【年次大会】日本生物工学会第63回大会トピックス
第63回日本生物工学会大会は、2011年9月26日(月)から28日(水)の3日間、東京農工大学小金井キャンパスにおいて開催されます。東日本大震災とその後の原子力発電所事故に伴う電力不足などから、一時開催が危ぶまれ、皆様にご心配をおかけしましたが、予定通り開催できることになりました。
今大会の発表はシンポジウム、ワークショップおよび一般講演であり、すべて口頭発表で行います。本年度は、従来のシンポジウムをシンポジウムとワークショップに分け、シンポジウムは本部および大会が企画する3テーマのみとしました。ワークショップは、本部、大会企画の6テーマの他、公募企画の10テーマの計16テーマとなっています。本部企画のシンポジウムは、『酒類の食味成分研究の新展開』と『大規模ゲノム情報の生物工学へのインパクト』の2つであり、多くの会員の関心があるテーマとなっています。
また、地球環境問題は生物工学会員に限らず人類の共有する問題であることから、大会企画として『美しい地球持続のための脱炭素社会の構築』というテーマでシンポジウムを行います。本シンポジウムでは、持続的発展が可能な社会の実現を目指す日本のリーダーの1人である小宮山宏先生(三菱総合研究所理事長)に基調講演をしていただきます。また、招待講演者として、世界で初めて青色ダイオードを実現し省エネルギーの象徴であるLED研究の世界的な第一人者である中村修二先生(カリフォルニア大学サンタバーバラ校教授)にご講演いただきます。皆様の積極的な討論を期待しています。
大会2日目には、東京農工大学特別栄誉教授の遠藤 章先生が米国科学アカデミーの外国人会員に選出されましたことを記念して、特別招待講演をしていただきます。遠藤特別栄誉教授は、血中コレステロール値を下げる物質の探索を、確かな科学的見通しの下にスタートさせ、画期的な物質「スタチン」を発見されました。2006年4月に日本国際賞、同年11月にマスリー賞、2008年9月にラスカー臨床医学研究賞および2009年6月に国際動脈硬化学会賞を受賞されています。
一般演題は654件であり、シンポジウム、ワークショプ、特別招待講演、受賞講演、KSBBからの招待講演を合わせると計778演題となり、過去最大規模の大会になる予定です。また、一般講演の中からプログラム編集委員会が選定した26演題をトピックスとして紹介しております。これらに関しては、大会に先立ち東京で行われます記者会見にて、本大会を代表する研究成果・シーズとして公開します。
懇親会は初日に電車で10分ほどの距離にある吉祥寺の第一ホテルで行います。吉祥寺は6年連続で関東の住んでみたい街のトップにランキングされており、東京でも有数のおしゃれな街です。大会2日目には若手者の集いを東京農工大学生協第2食堂で行います。会員同士の交流を深める機会としてください。
小金井キャンパスは新宿から中央線快速電車で約25分と交通の便も良いですが、何より東京都内の大学としては緑の豊かな美しいキャンパスです。それでは、9月末に皆様とお会いできることを楽しみにしております。
第63回日本生物工学回大会実行委員会