式としましたが、参加者からは鋭い質問が続々と集まり、非常に活発な議論が交わされました。質疑応答の時間内で全ての質問に回答できなくても、発表後にSlack上で個別に議論が出来たため、非常に便利でした。
セミナー後のアンケートでは、参加者から概ね良好な反応を得ることができました。特に、「普段の学会は仕事や家庭の都合で参加できないが、オンラインだからこそ参加できた」という意見も頂き、オンラインでのセミナー開催の意義や可能性を感じました。
次回、第二回のオンラインセミナーは、8/22に開催される予定です。第二回では、参加者を大幅に増やし、毎年の夏のセミナーに負けないくらい賑やかな会にしようと、鋭意企画中です。急な日程にも関わらずご参集いただきました、参加者の方々に感謝申し上げます。
生物工学若手研究者の集い 第一回オンラインセミナー 実行委員:
青木 航(京大・助教)
油屋 駿介(九大・学振特別研究員)
岡 大椰(名大・D2)
岡橋 伸幸(阪大・准教授)
蟹江 慧(名大・助教)
兒島 孝明(名大・講師)
杉山 亜矢斗(名大・M2)
曽宮 正晴(阪大・助教)
中島 一紀(北大・准教授:若手会会長)
馬場 保徳(石川県立大・講師)
堀之内 貴明(理研・研究員:実行委員長)
三浦 夏子(阪府大・助教)