超臨界流体バイオテクノロジー研究部会代表 
九州大学生体防御医学研究所
馬場 健史

研究紹介図pdf

超臨界流体は液体の溶解性と気体の拡散性の両方の性質を持ち、さらに温度や圧力を変化させることによりその密度を連続的かつ大幅に変化させることができることから、溶媒物性(溶解力、誘電率、拡散係数、粘度など)を精密に制御することにより使用目的に応じた溶媒性能を付与できる高機能の媒体である。また、有害で高コストの有機溶媒の使用量を軽減でき、さらに効率の向上も見込めることから、超臨界流体を利用した技術は低環境負荷で低コストの技術として注目されている。

これまでに分離・精製、反応など様々な分野において超臨界流体の利用が検討されているが、さらに研究開発を行うことにより、代謝解析(メタボロミクス)、 タンパク質解析、酵素反応などバイオテクノロジー分野における超臨界流体の有効利用が可能になる。また、工業的な分離、精製、濃縮、洗浄、殺菌などのバイ オプロセスにおいても超臨界流体を効果的に利用することにより、効率の向上、コスト削減、低環境負荷など多くのメリットが期待できる。ユーザーを含めた各分野の研究者が集結することにより、新たな超臨界流体利用技術の創成が可能である。

本研究部会では、各分野の研究者との情報交換ならびに共同研究を通して、バイオテクノロジー分野における超臨界流体の利用技術を開発、応用することを目的として種々の活動 している。具体的には、当研究部会主催(共催)のシンポジウム、セミナー、勉強会などを年数回開催している。さらに、研究部会ホームページならびにメーリ ングリスト(scfbio@mlist.ne.jp)により関連する情報を発信するとともに研究部会メンバーの相互の情報交換を行っている。超臨界流体バ イオテクノロジーの発展を目指して活動しているので、是非多数の方に当研究部会の趣旨にご賛同いただきご入会いただければ幸いである。

 

超臨界流体バイオテクノロジー研究部会 研究紹介図

構成員

馬場 健史(九大・生体防御医学研究所)福崎 英一郎(阪大院・工)
原島 俊(崇城大・応用微生物)植田 充美(京大院・農)
近藤 昭彦(神戸大院・自然科学)荻野 千秋(神戸大院・自然科学)
黒田 浩一(京都大学農学研究科)原田 和生(阪大院・薬)
和泉 自泰(九大・生体防御医学研究所)中山泰宗(崇城大・応用微生物)
相馬 悠希(九大・生体防御医学研究所)小林 元太(佐賀大・農)
梶山 慎一郎(近畿大・生物理工学)櫻谷 英治(徳島大院・生物資源産業)
岸野 重信(京大院・農)松田 史生(阪大院・情報科学)
内山 進(阪大院・工) 

 

活動内容

2014【共催行事】2014メタボロミクス講習会(2014/12/18-19)
【共催行事】第10回SFC研究会(2014/2/7)⇒SFC研究会のサイト
2013【共催行事】第9回SFC研究会(2013/8/2)⇒SFC研究会のサイト
2012【共催行事】第6回SFC研究会(2012/2/3)⇒SFC研究会のサイト
2011【共催行事】2011メタボロミクス講習会 (2011/12/16–12/17)
【共催行事】第6回メタボロームシンポジウム(2011/10/13–14)
【共催行事】ワークショップ「バイオアナリシスの現状と未来」 (2011/9/27; 第63回生物工学会大会 第2日目)
第4回 バイオアナリシス研究会(2011/7/8)
第5回SFC研究会(2011/2/4)pdf
2009第1回SFCテクノロジーシンポジウム「超臨界流体技術の胎動」(2009/11/27)
ポスターpdf

 

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