• チップとプラスチックチューブを乾燥器で乾かしていたら、誰かが設定温度を上げた。乾燥器内で炭化して、それに気づいた学生がドアを開けたとたんバックファイアー状態になった。
     
  • 研究室に住み着いている学生がいる。旧式のストーブを点けた締め切った部屋の中で寝ているので、一酸化炭素中毒が心配。
     
  • 某社での話です。過熱装置付きスターラーを使用後、ヒーターのスイッチを切り忘れ、何も知らない人が談笑中にスターラーにヒジをついて火傷しました。労災になったので(原因を分析してその対策を報告しなければならない)、「安全は全てに優先する」と言う標語の通り、ヒーターが入らないように改造してしまったそうです。また、ヒーターを入れていないつもりでプラスチックビーカーを載せ、ビーカーが溶けてしまい、異臭で大騒ぎした事例もあります。学生さんが「過熱装置付きスターラーが欲しい」と言ってきますが、私は「ダメ。お湯で溶かす工夫をしなさい。」と答えています。
     
  • 安全装置付き(フロートタイプ)のウォーターバスを長時間運転。フロートが水垢で動かなくなっていたので空焚きになった。幸い空焚きになったのが日中で、異臭で気付いて事なきを得た。帰宅前には必ず水位を確認しましょう。特に、高温に設定する時は時間当たりの蒸発量を測って朝まで持つかどうか確認するぐらいの慎重さが必要です。取扱い説明書には「毎回安全装置の動作を確認せよ」とありますが、そもそも「安全装置の作動=実験の失敗」ですよネ。

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