• 前のラボにいた頃、遠心エバポレータから火が出ました。機械が漏電していた模様で減圧制御がおかしかったようです。先輩が電源を入れ、切った後ふたたび入れたところで大きな音と共に火柱が立ちました。(電源を入切するのは、マナーに欠けているとも思いますが。)しかし、この原因には純水製造装置が漏電していたためであることが判明しました。(同じ所から電源をとっていた。)(発火したのは、、遠心エバポレータの方なのです。)
     
  • オートクレーブが漏電していて、それに気づかずに中のものを取りだそうとして手を入れたとたん、激しく感電し、しびれてしまい、手を抜くことが出来なくなってしまいました。もちろんしゃべることもできないので助けを呼ぶわけにも行かず、そのまましびれるままになって、「このまま死んじゃうのかな・・・」と記憶が飛びかかった頃 (とはいっても、ものの1分弱だったと思う)、たまたま通りかかった同僚にゴム手袋をつけて助けてもらい事なきを得ました。それ以来、オートクレーブに手を突っ込むときは、縁をさわって漏電していないことを確かめる癖がついてしまいました。
     
  • 昔、恒温水槽による感電なら経験があります。テスターで電圧を計ってみたら数十ボルトでした。手で漏電を確認するより、電気的に確認される事をお勧めします。
     
  • 以前いたラボで、5Lジャーファーメンタが漏電していたことがありました。このときは、菌体の挙動がおかしかったことと、他の学生が「ファーメンタがビリビリする」と言い出したことから漏電が発覚し、事故には至りませんでした。pH調製用の塩酸によってかなり内部が腐食していたので、これが原因だったのではないかと思います。
    それから、4回生がSDS-PAGEのサンプルをボイルしているのを忘れて席を外し、水がすべて蒸発し、チューブが燃え出す寸前になっていたことがありました。(電気泳動を流しきってしまうようなうっかり屋さんは特に)火を使うときは気をつけなければいけません。
     
  • 細胞培養のCO2インキュベータで、扉にも電熱線が入っていて加熱しているタイプのもので、扉と本体をつなぐケーブルのコネクタの部分が劣化して過熱、発火した。幸い、すぐ横で作業していた人がいたので、大事には至らなかった。
     
  • ウォーターバスインキュベータ。ヒーターのシールが劣化していたようで漏電。中のサンプルを取ろうとして感電。
     
  • 別の漏電事例。アースつきの3本ピンのプラグがついていたものを無理やり、アースなしの普通のコンセントに差し込んで使用していた。シャーシアースになっていたので、逆差ししたことにより、シャーシに100V がそのままかかった状態になり、感電。
     
  • 漏電事故ではないですが、インキュベーターなど大電流が流れる機器に延長コードを使うと危険ですね。家庭用の延長コードの規格は数 A 程度ですから、15A流れる機器をつなげば発熱し、最悪の場合発火する危険があります。

 

►第4回電子討論会「研究における事故」トップへ