リン鉱石は化学肥料の原料になるため、食料生産になくてはならない資源ですが、枯渇することが心配されています。そこで、廃棄物中や廃水中からリンを回収しリサイクルする技術が注目されています。

生活排水に多く含まれているリンを、微生物の力を利用して集め、リン資源としてリサイクルすることができるのです。ある種の微生物には、リン酸がたくさん連なった「ポリリン酸」を蓄積する能力があります。

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左の写真は、ポリリン酸がどのように微生物の体内で蓄積するかを解明し、その情報をもとに人工的につくりだした「ポリリン酸蓄積変異微生物」の写真です。

矢印で示した部分にリンが蓄積されており、その量は菌の体重の約30%に及ぶことがわかりました。この微生物のリン含量はリン鉱石とほぼ同等であることから、「生きたリン鉱石(バイオリン鉱石)」とも呼ばれています。

 

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