近年、SDGs(持続可能な開発目標)という言葉をあらゆる場所で見かけるようになり、その実現に向けた取り組みに大変注目が集まっています。本シンポジウムでは、食のサステナビリティの実現に向けて、代替タンパク質の安定供給・品質向上に関する研究や、宇宙での植物生産基盤の構築に取り組まれている方々をお招きし、現状の課題、活動内容、今後の展望などについて、一部試食を交えながらご講演頂きます。
質疑応答の時間もございますので、この機会に食のサステナビリティについての知見を深めていただければ幸いです。皆様奮ってご参加ください。

  • 日時: 2023年7月21日(金)14:00 ~ 17:40
        
  • 会場: Web開催(URLは参加登録後に直接ご連絡致します。)
     
  • プログラム:

14:00~14:05  
開会の辞……関西支部若手企画委員会 世話人代表
      柴田 裕介(菊正宗酒造株式会社)

14:05~14:45
「麹菌による代替肉の開発~ゼロをイチにする新しい発酵のかたち」
 ……萩原 大祐(大筑波大学 生命環境系)

環境負荷を抑えて生産が可能な代替肉の開発が世界的に進んできた。一方で、多様な選択肢の必要性から、新たな食(次世代食)の創出が強く求められている。欧米では、菌類を培養して得られる菌体バイオマス(マイコプロテイン)食品が出現し注目を集めており、私たちのグループでも、我が国の伝統的な発酵微生物である麹菌を対象として、その実現に向けた研究に取り組んでいる。伝統的な発酵とは違う「バイオマス発酵」という概念により、人も地球もヘルシーにするような次世代食の創出を目指す。
 

14:45~15:25
「循環型食品としての食用コオロギについて」 (試食サンプルあり)
 ……渡邉 崇人(徳島大学バイオイノベーション研究所 )

15:25~15:35 休憩

15:35~16:15
「小麦由来の植物性代替肉素材」 (試食サンプルあり:申込先着50名限定)
 ……廣瀨 太洋(グリコ栄養食品株式会社 素材技術開発センター テクスチャライジンググループ )

近年、植物性代替肉は日本でも注目が集まってきているが、欧米と比較すると市場の拡大は顕著ではない。その要因として、日本人の嗜好に合わせた植物性代替肉素材そのものの「おいしさ」、また多様な料理への活用するための調理方法やメニュー数など「バリエーションの充実」に課題があると考える。
本発表では、上記の課題を踏まえ、1)植物性代替肉の市場動向、2)弊社の小麦由来である植物性代替肉素材の特長、3)その特長を活かした「おいしさの見える化」を目的とする科学的なアプローチ、4)バリエーションの充実を目指した植物性代替肉のメニュー開発(水産資源代替、畜肉資源代替含む)の4点に関して、提案事例を交えて紹介する。


16:15~16:55
「HOBOTAMAの開発背景と食の未来への挑戦」 (試食サンプルあり)
 ……磯部 和宏(キユーピー株式会社 研究開発本部 機能素材研究部)

キユーピーグループは、タマゴのリーディングカンパニーとしてタマゴの魅力をもっとお届けしたいという想いのもと、HOBOTAMAシリーズ(スクランブルエッグ風、加熱用液卵風)を開発いたしました。価値観の多様化が進む社会において、一人ひとりの食のパートナーとして、多様な食の選択肢を提供する商品として販売しております。
本講演では、キユーピーグループがなぜHOBOTAMAを発売したのか?という開発の背景と商品開発でのこだわったポイント、未来の食に向けての展望について講演いたします。


16:55~17:35
「月面に人工生態系を作る-植物工場を用いた食料生産-」
 ……後藤 英司(千葉大学 大学院園芸学研究院)

植物工場は、閉鎖度の高いインドア施設において、太陽光の代わりにLEDランプを用いて植物を育成する画期的な植物生産システムである。我が国では、1980年代に、世界に先駆けて葉菜類の商業生産が開始された。日本の植物工場はその後も技術的・経営的に発展し、今も世界をリードする。近年、我が国を含む先進国は、宇宙開発の一環として月面基地の開発に着手した。その中で、ヒトの居住にあっては、現地で新鮮な食料を生産・供給するために、植物工場を中心とする月面農場の利用が必須と考えられている。本講演では、これらの背景および現在の研究開発を紹介し、将来の月面農場に関して解説する。


17:35~17:40
閉会の辞……関西支部若手企画委員会 世話人副代表
      藤田 陽平(サントリーグローバルイノベーションセンター株式会社)
     

  • 参加費
    <試食サンプル提供を希望されない方> 無料
    <試食サンプル提供を希望される方> 一般(会員):2,000円 一般(非会員):3,000円 
                      学生(会員・非会員):無料
     
  • 定員:100名
    (グリコ栄養食品株式会社様提供の試食サンプルについては、数量に限りがあるため、申込先着50名様限定とさせていただきます。予めご了承ください。)
     
  • 申込締切:2023年6月30日(金)(定員に達し次第締め切らせていただきます。)
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  • 問合せ先:
    日本生物工学会関西支部若手企画委員会
    世話人代表 柴田 裕介(菊正宗酒造株式会社)
    E-mail:

 

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