この写真は、石油を食べる微生物の働きを示したものです。
微生物を増やすには、微生物の好きな食べ物と環境(温度など)を用意すればよいので、石油を食べる微生物を増やしたいときには、石油を栄養分として与えます。
ひらく、ひらく「バイオの世界」 写真館 バイオレメディエーション

フラスコに石油を入れると、水の上に黒い石油が浮いてきます(写真A)。これは石油を食べる微生物を投入する前の様子で、石油が海に漏れだした時の状況に似ています。

このフラスコに石油を食べる微生物を入れ、空気を混ぜながら培養する(育てる)と、微生物は石油をパクパク食べてどんどん増殖し、フラスコ内の水が白く濁ってきます。そして、黒い石油は減少していきます。写真Bは、微生物を3日間培養した状態です。

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石油タンカーが座礁したりして石油が海に漏れだし、海や海岸などの環境が汚染されてしまうことがあります。この環境中に石油を食べる微生物を入れてやれ ば、フラスコの実験と同じように微生物がどんどん石油を食べ、環境をきれいにしてくれます。このような仕組みをバイオレメディエーションと呼び、環境汚染 を解決する新しい方法として実用化されつつあります。

 

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