【関西支部】第116回醗酵学懇話会
盛況のうちに終了いたしました。多数のご参加ありがとうございました。
標記例会ならびに懇親会を下記のとおり開催いたしますので、多数のご参加をお待ちしております。
- 日時:2020年(令和2年)1月31日(金)13:30~18:30
- 場所:沢の鶴本社ビル5階ホール (兵庫県神戸市灘区新在家南町5丁目1番2号)
- プログラム:
12:30~ 受付
13:30~14:30 見学会 沢の鶴醸造蔵「瑞宝蔵」 および 沢の鶴資料館
14:30~14:35 開会の辞 藤山 和仁(関西支部支部長・大阪大学生物工学国際交流センター)
14:35~15:15
「出芽酵母中心代謝の計測と応用」………松田 史生(大阪大学大学院 情報科学研究科)
中心代謝は出芽酵母の発酵能力など、生物によるものづくりを下支えしている生命の基本システムである。中心代謝経路を構成する代謝物、酵素、遺伝子の分子レベルでの理解をもとに、今後は、出芽酵母がエタノールを生産する理由といった中心代謝の動作原理を解明し、中心代謝機能を効率的に活用、改変する方法論を確立していく必要がある。これまで進めてきた出芽酵母中心代謝の代謝物濃度 (J. Biosci. Bioeng., (2015) 120, 280-286)、代謝フラックス (J. Biosci. Bioeng., (2015) 119, 117-120)、酵素タンパク質量 (J. Biosci. Bioeng., (2015) 120, 140-144)計測法の構築と、1遺伝子破壊株、2倍体実用酵母などの解析結果を紹介し、中心代謝を理解し、活用していくための工学的枠組みの重要性について議論したい。
15:15~15:55
「異分野連携による結晶化技術開発と大学発ベンチャー」………安達 宏昭(株式会社創晶)
創晶は、大阪大学発のバイオベンチャーとして2005年7月に起業した。電気工学とバイオ分野の異分野連携による独創的な発想から生まれた結晶化技術を活用し、タンパク質や医薬候補化合物である有機低分子の結晶化受託を事業の柱とし、創薬や生命科学の解明、製造工程における固化や精製など、主に産業界に必要とされる結晶化を支援してきた。近年は、ペプチドや核酸、抗体などの結晶化依頼も増えている。これまで結晶化しなかったサンプルの結晶化に数多く成功しているが、それはフェムト秒レーザーという特殊な光源を用いた結晶化技術が優れていることはもちろん、研究員のスキル向上と研ぎ澄まされた職人的な感覚が相まった結果であると認識している。当日は醗酵学と結晶学の共通点や相違点について、ご参加される方と議論できることを楽しみにしている。
15:55~16:05 休憩
16:05~16:50
「ヤンマー、沢の鶴による酒米プロジェクトの取組」………西向 賞雄(沢の鶴株式会社)
ヤンマー株式会社は、農業を持続可能な「食農産業」に発展させるため、米の育種から流通販売に一貫して取り組むトータルソリューションを展開することになり、これまで公的な農業試験場などが取り組んできた米の育種に参入した。また、この取り組みを「酒米」で行うことにした。「酒米」で良いとされる形質や特徴は遺伝的に、または米粒の大きさなどで判断できるが、実際に良い酒ができるかどうかは、日本酒を醸造して評価しなければならない。そこで、沢の鶴株式会社は酒米候補の醸造試験と評価を行い、2社共同の「酒米プロジェクト」に2016年春から取り組み始めた。ヤンマー株式会社の農業に密着した技術と沢の鶴株式会社の日本酒醸造技術を組み合わせ、新しい価値観の酒米を共同で開発する本取り組みについて紹介する。
17:00~18:30 懇親会
- 定員: 80名(瑞宝蔵見学会:40名)
- 参加費: 一般:1,000円(税込)、学生:無料(当日会場受付にてお支払いください)
- 懇親会会費: 一般:2,000円(税込)、学生:1,000円(税込)(当日会場受付にてお支払いください)
- 申込み方法:こちらのWEBフォームよりお申し込み下さい。
- 申込み締切:2020年1月17日(金)正午(定員に達し次第締め切らせて頂きます)
- 問合せ先:
〒565-0871大阪府吹田市山田丘2-1
国立大学法人大阪大学 生物工学国際交流センター
日本生物工学会 関西支部庶務幹事 三﨑 亮
TEL:06-6879-7238 E-mail
会場へのアクセス
電車:阪神電気鉄道本線大石駅から徒歩10分