第122回を迎える醗酵学懇話会を下記の通り開催いたします。今回は、アサヒビール株式会社様のご協力を得て、久しぶりのビール工場での見学会を企画しております。工場見学会(試飲あり)の後にセミナーを実施する変則的なプログラムとなりますが、充実した内容となるよう、会場をご提供いただくアサヒグループ様からのご講演に加えて、ゲノム・DNA合成やバイオエコノミーにまつわる最先端のトピックを各界の著名な先生方からご講演いただく予定です。懇親会も開催しますので、皆様のご参加を是非お待ちしております。

  • 日時:2024年8月19日(月)12:45~19:00
    《見学会》12:45~14:50
    《講演会》15:00~17:00
    《懇親会》17:30~19:00
     
  • 場所:
    《見学会・講演会》アサヒビール株式会社 吹田工場(〒564-0071 大阪府吹田市西の庄町1-45)
     見学会:アサヒビール ミュージアム(ツアー / シアター / 試飲)
     講演会:シアタールーム

    《懇親会》吹田さんくすホール(〒564-0027 大阪府吹田市朝日町1-401さんくす1番館4階)
     
  • プログラム:12:15~ 受付

    12:45~14:10 工場見学・グループ11
    13:25~14:50 工場見学・グループ21
     
    1 グループ1の方は見学会終了後、セミナー開始までお待ちいただくことになります。グループ2の方は見学会開始時刻の10分前13:15に合わせてご来場ください。グループについては申込時に希望をご記入いただきますが、ご希望に添えない場合もあります。ご了承ください。
    15:00~15:05 開式の辞………東 雅之(関西支部支部長/大阪公立大学工学研究科)

    15:05~15:35
    「酵母のチカラで腸を元気に!」
     ………髙橋 夢月(アサヒグループ食品株式会社 研究開発本部 技術開発一部)

    アサヒグループではビール製造工程で発生する副産物「ビール酵母」と、酵母エキス製造過程で得られる副産物「パン酵母由来の酵母細胞壁」の有効活用に向け、様々な機能性研究を行っている。酵母はタンパク質、必須アミノ酸、ビタミンB群、各種ミネラルだけでなく、グルカンやマンナンなどの食物繊維を含んでおり、多様な機能性が期待できる素材である。なかでも食物繊維は、腸内環境を良好にする成分として着目されている。今回は食物繊維を含む「乾燥ビール酵母」と「パン酵母由来の酵母細胞壁」を対象とし、腸内細菌叢や代謝産物への作用について紹介する。

    15:35~16:15
    「ゲノム大規模構築によるゲノム機能探究とその産業展開」
     ………相澤 康則(東京工業大学生命理工学院/
             神奈川県立産業技術総合研究所次世代合成生物基盤プロジェクト/
             株式会社Logomix 共同創業者およびCSO)

    ここ数年間、10-100kbオーダーの長鎖DNAをゲノム内に挿入する技術や、同規模の長鎖ゲノム領域を改変する大規模ゲノム改変技術が発表されるようになり、ゲノム工学時代は編集から構築へ突入したといえます。「構築」には、「設計」と「合成」の意味が込められています。1次元情報体であるゲノムの大部分を書き換えることができれば、4次元情報体である細胞システムを再設計し、再合成できるはずです。ゲノム構築によって次々と開発される人工細胞システムは、これまで探究できなかった学術的問いに対する答えを提示し、さらにはバイオ産業にも革新をもたらすかもしれません。私はこのゲノム構築の可能性に魅せられてこれまでに、ヒト細胞で100kbオーダーのゲノム領域を正確に改変する技術(UKiS法)の開発(Nature Comm, 13, 4219, 2022)や、国際コンソーシアムSc2.0での出芽酵母の人工第4染色体構築(Mol Cell, 83, 4424, 2023)を行なって参りました。本講演ではこれら最近の研究と、その学術的および産業的発展の現状をご紹介します。皆様との共創のきっかけになれば幸いです。

    16:15~16:55
    「バイオエコノミー実現の影のプロデューサー2とは?」
     ………山本 一彦(神戸大学 大学院科学技術イノベーション研究科/
             株式会社シンプロジェン 代表取締役社長兼CEO)

    バイオエコノミーが目指す最終ゴールは、人類と地球環境の共存である。本講演では、生物資源を利用した持続的で再生可能性のある新しい経済社会の概念(マクロ:バイオエコノミー)の分析に始まり、バイオものづくり、(セミマクロ:「デジタル×バイオ」産業)、合成生物学スタートアップ(ミクロ:バイオファウンドリ)、基盤要素技術(マイクロ:データアセット、DNA合成、ゲノム編集など)へと分析の視点をドリルダウン3させることで、バイオエコノミー実現の全体構造を概観する。その上で、バイオエコノミー実現の影のプロデューサーとも言える米国ディープサイエンス系超一流VCの存在を確認し、その役割と機能を分析することで、日本におけるバイオエコノミー実現への実践的なインプリケーションについて考察する。
     
    2 本講演では、企画や制作・創造などで、0から1を生み出すクリエイティブな業務を行い、経済的な成否等も含むプロジェクトの全体管理や全体責任を担う役職・機能を指す。
    3 概念レベルから詳細レベルへと掘り下げて分析する手法で、全体像をより正確に把握でき、問題点が見つけやすくなる。
    16:55~17:00 閉会の辞………蓮沼 誠久(関西支部副支部長/神戸大学先端バイオ工学研究センター)

    17:30~19:00 懇親会(吹田さんくすホール/大阪シティアカデミー)
     
  • 定員: 80名
     
  • 参加費:一般 1,000円(税込) 学生:無料(当日講演会会場受付にてお支払いください。)
     
  • 懇親会会費:一般 3,000円(税込) 学生:1,000円(税込)(当日講演会会場受付にてお支払いください。)
     
  • 申込み方法:以下のWebフォームよりお申し込み下さい。
    https://forms.gle/ap7JyEYAT8jA2uWX8
  • 申込み締切日:2024年8月5日(月)正午 (定員に達したため受付を終了しました。)
     
  • 問合せ先:
    日本生物工学会 関西支部
    支部幹事(企画委員) 石井 純 E-mail:

会場へのアクセス

  • 見学会・講演会会場(アサヒビール株式会社 吹田工場)
    JR東海道本線「吹田駅」下車 東改札(北口)より徒歩約10分
    阪急千里線「吹田駅」下車 東改札・西改札より徒歩約10分
    https://www.asahibeer.co.jp/brewery/suita/access/4
     
    4 JR側の入場門からはミュージアムへは行くことが出来ません。リンクの地図を参照の上、府道14号線側の出入口からご入場ください。
  • 《懇親会会場(吹田さんくすホール/大阪シティアカデミー)
    アサヒビール吹田工場より徒歩約10分
    JR東海道本線「吹田駅」より徒歩約1分(駅直結)
    https://oc-academy.com/hall-access.html


 

 

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