徳岡 昌文
2023年度生物工学奨励賞(江田賞)受賞者
(東京農業大学)

2024年4月17日(水)~19日(金)の日程で、韓国のThe Korean Society for Biotechnology and Bioengineering(KSBB)の春季大会(2024 KSBB Spring Meeting and International Symposium)が昌原のChangwon Exhibition Convention Center(CECO)で開催された。日本生物工学会(SBJ)はKSBBと学術交流協定を交わしており、それぞれの年次大会に講演者を派遣することで学術交流を推進している。

招待講演(左:堀克敏先生、右:筆者)

(左)堀克敏先生、(右)筆者

コロナ禍を経て2023年の秋季大会より対面での国際交流が再開されることになり、SBJからは学会賞受賞者である堀克敏先生(生物工学功績賞・名古屋大学)、筆者(生物工学奨励賞(江田賞)・東京農業大学)の2名が招待され、講演を行った。

18日からのInternational Symposiumの開会式では、SBJを代表して秦 洋二会長からのビデオメッセージが放映された。同日、SBJからの招待講演者2名の口頭発表が行われた。各々の内容に合わせて、堀先生は「Advanced Microbial and Bioprocess Engineering: Future Technologies and Innovation」のセッションにおいて「A Novel Bacterionanofiber Adhesin and the Development of Innovative Bioprocesses」というタイトルで、筆者は「Integrating Biotechnology and Food Science: A Multidisciplinary Approach」のセッションにおいて「Studies on Unidentified Oligosaccharides in Sake」というタイトルで各25分の講演を行った。各講演に対する質疑も白熱し、研究内容に対する強い興味がうかがわれた。その他の口頭発表ではKSBBの若手研究者の発表が行われ、ポスターセッションでは主に学生による発表が行われた。どの発表も質が高く、会場は熱気に包まれていた。筆者がいくつかのポスター発表について質問をしたところ、きちんと英語で回答できる学生が多く、英語教育の質の高さが感じられた。

会期中は各セッションのメンバーが円卓で食事をする形式でランチタイムが設けられ、初日の夜には隣接したホテルでレセプションが行われ、堀先生が挨拶をされた。2日目朝にはKSBBとSBJとのBreakfast Meetingが行われ、双方の身近な話題も含め、今後の研究者交流を深めていくことが確認された。会期を通じて、研究者間の交流機会が積極的に設けられ、筆者も幅広い分野で韓国の研究者と交流を深めることができた。

昌原は韓国第2の都市である釜山から車で1時間ほどの場所にあり、非常に緑の多い町であった。釜山の金海国際空港と成田空港はわずか1時間半の距離であり時差もなく、また、現地ではKSBBの皆様からの手厚いサポートもあり、ストレスなく学会に参加できた。

大変お世話になりましたKSBB会長のKyungmoon Park教授、Hyun Ho Lee教授(総務担当)及びKSBB事務局の皆様、またSBJの先生方と事務局スタッフの皆様に厚く御礼を申し上げます。

会場となった昌原コンベンションセンター(CECO)

会場となった昌原コンベンションセンター (CECO)
 

大会2日目のSBJとKSBBとのBreakfast meetingにて

2日目朝に行われたSBJとKSBBとのBreakfast Meeting

左から,Prof. Yoosoo Yang (Korea Institute of Science and Technology),筆者,
堀 克敏先生,KSBB会長のProf. Kyungmoon Park (Hongik University),
Prof. Hyun Ho Lee (Myongji University),Prof. Jong Youn Baik (Inha University).

 

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