『ひらく、ひらく「バイオの世界」』イラスト・写真館   シリカを身にまとう微生物

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

この写真は、シリカという鉱物を蓄積させる微生物の顕微鏡写真です。自然界で見られる「シリカの鉱物化現象」を詳しく調べるために、地熱発電所の熱水配管(水温80~90℃)に銅板のテストピース(5cm×10cm)を沈め、シリカスケールがどのように形成されるか観察が行われました。その結果、短期間で多量のシリカスケールが銅板の上に形成されました(書籍P.130の写真参照)。そして、このシリカスケール中には多数の細菌が観察されたのです(左:光学顕微鏡写真、右:電子顕微鏡写真)。

左の写真では、シリカ沈殿物に付着した桿菌(棒状の細菌)がはっきり認められます。また、右の写真では、桿菌に加えて、小さい球形の球菌も認められます。中央の大きな球体はシリカがポリマーになったもので、シリカボールと呼ばれています。

 

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