従来の微生物培養法では自然界の微生物の1%程度しか培養ができていません。残された99%の未培養微生物(Microbial dark matter)資源は、国内外で学術、産業面の利活用が期待され、網羅的なゲノム解析などが活発に行われています。しかしながら、塩基配列だけでは分からない微生物の機能解明や利用を考えた場合、生物工学的視点から、ダークマター微生物の解析、探索、分離・単離、培養、評価、保存、利用に関連する新規技術開発や、ビッグデータとの連携が必須です。未培養微生物(微生物ダークマター)資源工学研究部会は、ダークマター微生物に関連する研究、基盤技術開発、利用の活性化を目指しています。

今回、本研究部会の活動を中心とする申請が2023年度(公財)発酵研究所 学会・研究部会助成に採択されたことから、微生物の分離・培養・分類・保存などに関する研究で、生物工学分野におけるダークマター微生物の課題解決に資する新たな方法論や基盤技術の確立を目指し、本研究部会の活動推進に貢献する研究提案を生物工学会会員の皆様から募ります。ついては、下記の要領で研究課題を募集しますので、積極的な応募をお願いいたします。

未培養微生物(微生物ダークマター)資源工学研究部会
[(公財)発酵研究所 学会・研究部会助成]研究助成 募集要項

  1. 助成対象者
    申請者は日本生物工学会の正会員とします。
     
  2. 助成対象の研究課題
    微生物の分離・培養・分類・保存などに関する研究で、生物工学分野におけるダークマター微生物の課題(高効率選抜・分離・覚醒・培養法など)を解決する新たな方法論や基盤技術(自動化などの技術も含む)の確立を目指した研究を推進し、本研究部会の活動推進に貢献する提案。異分野・融合領域、産官学連携のシーズとなる研究も含みます。次世代を担う若手研究者からの提案を歓迎いたします。なお、同一もしくは類似申請課題で重複して助成を受けていない事も要件とします。
     
  3. 応募金額、助成金額、助成件数
    70万円〜100万円の範囲で応募できます。審査の結果、助成金額は応募金額より減額される場合もあります。また、3件程度の採択を予定しておりますが、審査結果により採択件数が変更となる場合もあります。
     
  4. 助成期間
    採択決定後から2025年3月21日(金)までとします。
     
  5. 助成金受給者の義務
    適宜、研究の進捗状況について報告・討論を行います。本学会の年次大会やシンポジウムで研究成果の発表を義務付けます(JBBや生物工学会誌など学術誌への公表も積極的に行ってください)。なお、研究成果を公表する際は、謝辞に本助成を受けた旨を指定した形で明記いただきます。また、2025年4月7日(月)までに所定の用紙で研究成果報告書、収支報告書をご提出いただきます。
     
  6. 応募および選考について

    【応募方法]
    所定の申請書に記載のうえ、電子媒体(PDF形式)で提出のこと。

    申請書提出期限: 2023年11月17日(金)

    提出先:
    未培養微生物(微生物ダークマター)資源工学研究部会代表
    筑波大学 生命環境系
    青柳 秀紀
    E-mail:

    【選考方法]
    選考委員会における申請書の書類審査の議を経て、理事会で決定します。その後、助成金の支給手続きを行います。なお、審査の内容に関するお問い合わせには一切応じることは出来ません。
     
  7. 問い合わせ先
    筑波大学 生命環境系 青柳秀紀
    E-mail:
     


⇒未培養微生物(微生物ダークマター)資源工学研究部会Topへ