【国際交流】2022年 KSBB春季大会に参加して
諸星 知広
2021年度生物工学奨励賞(斎藤賞)受賞者
宇都宮大学工学部
2022年4月13日(水)~15日(金)に韓国生物工学会(Korean Society of Biotechnology and Bioengineering; KSBB)の2022 年春季大会(2022 KSBB Spring Meeting and International Symposium: Advanced Biotechnology for Human Society)が開催された。本大会は、韓国大田広域市の大田コンベンションセンターで開催されたが、日本からの講演者は現地入りせず、Zoomを用いたオンライン形式にて発表を行った。日本生物工学会からは、青柳秀紀先生(副会長・筑波大学)と筆者(斎藤賞・宇都宮大学)が招待され、SBJ-KSBB ジョイントシンポジウムにて講演を行った。
KSBB春季大会は、例年通り3日間の開催期間であり、初日は教育ワークショップと評議委員会が開催され、2、3日目はプレナリーレクチャー、シンポジウム、ポスターセッションが行われた。プレナリーレクチャーは、米国と韓国から招待された6名により行われ、その間に 7 つの会場にて並列でシンポジウムが開催された。ポスターセッションは2日間にわたって行われた。2日目の午後には17 件の3分間ショートトークが開催され、10分野で合計350件ほどポスター発表が行われた。日本生物工学会からの講演は、「SBJ-KSBB Joint Symposium on Microbial Cell Technology and Engineering」と題したシンポジウムにおいて、2日目の16 時25分から18 時10分の間の4件の発表のうち2件として講演がなされた。最初の講演者は青柳先生で、「Characteristics of the Conventional Microbial Cell Culture Method: Problems and Solutions」のタイトルで、微生物の培養に関するご自身の研究成果についてご講演された。筆者の講演は3番目で、「Quorum Sensing and Quorum Quenching in Environmentally Isolated Bacteria」のタイトルで、細菌のQuorum Sensing 阻害技術に関する研究成果を発表した。韓国からの講演者は現地で対面にて発表が行われたが、日本からのZoomによる発表もスクリーンに投影されており、質疑応答も含めてスムーズに進行することができた。残念ながら、本年度もKSBBとの交流行事や意見交換の場はなかったが、コロナ禍が明けた際は対面での交流が再開されることを期待したい。
最後に、シンポジウムオーガナイザーのSeung Pil Pack 先生(Korea University)ならびにYoungeun Kwon 先生(Dongguk University)、KSBB 事務局の皆様に厚く御礼申し上げます。また、今回の講演の機会を頂きました SBJ国際展開委員長の藤山和仁先生、KSBB 側との調整を担っていただいた日本生物工学会事務局の皆様に心より御礼申し上げます。